毎日忙しいサラリーマン生活を続けながら、13年間で70万円を2億9000万円にまで増やしたキクチさんの株識投資の方法とは、とてもシンプルなものだった。大幅に下落した新興株の中から株価が大化けする株を選ぶその投資法を大公開。
利益がブレる新興株のPERはあてにならない!
PBRに注目してサイバーエージェントで大儲け
元手70万円を現物取引だけで約3億円に増やしたキクチさんが狙うのは、上場時に期待が先行しすぎて高値をつけ、その後は業績が伴わず売り叩かれた株だ。
「ただし、社長の頭も組織も柔軟で、また時流に乗って新しい好調事業を生み出す期待が持てる上場10年以内の銘柄のみに注目します」
そしてキクチさんは、PERではなく、PBRで割安かどうかを判断。利益のブレが大きい新興株は、予想利益で算出するPERよりも、純資産と株価を比較するPBRのほうが割安度が測りやすいからだ。
「最初に成功したのは、2000年に上場したサイバーエージェント(4751)。上場時に高値をつけましたが、1対16の株式分割以降、赤字が長く続いたため期待がはがれ落ち、株価は大幅に下落し底ばい状態に。02年には一時PBR0.5倍以下と超割安な株価となりましたが売上げは伸びていて業績が回復傾向にあることに注目して買い。思惑通りに業績が黒字転換した時に、株価は安値から一気に30倍以上に上昇しました」
赤字が続き、徹底的に売り叩かれて誰からも見放されているタイミングこそがキクチさんの買い時だ。
「ただし、頻繁に新株を発行する会社はダメ。資金調達を闇雲にやってる会社は期待できません。また、配当や優待があると、株価を下支えてしまうので、ないほうがいい。これ以上下がらないレベルまで下がっている成長期待株が好きです」
時価総額が50億円以下と小さく、経営者の株式の持ち分が多く、浮動株比率が少ないことも銘柄選びの条件。こうした株は一度注目を浴びると急騰する可能性が高いからだ。
相場全体の影響を受けにくいのも利点、
13年に買った山王の株価はその後3倍に!
こうした超割安株を買ったら、その間、売上げ動向や製造業なら受注残高などをチェックしつつ、基本的には1年間は保有するつもりで放置。
「僕が買うのは超割安株ばかりなので、相場全体が大幅に下落していても影響を受けて下落することはあまりありません。1年経っても業績の回復傾向が見られなかったり、あまりに株価が動かないと、損切りして他の銘柄に乗り換えることはありますが、底値で買っているので、これまでで大きな損を出したことはありません」
直近では、13年に買った山王(3441)の株価が買い値の3倍に。PBRが0.2倍まで売り込まれていた時に買い、今年2月に水素関連として新聞に掲載されたのをきっかけに急騰した。
「今回のパターンは、材料だけで買われたので、ストップ高に張り付いた時に午前休を取って会社を休み全部売りました」
業績が伴っていれば保有を継続して高値を追うが、業績が期待通りに伸びず、予想外の材料で上昇した時はチャンスを逃さず利益確定してしまうドライさも、成功に欠かせない要素なのだ。
キクチさんの売買方法のもう1つの特徴は、常に3~4銘柄に集中投資すること。前述の山王には合計で6400万円投資していたため、大台の利益を上げた。
「“これだ”と思ったら集中投資しないと大きくは増えません。資産が3億円になった今でもこのスタンスは変えるつもりはありません」
ただし、キクチさんの保有株の急騰は年に数回あるかないかだ。
「サラリーマンで本業も忙しく大切なので、これくらいの頻度の売買がちょうどいい。とはいえ、株価は毎日チェックして、銘柄選びは常にしています。相場全体の動向はあまり気にしません。“木を見て森を見ず”で、個別でいい株を見つけられるかが重要なんです」
これまでは、売る時は一度に売ることが多く、その後の上昇で悔しい思いをしてきたので、今後は分割して売ることも考えているとのこと。
アナタも、キクチさんの手法を新興株投資に応用してみてはいかがだろうか。
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