助けて!きわめびと「キレイと言われたい 後編」 2015.09.03


人生で一度でいいからキレイと言われてみたい。
そんな切ないお悩みを寄せてくれた山形県の主婦岡崎敏子さん。
でも洋服ダンスの中は男性物の地味な服ばかり。
これには家族も…。
だから知りたい…そんな敏子さんの願いをかなえるべく立ち上がったのは…。
本人も意識していない願望やコンプレックスを引き出し服の力によって…敏子さんが暮らす山形に現場検証にやって来た政近さん。
はじめまして。
政近と申します。
ところが…。
予想外の展開が次々と。
はい。
意外!よそ行き用だというアロハシャツ。
なぜか男性物。
政近さんの容赦ない物言いに固まってしまう敏子さん。
逆にめったに着ないという華やかな服は「似合っている」と褒めるのですが…。
浮かない顔の敏子さん。
うわ結構重症だね。
似合ってんのに。
そうなんですよ。
なぜかたくなに自分には男性物の服しか似合わないと思うのか。
それは敏子さんがずっと引きずってきたつらい過去。
あら「かわいくない」?かつて言われた言葉にとらわれ前を向けない敏子さん。
一体どうすればいいのか。
打ち明けたのは政近さん自身も難病を患い外に出られなくなったという過去。
思い切ってオシャレをして出かけた事で前を向けるようになったと言います。
政近さんが伝えたかった事。
未来のあなたは…政近さんが残した問いかけを4日間考え続けた敏子さん。
その答えを伝えに東京へ向かいます。
誰のためにどんなふうにキレイになりたいのか。
おはようございます。
おはようございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
政近さんのスタイリングはその答えをとことん突き詰める事から始まります。
ところが…。
あの…我が道行くね。
いろいろ考えて?いろいろ考えて。
政近さんに似合わないと言われたアロハシャツ。
それをあえて着てきた理由は?やります。
はい!すご〜い。
始まり始まり。
私のワードローブの中で「異質」「訳が分からない」と言われた和柄のアロハシャツが持つ意味を私はず〜っと考え続けてきました。
初めは「オシャレで洋風のものが大好きだった母と姉と正反対のものとして欲しかったのかな?」と思いましたがよくよく考えてみるうちにそういう消極的な気持ちとは違う事に気付きようやく結論に達しました。
この一枚をご覧下さい。
これが若い頃の父で母で…。
家族の中で一番の理解者だった父の卓さん。
かっこいいですよ。
あいえ…。
自宅の庭でした自転車の練習やバドミントンキャッチボール。
子どもの頃の幸せな…。
すいません。
記憶の中には必ず…。
着物姿の父がいます。
実はとても家族思いの子ぼんのうな人でした。
どうしてもいい母親になりたかった私が子どもとの接し方の参考にしたのは母ではなく父です。
すいません。
大好きだった父は2年前に亡くなりました。
何よりも夫と2人の子どもたちという掛けがえのない家族がいます。
私はそういう人たちと一緒に…敏子さんが描いた未来。
それは新しい装いで家族に笑顔を贈る自分。
週末たまに夫が家で過ごせる時に一緒に買い物などに行く事があります。
そういう時に少しオシャレをして出かけられたら私だけじゃなく夫もきっとうれしいと思います。
そうやってみんなで笑顔で生きていけたらどんなにすてきな事かなと思います。
どうかすてきな奥さんになれるようお手伝いをよろしくお願いします。
以上です。
お任せ下さい。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
え〜っと今日はカウンセラーの話でしたっけ?ファッションの話なのにもらい泣き…。
この思い出の品で結局アロハの出どころが分かった訳じゃないですか。
アロハの出どころ…。
お前刑事か!じゃあここを封印するべきなのか…。
その考え方がどういう事なのかというのをこちらを使って説明して頂きましょう。
そうですね。
今これ過去と未来がこうあって。
これ敏子さん過去の方を向いてた訳なんですよ。
こっちに向きたいけれどもしがみついて。
芸能界に多いですよね。
過去の栄光にしがみついて仕事をしてる人たちね。
まああの一般の方も例えば昔彼にもらったプレゼントとか。
…とか褒められて幸せだった。
もしくは若いとかですね。
一番人生の中で絶頂だった時の記憶っていうものを絶対捨てれないんですよ。
分かります。
それはそうでしょ。
もう絶対捨てれない。
記憶はいいんですよ。
でもね服もそのままなんです。
でアロハを「もうやめます」と。
「もう私は封印します」って言えた事によって彼女はこっち向けたんですね。
自分の家族のための方にね。
そうですそうです。
未来に向けたんです。
だけど過去を向くほど簡単じゃないですよやっぱり。
(三宅)未来を向く事が。
(松嶋)そういう時ってどうするの?さあどうするんですか?お待たせしました。
そこですよ。
ようやく具体的なスタイリングがいよいよ始まります。
具体的にどうキレイになりたいのか。
なかなか言葉では表現できない人のために政近さんが使うのがビジュアルマップです。
自分が大切にしたい事や好きなものの画像を一枚の紙の上にコラージュ。
こうする事でふだんは意識していない願望を形にし服のスタイリングの手がかりにします。
自分の好きなものを探すために敏子さんは憧れの街東京・銀座にやって来ました。
おはようございます。
あれ?敏子さん最初の頃と比べて雰囲気がどんどん変わってきてる。
(松嶋)私も思った。
髪を下ろしたんですね。
あ〜あの結構…。
もうちょっと白くないつもりだったんですけど髪の毛上げててあんなまだらになっちゃってるんだなっていうのが昨日写真見ててびっくりしちゃったので。
じゃあちょっと邪魔だけど下ろしてもいいかなって。
心機一転してふだんは入らない店で好きな小物や洋服の写真を撮っていきます。
政近さんは敏子さんに少し背伸びをする事で自分の視野を広げてほしいと考えたのです。
やっぱり和服好きなんだね。
たどりついちゃう。
でもいいよね。
そういうの大事よね。
好きなものを選んでいけばいいんですか?ビジュアルマップっていうのは。
そうですね。
敏子さんが。
(三宅)これが敏子さんの?随分またたくさんありますね。
このビジュアルマップからどんな事が読み取れるんですか?え〜っとねまずはジャケットカチッと着てるとか堅さがある訳ではなくって軽快さがあるんですよ。
歩きだしそう。
アクティブですよね。
遊びに行くとかちょっと気軽にでも出かけていきたい。
で靴の色が明るいんですね。
白い靴とか。
要するに足を軽くしたいんですよ。
だから本当に出かけていきたい。
実はもう心はそっちへ行っている。
すてき。
っていうのが読み取れて。
一番目立つ所には家族を貼ってるんですね。
(三宅)家族と「ハッピー」っていう言葉がね2つも。
「ハッピー」「スマイル」。
そうなんですそうなんです。
それでですねこれねハチドリのブローチこれご主人のプレゼント。
(松嶋)へえ〜!そのものなんですか?そうこれ2つともなんです。
かわいい。
かわいいんですよ。
だからやっぱりそのご主人からのプレゼントは非常に彼女の中では大切なもの。
やっぱり中枢にありますよね。
真ん中にありますよね。
確かに。
やっぱり…これからファッションにつなげていく訳ですね。
そうです。
アクティブですてきな奥さんになりたい。
敏子さんの願いを形にするため政近さんはどんなコーディネートをするのか。
生地の素材からこだわりスケッチを描きながらイメージを膨らませていきます。
スポーティーなパンツに動きのある上着。
更に体の動きに合わせて揺れるショールでアクティブさを形にしようと考えました。
そして書き添えたのはすてきな奥さんになるための大事なアイテム。
ご主人にもらったネックレス。
ハチドリのブローチ。
「これが自分ですよ」って表す時にご家族に対する感謝。
敏子さんの人生を180度変える服のイメージが決まりました。
ショッピング当日。
いや〜。
ちょっとすてきやん。
そうですか?ありがとうございます。
お店に入ってまず選ぶのは着こなしの中心になる上着。
政近さんが取り出したのは茶色のニット。
ん?これってアクティブ?と思いきや…。
すかさず次に出したのはくっきりした青が映えるニット。
敏子さん自信がなさそう。
そうですねはい。
こっちから見せたらびっくりするからね。
はい。
ここに政近さんのねらいがありました。
そうなんですか。
そういうものなんです。
勇気を出してほんの少し冒険してみる事で新しい「似合う」と出会えるといいます。
思った以上。
試しに茶色のニットも着てみると…。
(松嶋)老け込むよねやっぱり茶色って。
あれ?あれ?思ってたのと違うってやつですね。
あれ?おかしいな。
確かに青色のニットの方が敏子さん若々しく見えます。
なるほど〜。
茶色じゃなかった。
次に買うのはアクセントになるショール。
動きを出す軽い素材です。
この要するにクールな色とこれでまたクールな色が入ると…。
青色のニットにあえてオレンジ色のショール。
ちょっと意外な組み合わせで印象づけようというねらいがあります。
敏子さんいざ試着。
似合うかな?いや〜いいわ。
え〜ピッチリピチピチです。
恥ずかしい。
白髪も思い切って染めてみる事にしました。
すごいでも変わりますよきっと。
うんすごい変わると思います。
人生で一度でいいからキレイと言われたい。
アクティブですてきな奥さんになるために政近さんの極意を学んできた敏子さん。
いよいよ登場です。
いや〜!ジャジャ〜ン!さあ敏子さんお入り下さい。
(松嶋)あ〜すてき!いい!いい!いい!どうぞどうぞ。
失礼します。
すご〜い。
うわ〜。
どうもどうも。
もうだって全然笑顔が違うしね。
気持ちが違うの分かりますよ外から見てて。
ほんとにファッションの事でこんなにいろんな事を考えたり気持ちが変わるとはちょっとほんとになめてたなと思うんですけど。
ほんとびっくりでした。
気持ちが変わるとまたファッションも変わるっていうのがね。
そうですねはい。
(三宅)これご家族の方どう言ってますか?あの高校生の娘がいるんですけども娘が「キレイだよ」って。
イエ〜イ!言ってくれました。
ほんとに。
それうれしいですね。
すごくうれしかったです。
相当つらい道のりでしたよね。
あそこまで…。
街頭のインタビューだって大変でしたよね?あれ大変だったでしょ?どうしてそこまで…。
ほんと大変だったんですけどもでも一つずつその何だろうえっと…越えてかなきゃいけないって言われた事をどうしたらいいかって一生懸命考えて頑張れる自分がうれしかったっていうんでしょうか。
そういうとこがすごくありました。
すごくつらかったと思うしで実際ほんとに家族も「キレイだよ」って言ってもらって。
娘さんからもね。
でもやっぱり一番すごく大切な事はこれからなんですね。
やっぱりキレイだって言われた事が最後じゃなくってキレイだっていうとこから言われ続ける。
(松嶋)キープだキープ。
そう。
キープですキープ。
キープっていうのは絶対に現状維持では難しいんですね。
ほんとに半歩先の未来を常に描いていくっていう事が一番大事だからそこ本当に頑張ろうね。
頑張ろうね。
はい。
山形に帰った敏子さんを大切なイベントが待っていました。
一応今日お天気もすごくいいので春らしい色だし黄色イチオシの色着てみようかな。
ずっとタンスの肥やしみたいにしてたんですけどこれつけてるよ〜っていう事ですね。
自分でコーディネートした服で24年ぶりのデートです。
あんまり速く歩いちゃ駄目なんだよ。
え?ゆっくりこうお話ししながら。
いやいやいや…。
敏子さんウキウキで思わず足早に。
さっき駐車場で車に向かって歩いてる時に「いや〜あか抜けましたな」って言ってたんですよ。
「いや〜あか抜けましたな。
すごいですな」みたいな事をボソボソと言っていたので。
そうそうそうそう。
別に外見がキレイになればいいとかそういう話じゃなくてもともと「私は駄目だ私は駄目だ」って言ってる時に「そんな事ないよ」って言っててそれは内面がちゃんとしてるんだから別に白髪だって何だっていいんじゃないのっていう話はしてたんですね。
でも外見がすてきになればもっと…何て言うのかな本来の自分に戻れるみたいなとこがあるんだろうからもっとよかったねっていうそういう事ですよね。
新しい服を着て出会ったのはこれまでよりももっと「本来の自分」。
もっとキレイになりたい。
軽やかに踏み出した敏子さんの足取りです。
2015/09/03(木) 11:05〜11:30
NHK総合1・神戸
助けて!きわめびと「キレイと言われたい 後編」[字][再]

「服が人生を変える」がモットーの政近準子さん。「人生で一度でもいいからきれいと言われたい」という女性のお悩みに応える前後編シリーズの後編の実戦編

詳細情報
番組内容
「服が人生を変える」をモットーに、「いま、似合う服より、未来のなりたい自分に似合う服を選ぶ」ことが大切と説くスタイリストの政近準子さん。「人生で一度でいいからきれいと言われたい」という山形の女性からのお悩みに応える前後編2回シリーズの後編。現場検証のなかで徐々に浮かび上がってきた女性のこころの傷。かつてない難題にとまどう“きわめびと”果たして、政近さんはどんな極意を伝授するのか。
出演者
【司会】三宅裕司,松嶋尚美,一柳亜矢子,【出演】スタイリスト…政近準子,【語り】本上まなみ

ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – トークバラエティ
ドキュメンタリー/教養 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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