辺野古移設:名護・米軍キャンプ前で反対集会

毎日新聞 2015年09月05日 19時35分

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画を巡る政府と沖縄県の集中協議が最終盤を迎える中、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で5日、移設反対の集会が開かれた。時折激しい雨が降る中、約3800人(主催者発表)が参加。集中協議後に政府が移設に向けた作業を再開させることを警戒して、参加者らは「このまま基地建設を断念するべきだ」と訴えた。

 移設を拒否する名護市の稲嶺進市長は「(集中協議で政府は)知事の説明や訴えを全く聞き入れていない。工事を1カ月止めたということは、これからも止められるということだ」と訴えた。

 長男(8)と参加した沖縄本島南部の豊見城(とみぐすく)市の会社員、小渡(おど)沙百合さん(31)は「集中協議を経ても国の姿勢は何も変わっていない。こんなに大勢の人が基地建設に反対していることを子供にも見せたかった」と話した。

 県外の大学に通う沖縄県出身の学生も駆けつけた。熊本県立大学4年の喜久村(きくむら)睦貴(むつき)さん(24)=熊本市=は「工事を止めるために一人一人ができることをしたい」と話した。

 政府と県は8月4日に、移設作業を8月10日から9月9日までストップするとともに、翁長雄志(おなが・たけし)知事もこの間は辺野古埋め立て承認の取り消し措置は取らないことで合意。7日に東京である5回目の協議が最後となる予定で、安倍晋三首相や翁長知事らが出席する。【川上珠実】

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