ソニーはまた、指紋認識、防水・防振機能を搭載した戦略スマートフォン「エクスペリアZ5」、普及型モデルの「エクスペリアZ5コンパクト」も同時に発表した。これら製品は今年後半に日本をはじめ世界市場で発売される予定だ。
最近IT業界で話題になっている仮想現実(VR、バーチャル・リアリティー)の分野でも、ソニーは素早い動きを見せている。ソニーはVR機器の「プロジェクト・モーフィアス」を発表し、来年上半期の発売を予定していることを明らかにした。同製品はゲーム機の「プレイステーション4」と連動し、リアルなゲームを楽しむことができるものだ。このほか、UHDクラスのテレビ「4Kブラビア」、ヘッドフォンの「ヒア(h.ear)」シリーズなども発売する。ソニーはスマートフォン用のヘッドセット分野で世界首位に立っている。
ソニーの自信感の源は業績回復だ。第1四半期(4-6月)の売上高は前年同期比微減の1兆8080億円、営業利益は38.8%増の969億円だった。スマートフォンに搭載されるイメージセンサーやプレイステーション4などゲーム機部門の業績が大幅に改善した結果だ。それを土台として、ソニーはスマートフォン、テレビなどの新製品を投入し、大反撃に出た格好だ。
■迎え撃つ韓国、急成長する中国
ソニーの攻勢を受け、サムスン電子はモノのインターネット(IoT)技術を対抗馬に据えた。
今年もIFA2015で最大規模の展示ブースを出したサムスンは、中央に「IoTゾーン」を設けた。睡眠分析機器「スリープセンス」をはじめ、テレビ、スマートフォンなどさまざまな電子製品がIoTソフトウエアに連動するのを体験できる。