(茶畑幸弘)「本日君の霊前に弔辞を捧げようとはここにいる警友の誰一人として夢想だにしませんでした」「思えば昭和40年新任者として城北署に来た君は派出所勤務となり真面目なその仕事ぶりはたちまち上司や近隣住民の認めるところとなりました」「その手腕が買われ現在の木場署に来られるまでいくつもの交番を勤め上げられました」「その間君は数々の表彰を受けましたが一方で私生活では最愛の夫人を亡くすという試練にも遭われました。
しかし気丈な君はやがてその悲しみを克服され再び交番警察官の職に尽力されました。
そんな君の功績は多大であり行く先々の交番で民間の人々に慕われていた事がそれを証明しています。
常に交番同士の巡回連絡を密に行い日々積み重ねていった地域へのパトロール泥酔者への心ある対応や保護地理案内においても伺わせる気持ちの温かさ。
そして住民同士のモメ事の仲介から苦情への迅速な対処…」
(奥寺美和子)ちょっとごめんなさい。
(岡)どうした?いや見覚えのある人が…。
じゃ警察関係者だろ。
(近藤)しかし今時トカレフとはなぁ。
(美和子)え?警官殺した拳銃。
腹貫通したってさ弾が。
腹はねぇよなぁ。
即死じゃなかったかもね。
いてぇだろうな。
それで二階級特進してもなぁ。
(近藤)浮かばれねぇよなぁ。
犯人逃げたままだし。
(内村警視長)警察の威信にかけて長谷川巡査長殺しの犯人を絶対に逃がすな。
(伊丹憲一)怨恨のセンが出ねぇな警官のくせに。
(芹沢慶ニ)なんか名物警官だったらしいっすよ。
名物警官?近所の人気警官だったって…。
あ…地域部長っすよ。
警察葬お疲れ様でした。
(十河警視長)捜査の進展は?刑事部一丸となって鋭意努力してます。
長谷川巡査長は市民に慕われていた警官でした。
わかっております。
犯人は必ず我々が。
刑事部さんを信頼してますよ。
お任せください。
地域部も刑事部も一心同体です。
何すかあれ。
犯人挙げりゃ地域部に貸しが出来る。
ああ…ま地域部は全国に交番持ってるし貸し作っといて損はないっすよね。
(杉下右京)珍しいですねぇ。
弾が被害者の体を貫通して現場に残る事はよくありますが使った銃を現場に置いてくる犯人というのは…。
(米沢守)そのトカレフからは指紋は出ませんでした。
手袋をしていたか指紋を拭き取ったかですねぇ。
この糸クズは?多分犯人の衣服か指紋を拭いた布か。
つまりこのトカレフに付着していた。
ええ引き金に。
(三浦信輔)犯行時間に現場付近で目撃された男です。
すぐに犯歴写真と照合。
(伊丹)もうしました。
(芹沢)そっくりです。
(中園警視正)阿部貴三郎…?見た事あるなぁ。
あいつですよほら亀山の…。
あ!あいつか。
恐喝傷害銃刀法違反の前科がありそのうち恐喝容疑は長谷川巡査長に逮捕されてます。
(芹沢)長谷川巡査長に?
(伊丹)怨恨のセンがあったんだよ。
(三浦)さらに3日前巡査長は阿部に職質をかけてます。
その途端阿部は逃げたそうです。
逃げた?しかもその時奴は通行人の女性にぶつかりまして…。
江東区三好に住む白井梅乃さん79歳。
高齢ですねぇ。
彼女は阿部にぶつかって転倒したあと病院に運ばれましたが3時間後に死亡してます。
て事は過失致死だな。
ええ。
まずはそのセンで逮捕するのがいいかと。
(角田六郎)マジかよ?
(大木)マジです。
(小松)マジです。
かつてうちが逮捕送検した奴です。
(角田)銃刀法違反か。
(小松)で今回もまた銃刀法違反です。
(大木)なんせトカレフで撃ってますから。
ならこっちの領分でもあるな。
よし一課が殺しで挙げる前にうちで挙げるぞ。
(一同)はい。
(大木)逮捕出来れば地域部に貸し作れますね。
アンド一課の鼻をあかす事も出来る。
(一同の笑い声)これですが…。
ああ弾が撃ち込まれた腹部の写真ですね。
傷の周りがかなり黒ずんでますねぇ。
イレズミですね。
イレズミという事は…。
ああ失礼。
銃口から出た火薬の跡です。
洗っても落ちないんで我々はイレズミと呼んでます。
つまりかなり近い距離で撃たれた。
ええ。
銃から出た火薬が付着するぐらいに。
おい!おいおいおい!ヒマか?
(亀山薫)フン。
あれ?
(角田)おやっぱ覚えてたか。
忘れられますか!俺が特命にくるきっかけになった奴を。
こいつまた何かやったんすか?警官殺し。
え?こいつが長谷川さんを!?捜査一課はそう思ってる。
目撃証言も出てる。
(角田)あ?何お前葬式の帰り?ああ…長谷川さんの。
え?知り合い?昔世話んなって…。
あそう…。
じゃいいや。
え?手伝わそうと思ったんだけどお前は喪に服しとけ。
(大久保)被害者のガンクビにこんなの使う奴がいるか!
(舌打ち)会見で配られた写真ですけど。
殉職した刑事の無念が出るのはどの写真だ?部数が伸びるのはどの写真だ?一家の主が殺されたら家族の写真新婚の女ならウエディングドレス俺らの常識だろうが!すいませんでした。
悪いと思ってないな?そういうのがヤでわざとこんな写真使ったか?
(ため息)ああほら!これ…。
警官殺しの容疑者だ。
え?オフレコの段階だがいつでも書けるように調べとけ。
エサ。
ん?電話でエサ買ってくるって…。
ああ…忘れた。
だってさ。
ごめんねハトちゃん。
ハトにエサやってないと話せないんだ?私と。
何の用だよ?殺された警官の葬儀なんだけど…。
ああお前も来てたのか。
うん。
容疑者も。
…容疑者?昔薫ちゃんを人質にした…。
何でそいつが容疑者だって知ってる?うちのキャップが持ってきたオフレコ。
でも何で奴が…。
ねぇ変でしょう。
容疑者が被害者の葬儀になんて…。
長谷川さんは銃を持ったまま亡くなったんですか?ええ。
制服警官が持ってるこれですね。
しかも銃弾は地面にめり込んでました。
これですね?ええ。
多分こんな感じで威嚇射撃をしたんだと思います。
威嚇射撃…。
現場検証ではそういう事になってますが。
トカレフを向けてきた犯人にですか?ええ。
しかしその甲斐なく長谷川巡査長はトカレフで撃たれてしまった。
なるほど。
そう考えると…。
つじつまが合いますね。
いえ変です。
え!?犯人が近距離で撃った事を示してるんですよね?ええ。
銃口が腹部につくほど。
やってみましょう。
あなた犯人。
犯人…はい。
僕長谷川さん。
どうぞ。
銃口が腹部にこう…。
…あれ?そうなんです。
こんなに近くにいる犯人に対して銃を下に向けて威嚇射撃するでしょうか?…おっしゃるとおり。
右京さん!あの…警官殺しの件なんすけど俺あの…。
行きますよ。
え?君も疑問を持った。
そうですね?
(茶畑)いち交番警官でいたい。
そう言って昇任試験も拒否していました。
それが殉職した途端警部補に昇進した。
皮肉なもんです。
彼が撃たれた時最初に現場に駆けつけたのは…。
同じ交番の同僚でした。
110番通報で?ええ。
通報者は男だったそうです。
「そうです」とは?名前を言わなかったようで。
ああよくありますよね。
あのところで3日前長谷川さんはこいつに職質をかけたそうですが。
でもその途端逃げたらしくて。
その時彼は女性にぶつかってますねぇ。
ええ近所に住むおばあさんです。
(茶畑)長谷川巡査長は彼の追跡をやめてすぐに介抱したんですが運ばれた病院で亡くなったそうです。
目撃者がいたんですか?ええ。
これが参考人調書です。
長谷川巡査長はおばあさんが亡くなるまでずっと付き添ってたそうです。
まさに警官の中の警官です。
俺が一課にいた頃長谷川さんの管轄では何度も力になってもらいました。
病気で奥さんを亡くされたその日も長谷川さんは現場で俺たちと捜査してて…。
長谷川さんは犯人を追わずにおばあさんに付き添っていましたか。
ええ。
それだけ地域の住民を大切に思ってたんでしょうね。
なるほど。
美談ですねぇ。
ええ。
こちらですね?あなたが目撃されたのは。
(岸直己)でももう犯人逃げたあとでした。
じゃあもうおばあさんは倒れてて…。
ええ。
おまわりさんが必死におばあさんの名前呼んでましたよ。
(長谷川修)おばあちゃん!おばあちゃん!白井さん!白井さん大丈夫か!?ごめんなばあちゃん…こんな事になっちゃって…ごめんな!謝っていた?はい。
自分の責任だと思ったんじゃないですかね。
そうですか。
お忙しいところありがとうございました。
つまり阿部貴三郎を追いかけた自分の責任だと…。
そういう人なんですよ長谷川さんは。
(角田)確かか?
(大木)ええ。
そりゃこんだけ目撃証言が揃ってんですから。
(角田)ほとんど東川あたりだな。
(小松)つまりこの範囲に阿部がいるって事です。
(角田)長谷川巡査長が撃たれた近くか?「灯台下暗し」でした。
やっぱ銃持ってる奴の情報は一課よりうちですね。
そりゃお前…抱えてる情報屋の数が違うよ。
餅は餅屋ですね。
よしこの範囲の宿泊施設を徹底的に捜査しろ。
(一同)はい。
(電話)
(大久保)おい奥寺。
(美和子)はい。
電話。
誰からです?知らん。
この写真載っけた記者と話がしたいとさ。
はい…。
はい奥寺です。
(白井留美)昨日家に届いて…。
(美和子)「全て私の責任です」。
「こんな事しか出来ない自分が無念です」。
長谷川さんが職務質問した男の話ご存じですか?男が逃げておばあさんにぶつかったとか。
それうちの姑なんです。
え?長谷川さん病院でずっと付き添ってくれて私たち家族より親身になって…。
あの…どうしてこれ書留で?長谷川さんは悪くありません。
ただその男に職務質問しただけで悪いのは姑にぶつかって今も逃げてるその男です。
でもその通帳を返そうにも本人はもう…。
長谷川巡査長のご家族は?早くに奥様を亡くされてて…。
だから…せめて書いてください。
…え?世の中にはこんな警官もいるって書いてください。
どうして私に…。
長谷川さんの制服姿の写真を使ってくれたのは帝都新聞だけでした。
興味本位じゃなく真実を書いてくれますよね?同封されてたそうです。
やっぱり自分の責任のように感じてたんですねぇ。
まるで遺書のようですねぇ。
…え?間違いないのか?あのホテルで。
ネタ元はこの辺にいるうちの情報屋。
あ…来た!何なんだよお前ら!阿部貴三郎だな?だから何なんだって訊いてんだよ!警視庁捜査一課です。
何で逃げた?長谷川巡査長に職質かけられた時。
お前その時ばあさんとぶつかったろ。
覚えてるみたいっすよ。
(阿部貴三郎)あの時誰にぶつかったなんて覚えてはいない。
でもやましい事があるから逃げたんだよねぇ?黙っててもどうせ過失致死で送検だぞ。
あ…おばあさん死んだのも知ってたみたいっすよ。
そこに殺人も加わるかもなぁ。
殺人!?見られてるよ君。
長谷川さんが撃たれた交番の近くで。
俺は…俺は撃ってない!俺は撃ってない!阿部貴三郎は警官殺しの容疑者だ。
銃刀法違反の容疑者でもあります。
こっちは捜査本部が立ってるんだ。
大方うちを出し抜こうとしたんだろうが…残念だったな。
キャップ!阿部貴三郎が逮捕された。
え?オフレコだからな逮捕は書くな。
だが容疑者として書くなら構わない。
締め切りは朝刊入稿までだいいな。
自白したんですか?まだだ。
彼が長谷川巡査長を撃ち殺す動機は?何なんだよ?自白も動機もないのに容疑者扱いですか?逃亡してた阿部がまた巡査長に見つかった。
だからとうとう撃っちまった。
動機なんてそんなもんだ。
随分乱暴ですね。
現に事件現場付近で奴は目撃されてる!それだけじゃ記事に出来ません。
今すぐやんなきゃスクープになんねぇよ!キャップ私巡査長の別のネタが…。
もういい!お前この事件からおりろ。
いらねぇよ!つうかもうジャマだ!
(阿部)商売道具で人を撃ったりはしない。
使用済みは売値が下がるんだよ。
プロはそんな事はしない。
それにもう…俺はカタギのつもりだ。
なぜ長谷川さんが撃たれた交番の近くにいた?俺がぶつかったばあさんが死んだって聞いたんで…。
それで交番に出頭しようと思ったのですか?信じろってか?俺はあの日職質かけられて…。
ちょっと君!
(阿部)気がついたら逃げてたんだ。
警官の制服見たらどうしてか反射的に…。
気づかなかったのですか?長谷川さんだと。
気づいたのは逃げたあとで。
では覚えていたんですね?彼に逮捕された事を。
だから葬式まで行ったのか?ああ。
気分よかったか?自分を逮捕した警官の葬式見て。
違う!何が違う?あの人だけだった。
俺は何度も捕まったけど…あの人だけだった。
何が?俺をまともに扱ってくれたのは。
だから長谷川さんのいる交番に出頭しようとしたわけですか?長谷川さんも覚えていたのかもしれませんねぇ。
…え!?だからあなたに声をかけた。
それじゃあ…。
ええ。
職務質問などではなかったのでしょう。
ただ話かけてあなたが今どうしているのか聞きたかった。
おいちょっと…君!先程今はカタギだとおっしゃいましたねぇ。
あの時も彼にそう言えばよかったんじゃありませんか。
逃げる必要などなかったんですよ。
(ため息)皮肉なもんだなぁ。
そんなお前が出頭したら長谷川さんが殉職なんて。
それも…俺の目の前で…。
目の前で!?やはりそうでしたか。
え?110番通報したのはあなたですね?見たのか!?長谷川さんを撃った奴。
(銃声)
(うめき声)
(阿部)俺が見た時には…もう撃たれてて…犯人も逃げたあとで…。
倒れる時に銃を発射した?こう右手で銃口を下に向けて…。
阿部が見たように長谷川さんが撃ったのは犯人に撃たれたあとなら…。
ええ威嚇射撃ではありませんね。
逃げる犯人を撃とうとして力尽きて地面を撃ってしまったって事ですかね?
(扉が開く音)撃たれたあとに撃った?ええ威嚇射撃じゃありません。
信じられません。
大体それは被疑者の供述ですよね?司法解剖によるとかなり近い距離から撃たれたようですねぇ。
こんな近い相手に威嚇射撃は変ですよね?ではこう考えてはどうでしょう?何ですか?長谷川巡査長は他殺ではなく…自殺だった。
長谷川さんを撃ったトカレフにこれと同じ糸が付着していました。
え?何すかこれ。
警察官の制服に使われている糸です。
おそらく長谷川さんは即死にならない腹部を選び…。
トカレフで撃ったあと制服の袖などでトカレフの指紋を拭いた。
糸はその時引き金に付着したのでしょう。
その後彼はそのトカレフを捨て…。
手についた火薬をごまかすため装備の銃を撃った。
そう考えると現場の状況も解剖結果も遺留品の制服の糸もそして目撃証言もすべてつじつまが合います。
何で長谷川くんがそんな小細工を…。
その理由はひょっとして上司のあなたがご存じなのではないかと思いましてね。
こうしてお尋ねしています。
あの日おばあさんを死なせたのは阿部貴三郎を追跡していた長谷川巡査長ですね?…え?だからこそ彼は阿部貴三郎の追跡をやめすぐにおばあさんを介抱したんです。
白井さん!白井のばあちゃん!こちら木場一地域長谷川。
救急車を1台!大丈夫ですか?地域長谷川救急車1台!救急車を!は…はい!白井さん!おばあちゃん!おばあちゃんおばあちゃん!白井さん!白井さん大丈夫か!?白井さん!ごめんなばあちゃん…こんな事になっちゃって…ごめんな!ごめんなばあちゃん!でもどうして…。
謝罪をせずに死を選んだのか…ですか?長谷川さんがそんな事するとは思えません。
彼は地域の住民を愛していましたねぇ。
はい。
同様に警察も愛していた。
そうですね?それでも彼は…亀山くん警察を捨てられなかったんですよ。
だから無念な結果を選ばざるを得なかったのでしょう。
苦しんだでしょうねぇ。
彼がおばあさんの遺族に宛てたものです。
いわば彼の遺書です。
「全て私の責任です。
こんな事しか出来ない自分が無念です」…。
絶望したでしょうねぇ彼は。
40年も勤めた警察に。
苦しんでました長谷川くんは。
罪の意識にさいなまれ遺族に詫びたいと…。
それを止めたんですか?隠蔽するよう命じたんですか?あなたが長谷川さんを…!私だって苦しんだ!本部の地域部長からこの件は逃亡した阿部のせいにしろと命じられ…でも長谷川くんがいつか真実を口にするんじゃないかって…。
ずっと…ずっと怖かった。
彼が殉職したと聞いて正直ほっとしました。
ほっとした?今も同じお気持ちでしょうか?まさか自殺だったなんて…。
それを聞いて罪悪感がないはずないだろう!その罪悪感も握り潰すおつもりですか?私は組織の人間だ。
だから何ですか?私にはどうにも出来ない!出来なかったんだ!あなたは何のために…!何のために警官やってるんだ!だからって…死ぬ事はないじゃないですか。
俺行きます。
どこへですか?決まってますよ。
地域部長の所ですか?人を殺めてしまった長谷川さんがどれだけ苦しんだか…。
その上遺族に詫びる事も許されず隠蔽まで命じられてどれだけ悲しかったか。
恨み言を言いに行きますか?公表させますよ!それはよく考えた末の結論ですか?考えるまでもありませんよ!長谷川さんが過失とはいえおばあさんを死なせた。
その事が表沙汰になりますよ。
彼を最後まで信じ遺書まで託してくれたご遺族を裏切る事になるかもしれません。
でも…。
何より…これを公にする事は彼の死を無駄にする事にはなりませんか?彼は市民に慕われた善良な警察官だった。
そんな美談も崩れる事になるかもしれませんよ?長谷川さんが死ぬ程苦しみ抜いて隠した真実です。
それを明らかにするのならばこちらにもそれ相応の覚悟が必要なんですよ?君にその覚悟がありますか?ありますか?では行きましょう。
すべて君らの推測だ。
本心でおっしゃってるんですか?長谷川くんは殉職だ。
部長!殉職だ!彼は市民に慕われていた警察官だぞ。
君らはその美談を汚す気か!なるほど。
美談ですか。
今の警察にもっとも必要なもんだ。
今の警察に必要なのは美談ではなく真実ではありませんか?その真実を知って誰が得をする?損得じゃねぇだろう。
何?損得じゃないでしょう!言葉を慎みたまえ!慎まなくて結構。
謝罪すべきです。
亡くなった被害者にその遺族に…加害者にされた阿部に。
そして加害者となって苦しみ死を選ばなきゃならなかった長谷川さんに!そっからすべてが始まるんじゃないすか!
(笑い声)噂どおりの連中だな。
どんな噂でしょう?とても警察組織の人間とは思えん。
部長。
警察官を殺すのは警察官なんですねぇ。
自殺!?声が大きいよ!それで今上層部ひっくり返ってるみたいですよ。
阿部の逮捕容疑ばあさんの過失致死だったよな。
ああ。
そっから殺しで落とそうと思ったんだよ。
どっちにしろ誤認逮捕ですね。
ひとごとみたいに言うなよ!どうやら貧乏クジ引いちまったようだな。
まったくだ。
マジかよ!?マジです。
うわぁ…危なかった〜!ですよねぇ。
ババ抜きのババ逮捕するとこだったよ!本庁の長官官房まで巻き込みそうですね。
ま先方はこの手の話には慣れてるだろうから…。
話かけるな。
は?長谷川巡査長がばあさん殺した事知ってたな?ええ。
それで犯人を逮捕しろ?よく言えたもんだな。
同じ事をしたと思うがね。
あなたも私の立場だったら。
地域部と刑事部が協力してこのまま美談で終わらせましょうよ。
そうすればあなたも傷がつかずに済む。
刑事部長の私を脅してるのか?まさか。
仲良くしましょうよ。
一心同体でしょ?このまま真相は…また闇に葬られてしまうんですかねぇ。
右京さん?
(ため息)どう思います?
(宮部たまき)私ですか?はい。
私に訊かれても…。
(ため息)ですよね。
ひとこと言わせていただけるのなら…。
え?警察の方が警察を信じないで誰が信じるのかしら。
僕は…信じてますよ。
俺だって…信じてますよ。
ホントにいいの?スクープだろ?警察への風当たりまた強くなるよ。
…だろうな。
私が書けば情報源は薫ちゃんだってバレるよ。
覚悟は出来てる。
(笑い声)笑うとこかよ。
だって…変わらないんだもん。
薫ちゃんってずーっと。
ハトのエサ。
忘れたよ。
やっぱりな〜。
(内村)特命係の2人は監視付きの謹慎処分にしその間に対策を練られては?
(小野田公顕)出来るの?そういう事。
(大河内春樹)我々監察官がまとめた処分理由さえあれば。
じゃあ出来るの?処分理由を書けば今回の真実が明るみに出ます。
だって。
どうします?
(大久保)「警官殺し自殺だった!」載せられるわけないだろう。
キャップの欲しがってたスクープです。
ナメてんのか?今これ掴んでんのうちだけですよ。
警察の意にそぐわない報道したらどうなる?…さぁ。
少なくともオフレコはもらえなくなる。
だから握り潰すんですか?お前も俺も記者クラブにいられなくなるぞ!カッコ悪いですよキャップ。
お前は警察のクラブ記者じゃないのか?だから何ですか!?それとも正義の味方のつもりか?杉下さん。
こちらの生活安全課を訪ねましたね?でも欲しかったものは手に入らなかった。
僕に監察でも付く事になったんですか?欲しかったものはこれですね?これが監察官の力です。
なぜこれを僕に?警察は身内には甘いんですよ。
しかしそれは組織防衛に限ってじゃありませんか?そのとおりです。
身内であっても警察を本気でよくしようと思う人間に対しては排除の理論が働きます。
ですからなぜ?その意味ではあなた方特命係はまるで…奇跡です。
(小野田)あつっ…!沸騰した鍋にフタをすれば吹きこぼれますよ。
ところで…うちの連中が大騒ぎしてるけどねぇ。
そのようですねぇ。
お前たちのした事で。
我々が原因でしょうか?言いたい事はわかるけどね。
お前たちの掴んでいるものはすべて状況証拠だから。
では状況証拠をもう1つ。
食事中は仕事しない主義でね。
木場署がこれまで押収した銃のリストです。
ほう。
銃の口径弾の線条痕などが記載されています。
それで?トカレフが1つなくなってました。
あら…。
紛失したトカレフの弾と長谷川巡査長の命を奪ったトカレフの弾が一致したら大変ですねぇ。
このままにすればいつか沸騰しますよ。
それにフタをすれば吹きこぼれるかもしれません。
本気でおっしゃってるんでしょうか?はい本気です。
これが公になれば我々も無傷ではいられませんが。
どうして?「どうして」?我々が傷つくいわれはありませんよ。
いやしかし…。
だって我々は悪くないんもんねぇ。
ところで内村さん。
(内村)はい。
公衆の面前で正義の味方になってみたくない?は?じゃあまたのち程。
(味坂)これより警視庁警部補が射殺された件について緊急記者会見を行います。
それに先立ち地域部長の懲戒処分をご報告いたします。
(どよめき)処分内容はただ今お配りしている別紙のとおりです。
どういういきさつで懲戒処分になったんですか?事件との関連は?
(内村)え〜静かに!静かに…質問は挙手にてお願いします。
そちらの黒いスーツの女性。
媒体名からどうぞ。
帝都新聞の奥寺です。
「捜査にミスがあったとしても関係者処分は事件解決後に発表されるのがこれまでの通例でした」「それが現段階で発表されたという事は警察はすでに事件が解決したと見てるのでしょうか?」「そう解釈していただいて結構です」今回の射殺案件は長谷川警部補当時巡査長ですが彼の自殺だったと警視庁刑事部は断定します。
自殺の根拠その原因をお聞かせください。
それについては元地域部長の方から。
死亡した長谷川警部補当時巡査長の…遺書が出てきました。
(どよめき)また本件の捜査を警視庁刑事部が慎重に行った結果現場の状況及び遺体の状況からして自殺であると…。
あつっ!あっつ…!お待たせしました〜。
あちちちち…。
どうもありがとう。
ハンバーガーとホットドックどっちがいいですか?君の好きな方どうぞ。
いやいや…右京さんどうぞ。
そうですか?ではジャンケンにしますか。
いいですね〜。
最初はグーがいいですねぇ。
グーでしょう。
最初はグージャンケンポイ。
(笑い声)じゃ遠慮なく。
どうぞ。
2015/09/04(金) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
相棒 season3[再][字]
「警官殺し〜銃に残された赤い指紋」
詳細情報
◇番組内容
“警視庁一の変人”だが天才的頭脳で鋭い推理をみせる杉下右京(水谷豊)と“おひとよしな熱血刑事”亀山薫(寺脇康文)の名コンビがあらゆる難事件に挑む!
◇出演者
水谷豊、寺脇康文 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
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