韓国最大野党・新政治民主連合の李竜得(イ・ヨンドゥク)最高委員が4日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表について「独立運動家が出てきたら、鉄パイプを振りかざす対象は自分たちだということを肝に銘じるべきだ」と発言し、これが「暴言」として問題になっている。韓国労働組合総連盟(韓国労総)委員長出身の李最高委員は4日、党最高委員会議で「朴大統領にしろ金代表にしろ、一度も履歴書を書いたことがない人たちだ。経済成長に微塵も寄与していない人たちが、経済成長の主役を務める労働者を責めて、たわごとを言い続けている。光復節(日本による植民地支配からの解放記念日、8月15日)も過ぎたが、お二人の先祖は何とおっしゃったのか」と発言した。
金代表は今月2日、国会の交渉団体代表演説の後、記者会見で「強硬な労組が違法ストにふけり、公権力が投入されたら公権力を鉄パイプで殴った。そんなことがなかったら(国民所得)3万ドル(約357万円)を超えていた」と発言しており、李最高委員の言葉は金代表のこの発言を意識したものだ。
李最高委員は「朴大統領は連日『父をクビにして息子・娘を雇用したい』という、話にならないことを労働改革だと言っている。金代表は、労・労間の争いをたきつけている。どうして、労働者の鉄パイプのせいで国民所得3万ドルが実現できなかったと言えるのか」と語った。
これに対し、セヌリ党の金栄宇(キム・ヨンウ)スポークスマンは「大統領や与党代表に対する極悪な言語テロは、政治を離れた人格の問題。最高委員職から退くべき」と発言した。