Code4Lib JAPAN カンファレンス2015に参加してきました。
そもそも、Code4Lib JAPAN とは何か。公式ウェブサイトから引用します。
もうずいぶんと前のことになりますが、Code4Lib JAPANが発足して(おそらく)初めて主催した第1回目のワークショップに参加しました。2010年9月のことで、参加者がわずか3人だったという回です。
そのときのテーマは「デジタルアーカイブの構築」。といっても難しいことをしたわけではなく、「flickr」の活用が主でした。当時の自分としては、たぶん今参加してもそう思うでしょうが、図書館というキーワードをもとに人々とつながることができたことがとても刺激的でした。思い返してみると、今の自分がデジタルアーカイブに関心をもっているのはこのときの経験が生きているのかもしれません(2)。
5年ぶりに参加したCode4Lib JAPANのイベント。今回は特に気になったことをまとめておきます(記さなかったことが興味ないわけではありません〔3〕)。
今日の発表のなかで特に関心があったのは、是住久美子氏の「ライブラリアンによるWikipedia Town、Wikipedia ARTSへの支援」と粟津美晴氏の「地域資料収集システムについて」の2つのライトニングトーク。
「Wikipedia Town」や「Wikipedia ARTS」の取り組みについては以前から関心がありましたが、実際の様子を聞くと、やはり興味深い取り組みだと改めて感じました。とりわけいいなあと思ったのは以下の2点。
まず1点目が「Wikipedia Town」を通すことでさまざまな人が集まり、地域への愛着を深めつつ新たなものを生み出す可能性をもち、それらがオープンデータとして公開されることで世界中の人に利用してもらえるということ(4)。
2点目は図書館員が「Wikipedia Town」や「Wikipedia ARTS」で外に出て活躍しているという例。特に、図書館外でのイベントでも図書館員がブックトラックをごろごろさせて資料を持っていくという話に、図書館員の気概みたいなものを感じられてよかったです。
かねてから関心のある、まち歩きと図書館がうまくつながる気がして、ぜひともやってみたい取り組みだと感じました。
「地域資料収集システムについて」は公共図書館の重要な使命のひとつである地域資料の収集について。地域資料の収集対象や収集するためのリストのことなど、他館の様子を垣間見ることができて興味深かったです。
「担当者のスキルに偏ることのない網羅的な収集」が必要だという粟津氏の考えは強く共感します。そうした個人のスキルに左右されすぎないために別の手立てを考えることは有効ですし、ICTをうまく取り入れられるのならそうしたい。
ただし、地域資料収集システムを作っていくにあたって収集先をどこまで広げるか、どのように集められるかが課題のように思われます。各図書館が地域資料をどのように収集しているのかを整理して、収斂させていくことで、いいアイデアが出てきそうな気がします。ちょっと楽観的かもしれませんが。
個人的には、地域資料担当者が集まってざっくばらんに語る場みたいなのが欲しいですね。発表者の方にごあいさつをしておくべきだったと反省しています。
NDLラボサーチやNDCのLinked Data、VIOCK(ヴィオック)、IIIF(トリプルアイエフ)、そして第4の「CiNii」である「CiNii R」など、気になることはほかにもたくさんありました。山中湖情報創造館の新人図書館員・Pepperのライトニングトークもよかったです(5)。
今日をきっかけにまずは新しいことを知ることができたので、次は学び、そして深めていきたいです。また、目の前のことにいっぱいいっぱいにならないで、もうちょっと先の自分なりにわくわくすることを進めていきたいと思います。会場の熱気がそういうふうに感じさせてくれたのかもしれません。
1日目、楽しかったです。
注
(1)「Code4Lib JAPANウェブサイト」http://www.code4lib.jp/(2015年9月5日閲覧)
(2)「第一回ワークショップ「図書館からはじめるデジタルアーカイブ」は内容充実のうちに終了しました。」「ライブラリー×ウェブの力を飛躍させるCode4Lib JAPAN(はてなブログ)」http://d.hatena.ne.jp/josei002-10/20100927/1285576586(2015年9月5日閲覧)
(3)当日の発表プログラムは以下のページを参照のこと。「C4ljp2015/presentation」http://wiki.code4lib.jp/wiki/C4ljp2015/presentation(2015年9月5日閲覧)
(4)発表スライドの3ページ目に要点がまとめてあります。是住久美子「ライブラリアンによるWikipedia town、wikipedia artsへの支援 code4lib2015」3ページ、http://www.slideshare.net/kumikokorezumi/wikipedia-townwikipedia-arts-code4lib2015(2015年9月5日閲覧)
(5)「ペッパー 山中湖情報創造館 指定管理者スタッフ(YouTube映像)」https://www.youtube.com/watch?v=0hKPhnvJJkA&feature=youtu.be&a(2015年9月5日閲覧)
そもそも、Code4Lib JAPAN とは何か。公式ウェブサイトから引用します。
Code4Lib JAPANとは
Code4Libは、アメリカを中心に活動する図書館関係のプログラマ、システム技術者を中心としたコミュニティです。Code4Lib JAPANは日本支部となることを目指す団体です。Code4Libは、図書館の情報技術活用に関するエキスパートたちの集まりですが、Code4Lib JAPANでは、日本の図書館における情報技術活用の停滞という現実を踏まえ、エキスパートに限らず、一般のライブラリアンに広く門戸を開放することで図書館における情報技術活用を促進し、図書館の機能向上と利用者の図書館に対する満足度向上を目指します(1)
もうずいぶんと前のことになりますが、Code4Lib JAPANが発足して(おそらく)初めて主催した第1回目のワークショップに参加しました。2010年9月のことで、参加者がわずか3人だったという回です。
そのときのテーマは「デジタルアーカイブの構築」。といっても難しいことをしたわけではなく、「flickr」の活用が主でした。当時の自分としては、たぶん今参加してもそう思うでしょうが、図書館というキーワードをもとに人々とつながることができたことがとても刺激的でした。思い返してみると、今の自分がデジタルアーカイブに関心をもっているのはこのときの経験が生きているのかもしれません(2)。
5年ぶりに参加したCode4Lib JAPANのイベント。今回は特に気になったことをまとめておきます(記さなかったことが興味ないわけではありません〔3〕)。
今日の発表のなかで特に関心があったのは、是住久美子氏の「ライブラリアンによるWikipedia Town、Wikipedia ARTSへの支援」と粟津美晴氏の「地域資料収集システムについて」の2つのライトニングトーク。
「Wikipedia Town」や「Wikipedia ARTS」の取り組みについては以前から関心がありましたが、実際の様子を聞くと、やはり興味深い取り組みだと改めて感じました。とりわけいいなあと思ったのは以下の2点。
まず1点目が「Wikipedia Town」を通すことでさまざまな人が集まり、地域への愛着を深めつつ新たなものを生み出す可能性をもち、それらがオープンデータとして公開されることで世界中の人に利用してもらえるということ(4)。
2点目は図書館員が「Wikipedia Town」や「Wikipedia ARTS」で外に出て活躍しているという例。特に、図書館外でのイベントでも図書館員がブックトラックをごろごろさせて資料を持っていくという話に、図書館員の気概みたいなものを感じられてよかったです。
かねてから関心のある、まち歩きと図書館がうまくつながる気がして、ぜひともやってみたい取り組みだと感じました。
「地域資料収集システムについて」は公共図書館の重要な使命のひとつである地域資料の収集について。地域資料の収集対象や収集するためのリストのことなど、他館の様子を垣間見ることができて興味深かったです。
「担当者のスキルに偏ることのない網羅的な収集」が必要だという粟津氏の考えは強く共感します。そうした個人のスキルに左右されすぎないために別の手立てを考えることは有効ですし、ICTをうまく取り入れられるのならそうしたい。
ただし、地域資料収集システムを作っていくにあたって収集先をどこまで広げるか、どのように集められるかが課題のように思われます。各図書館が地域資料をどのように収集しているのかを整理して、収斂させていくことで、いいアイデアが出てきそうな気がします。ちょっと楽観的かもしれませんが。
個人的には、地域資料担当者が集まってざっくばらんに語る場みたいなのが欲しいですね。発表者の方にごあいさつをしておくべきだったと反省しています。
NDLラボサーチやNDCのLinked Data、VIOCK(ヴィオック)、IIIF(トリプルアイエフ)、そして第4の「CiNii」である「CiNii R」など、気になることはほかにもたくさんありました。山中湖情報創造館の新人図書館員・Pepperのライトニングトークもよかったです(5)。
今日をきっかけにまずは新しいことを知ることができたので、次は学び、そして深めていきたいです。また、目の前のことにいっぱいいっぱいにならないで、もうちょっと先の自分なりにわくわくすることを進めていきたいと思います。会場の熱気がそういうふうに感じさせてくれたのかもしれません。
1日目、楽しかったです。
注
(1)「Code4Lib JAPANウェブサイト」http://www.code4lib.jp/(2015年9月5日閲覧)
(2)「第一回ワークショップ「図書館からはじめるデジタルアーカイブ」は内容充実のうちに終了しました。」「ライブラリー×ウェブの力を飛躍させるCode4Lib JAPAN(はてなブログ)」http://d.hatena.ne.jp/josei002-10/20100927/1285576586(2015年9月5日閲覧)
(3)当日の発表プログラムは以下のページを参照のこと。「C4ljp2015/presentation」http://wiki.code4lib.jp/wiki/C4ljp2015/presentation(2015年9月5日閲覧)
(4)発表スライドの3ページ目に要点がまとめてあります。是住久美子「ライブラリアンによるWikipedia town、wikipedia artsへの支援 code4lib2015」3ページ、http://www.slideshare.net/kumikokorezumi/wikipedia-townwikipedia-arts-code4lib2015(2015年9月5日閲覧)
(5)「ペッパー 山中湖情報創造館 指定管理者スタッフ(YouTube映像)」https://www.youtube.com/watch?v=0hKPhnvJJkA&feature=youtu.be&a(2015年9月5日閲覧)