欧州最大の見本市で存在感示すソニー

独IFAでサムスンに代わる主役に

 欧州最大の電子製品展示会「IFA2015」が4日からドイツ・ベルリンで開幕する。最近数年間、IFAの主役は断然サムスン電子だった。最大の展示ブースを設け、戦略スマートフォン「ギャラクシーノート」の新製品を発表してきたからだ。

 しかし、今年は異なる。サムスンは先月、ライバルである米アップルのお膝元であるニューヨークで今年下半期の新製品「ギャラクシーノート5」と「ギャラクシーS6」を発表した。

 サムスン電子が一歩後退した今年のIFAでは、日本のソニーに注目が集まっている。中国メーカーの躍進も目立つ。ソニーは2日、ベルリンでメディア向け発表会を開き、世界初のUHD(超高画質)スマートフォン「エクスペリアZ5プレミアム」をはじめ、ヘッドフォン、カメラ、ゲーム機、テレビなどさまざまな分野で最新の製品を発表した。

 数年間不振に苦しんできたソニーの平井一夫最高経営責任者(CEO)は、全ての製品を一つ一つ直接紹介し、「消費者家電部門では革新が可能なものが多いことを確信している」と自信を見せた。

■世界初のUHDスマホ公開

 実際スマートフォンに関しては、UHDは「無駄だ」とも言われる。大型テレビとは異なり、最大でも6インチにすぎない画面の画質をこれ以上向上させたところで、肉眼ではほとんど区別ができないからだ。消費電力が増加する上、大きなチップを搭載する必要があるなど不都合も伴う。サムスン、アップル、LG電子は現在、UHDを下回る水準のフルHD(高画質)やクアッドHD(QHD)の製品が主力だ。

 それにもかかわらず、ソニーが業界に先駆け、UHDスマートフォンを発表するのは、「技術のソニー」というイメージを掲げ、業界を揺るがそうという自信感の表れとみられる。韓国のスマートフォンメーカー関係者は「ソニーの発表はスマートフォンのハードウエアの発展が限界に達したという業界の見方を完全に超えるものだ」と評した。さらにスマートフォンの裏面には2300万画素の高性能カメラを搭載した。これは1600万画素水準のサムスン「ギャラクシーノート5」やLG「G4」を圧倒する水準だ。

ベルリン=李吉星(イ・ギルソン)記者
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