世界文化遺産:韮山反射炉に落書き
毎日新聞 2015年09月05日 16時55分(最終更新 09月05日 19時49分)
「明治日本の産業革命遺産」の一つとして、世界文化遺産に今夏登録された韮山反射炉(静岡県伊豆の国市中)に落書きされていたことが5日、明らかになった。黒の油性ボールペンかフェルトペンで書かれたとみられ、溶液で一部は消えたが、消せなかった部分もある。市は対応を文化庁と協議する。
落書きされたのは、鉄を溶かす燃料に使う石炭の灰が落ちる「灰穴」の壁面のレンガ2カ所。ともに縦横約40センチの範囲に、全部で約20の名前らしい文字が書かれていた。判読できないものが多いが、うち1個はハングル、残りは漢字という。
8月16日にボランティアガイドが発見し、17日に市職員が確認した。灰穴の手前に高さ約80センチの柵があるが、またいで入ることは可能。いつ落書きされたか分からないという。
同市文化財課の公野克己・文化財係長は「落書きをしてはならないのは常識で分かるはず。二度と同じようなことをしないでほしい」と残念がっている。【石川宏】