東芝 Dynabook Satellite J50 のCPU換装後の動作テスト。

前回紹介させていただきました「東芝 Dynabook Satellite J50 のCPUを交換してみる」にて、東芝のノートパソコン Dynabook Satellite J50 のCPUを、標準の Intel Celeron M 360J(1.40GHz) から、Intel Pentium M 740(1.73GHz) への換装作業に付いて、詳しく紹介させていただきました。
今回はいよいよ、CPUを換装後の動作テストです。

CPUを Celeron M 360J から Pentium M 740 へ換装した効果を調べる為に、CPU情報を詳細に確認出来るソフトウェア CPU-Z と、ベンチマークソフトウェア CrystalMark 2004 を使用して、確認してみる事にしました。
尚、テストする環境としては、下記の仕様で行いました。
●OS:Microsoft Windows XP SP3
●Memory:DDR2 PC-5300 512MB x 2
●HDD:S-ATA 40GB
●Color:1024 x 768 16Bit Color
●Software:CPU-Z Ver 1.61.3
●Software:CrystalMark 2004
●Software:CrystalCPUID Ver 4.12.3.338

先ず、CPUを換装する前の状態を、CPUの詳細情報を表示出来る CPU-Z を使用して、詳細な内容を確認しておきましょう。

CPU-Z CPU タブの Celeron M 360J の情報
CPU-Z CPU タブの Celeron M 360J の情報


CPUの名前や動作周波数、コードネーム等の情報が、解ります。
ここで注目すべき内容は、コア速度(CPUの動作周波数)と定格FSB、バス速度の内容です。
Celeron M 360J では、定格の約 1.4GHz にて動作している事が確認出来ます。
また、FSB(CPUやメモリーの基本動作周波数)が、約 400MHz である事も確認出来ます。
バス速度に付いても、約 100MHz である事が、確認出来ます。

続いて、マザーボードの状態を、Minboard タブにて確認してみましょう。

CPU-Z Mainboard タブの情報
CPU-Z Mainboard タブの情報


製造元、チップセット、BIOSのバージョン等の情報が、確認出来ます。

では、CPUを Pentium M 740 へ換装した結果はどうなのかを、同じく CPU-Z にて確認してみましょう。

CPU-Z CPU タブの Pentium M 740 (1.73GHz) 時の情報
CPU-Z CPU タブの Pentium M 740 (1.73GHz) 時の情報


これは、Pentium M 740 が定格動作時 (1.73GHz) の時の情報ですが、きちんと動作している事が確認出来ます。
定格FSBの内容が、約 533MHz に上昇している事が確認出来ますし、バス速度に付いても、約 133MHz に上昇している事も確認出来ます。
以上の事から、CPUの動作速度が単に上昇したのではなく、基本となる動作周波数(定格FSB、バス速度)等に付いても、Celeron M 360J の時より明らかに上昇しています。
これらの効果は、操作時にも起動時にも、明らかに早く軽くなった事を感じる事が出来ます。
やはり、CPU換装の効果は、決して少なくないと言えると思います。

次に、Pentium M 740 が最小動作時 (800MHz) の時の情報ですが、きちんと動作している事が確認出来ます。

CPU-Z CPU タブの Pentium M 740 (800MHz) 時の情報
CPU-Z CPU タブの Pentium M 740 (800MHz) 時の情報


バス速度や定格FSBの値はそのままに、コア速度(CPUの動作周波数)や Core VID (CPUの動作電圧)が下がっています。
CPUの負荷率が低くなった時に、CPUの動作周波数と動作電圧を下げる事により、CPUの発熱を下げ、低消費電力の動作モードで動作している事を、表しています。

では、ベンチマークソフトを使用して、CPU換装前と後で、どの程度の変化があったのかを、数値で確認してみたいと思います。
先ずは、Celeron M 360J 時の CrystalMark 2004 の結果です。

CrystalMark 2004 Celeron M 360J の結果
CrystalMark 2004 Celeron M 360J の結果


続いて、Pentium M 740 の時の CrystalMark 2004 の結果です。

CrystalMark 2004 Pentium M 740 の結果
CrystalMark 2004 Pentium M 740 の結果


比較しますと、グラフィックの数値も少し上昇している事が確認出来ますが、最も数値が上昇しているのは、CPUの項目とメモリーの項目です。
思っていた通りの結果ですが、これだけ数値が上昇していれば、効果は十分です。
予定通りの結果が得られて、満足出来ます。

と、ここまでの説明を読んでいると、完璧にCPU換装の効果と結果が得られているように思われると思いますが、1つ大きな問題が発覚いたしました。
CPUを Pentium M 740 へ換装した事により、CPUの動作周波数や動作電圧を、動的に可変出来る、SpeedStep/EIST が有効になっています。
これは、CrystalCPUID というソフトウェアを使用する事で、SpeedStep/EIST 機能が使用可能かどうかが、このソフトウェアで確認出来ます。
SpeedStep/EIST の項目は、使用可能と表示されています。

CrystalCPUID にて得られた Pentium M 740 の情報
CrystalCPUID にて得られた Pentium M 740 の情報


CPUに対して何も設定しない状態で、そのまま起動させた場合は、必ず最小動作周波数でCPUが起動して来る、という問題です。
これは、SpeedStep/EIST に対応していないBIOSが搭載されたノートパソコンに、SpeedStep/EIST に対応したCPU(Pentium M 740 等)を搭載した時と、全く同じ現象になっている、という事です。
言い換えると、今回の東芝 Dynabook Satellite J50 に、CPUを Pentium M 740 へ換装すると、CPUに対して動作周波数や動作電圧を設定するソフトウェアを使用しない場合は、必ず最低の動作周波数で動作する、という事なんです。
つまり、東芝 Dynabook Satellite J50 でCPUを Pentium M 740 へ換装した場合、Pentium M 740 の能力を最大限発揮させる為には、CPUの動作周波数や動作電圧を、動的に可変させる事が可能な何等かのソフトウェアが、必ず必要になるという事です。

私の場合は、CrystalCPUID というソフトウェアを使用し、動作パターンは下記のように設定して使用しています。

CrystalCPUID にて起動倍率と動作電圧を設定した内容
CrystalCPUID にて起動倍率と動作電圧の設定内容


CPUに大きな負荷が掛かった時に、CPUの起動倍率を13倍に変更し、定格動作周波数の 1.73GHz で動作するようにする。
この時のCPU動作電圧は、定格電圧の 1.308V になるように設定しておく。
CPUの負荷が少なくなった時は、CPUの起動倍率を6倍に変更し、最小動作周波数の 800MHz で動作するようにする。
この時のCPU動作電圧は、最小動作電圧の 0.988V になるように設定しておく。
そして、この CrystalCPUID ソフトウェアを、パソコンが起動した時に自動的に常駐するように、スタートアップ等に登録しておき、常にこの CrystalCPUID ソフトウェアにて、CPUの負荷率に応じて、臨機応変にCPUの起動倍率と動作電圧を、設定変更させるようにする。
これらの設定を行う事で、Pentium M 740 の機能を最大限引き出し、またCPUの負荷が軽い時には、徹底的に低消費電力化を実現させる事が、可能となりました。

今回のCPU換装により、今まで解らなかった事が、色々と判明しましたが、東芝 Dynabook Satellite J50 のセレロンモデルにて、CPUを換装してみたいと考えておられる方々に、少しでもお役に立てれば幸いです。
私の場合は、今回のCPU換装が、結果的には良かったと思って」おります。

東芝 Dynabook Satellite J50 のCPUを交換してみる。

以前会社側から、低価格でそこそこ使えるノートパソコンが欲しいとの要望があり、私の手元にジャンクとしていただいたJ10と、超ジャンク品として落札したJ50を、使えるパーツを部品取りして2個1とし、J50として再生させた内容を、「東芝 Dynabook Satellite J50 の超ジャンク品を再生してみる」にて、詳しく紹介させていただきました。

その後、このノートパソコンに Windows XP をインストールして、会社で使える状態にするところまでを、「東芝 Dynabook Satellite J50 にXPをインストールする」にて、詳しく紹介させていただきました。

その後は、そのままの状態で機嫌良く使っていたのですが、仕事で使用するソフトウェアが多くなり、必要に応じてインストールしておりました。
最近のソフトウェアでは、Microsoft .NET Framework の環境で開発されたソフトウェアも多くなり、この Microsoft .NET Framework の基本ソフトウェアをインストールすると、起動に時間が掛かるだけでなく、全ての動作も極めて遅くなって来ました。
そこで、急場凌ぎの対策として、メモリーの増設等を行ってみたのですが、J50のセレロンモデル特有の問題である、システムバスクロックが 400MHz という仕様が、ボトルネックとなってあまり早く動作しない原因と思われます。
また、遅くなり易い原因である、と言う事も言えると思います。
そこで、これらを改善するべく、CPUを上位の物に換装する事にしました。
幸いこのJ50シリーズには、上位機種として、Intel Pentium M プロセッサを搭載したシリーズが、ラインナップされておりますので、CPUを Intel Pentium M に換装した場合でも、そのままきちんと動作する可能性は、極めて高いと思われます。
早速某オークションにて、Intel Pentium M プロセッサを探してみたところ、Intel Pentium M 740(1.73GHz) が幾つも出品されているのを見つけました。
このCPUであれば、送料を含めても1000円以下で確実に入手出来ますし、換装による効果に付いても、十分感じる事が出来ると思います。
適当に安く出品されている物に入札し、誰とも競り合う事もなく、オークション開始価格で落札出来ました。

今回交換用に入手した Intel Pentium M 740
今回交換用に入手した Intel Pentium M 740


このあたりにCPUは、最近では需要が少なくなっているのか、あまり競り合う事が少ないようですねぇ。
まぁ、私の方としましては、願ったり叶ったりで、めでたく1000円以下で入手出来ました。

では、早速作業に取り掛かりましょう。
J50の分解作業に付いては、「東芝 Dynabook Satellite J50 の超ジャンク品を再生してみる。」を、参照していただければと思います。
パソコン本体を上半身と下半身に分解し、CPUファンとCPUクーラーが見える状態にします。

CPUファンとCPUクーラー
CPUファンとCPUクーラー


CPUファンを固定しているネジ2本を外して、CPUファンを取り外します。

CPUファンを外したところ
CPUファンを外したところ


続いて、CPUソケットを囲むように固定しているネジ4本を外して、CPUクーラーを取り外します。

CPUソケット部の拡大写真
CPUソケット部の拡大写真


すると、CPUソケットと Intel Celeron M 360J(1.40GHz) が見えるようになります。

CPU換装前の Intel Celeron M 360J
CPU換装前の Intel Celeron M 360J


CPUソケットからCPUを取り外すには、CPUソケットの回転する部分に、マイナスドライバーを差込み、反時計方向に180度回す事で、CPUソケットからCPUが取り外せる状態になります。
CPUソケットから Intel Celeron M 360J を取り外し、代わりに Intel Pentium M 740 をソケットに差込み、今度は時計方向に180度回す事で、CPUをソケットに固定する事が出来ます。

Intel Pentium M 740 をソケットに装着
Intel Pentium M 740 をソケットに装着


後は、CPUのダイの部分にシルバーグリスを塗布し、CPUクーラーを元通りに取り付け、CPUファンも取り付けします。
パソコン本体を上半身と下半身に分解した逆の手順で、パソコン本体を元通りに組み立てを行います。
BIOSやCPU、そして組み立て作業等に問題が無ければ、この状態で電源を投入する事で、無事に起動出来るはずです。
電源ボタンを押して、実際に起動させてみたところ、電源投入後に表示される「 TOSHIBA 」のロゴ文字の画面に、右下に Pentium M のロゴが表示されました。

起動時に画面右下に表示された Pentium M ロゴ
起動時に画面右下に表示された Pentium M ロゴ


以上の内容から、CPUは正しく認識されていて、一応問題無く動作しているように見えます。
今回は、CPUを換装するまでの作業内容に付いて、詳しく紹介させていただきましたが、次回は、実際にきちんと動作しているのかどうか、或いはCPUの換装によって、どの程度処理速度が向上したのか等を、ソフトウェア等を使用して、検証してみたいと思います。

東芝 Dynabook Satellite J50 にXPをインストールする。

前回の「東芝 Dynabook Satellite J50 の超ジャンク品を再生してみる。」にて、概観的には普通に使用可能な状態になったJ50ですが、OSをインストールしてみないと、詳しくチェック出来ないデバイスもありますので、今回は Microsoft Windows XP Professional をインストールしてみて、各部を詳細にチェックしてみたいと思います。

前回、オークションにて入手したJ50には、メモリー、ハードディスク、ACアダプター等が無い状態で入手していますので、これらを準備しないと、OSのインストールが出来ません。
ハードディスクに関しては、ハードディスクを固定する金具(マウンター)もネジも無い事が解っていますので、こちらはJ10から部品を流用します。
幸いにも、J10のハードディスク固定金具は、J50でもそのまま使用出来ました。
今回準備したのは、下記のパーツです。

●メモリー:DDR2、PC2-4200、512MB 1枚
●ハードディスク:HITACHI HTS541040G9SA00 S-ATA 40GB 5400rpm
●光学ドライブ:CD-ROM DRIVE (以前 東芝 Dynabook Satellite K10 から取り外した物)
●ACアダプター:東芝純正 PA3241U-2ACA 15V 3A (本当は 4A の容量が必要ですが)
●OS:Microsoft Windows XP Professional SP3

入手時に内臓されていたDVDのコンボドライブは、読み込みが全く出来ない状態でしたので、別のドライブに交換が必要となります。
私の在庫パーツには、以前、東芝 Dynabook Satellite K10 から取り外した CD-ROM ドライブがありましたので、こちらを使う事にします。
同じ東芝製のノートパソコンから取り外した物ですので、問題無く動作します。
しかし、J40以降の機種に関しては、本体を分解しないと、ドライブの交換が出来ません。
その理由は、ドライブと本体とが、金具で固定されているからです。
まぁこれは、このJ50を入手した時点で、内臓のコンボドライブの読み込みチェックを行った時に、全く読み込みが出来ない事が、事前に解っておりましたので、前回のヒンジの交換作業を行った時に、光学ドライブも一緒に交換しておきました。

さて、XPのインストールを行おうとした時に、ふっと気が付いた事がありました。
それは、ACアダプターを本体に挿し込みした時、バッテリーの充電ランプが3秒程オレンジ色に点灯するのですが、すぐに消えてしまいます。
この動作は、何度やっても同じ症状ですので、多分バッテリーパック自体が、完全に寿命に達しているものと思われます。
そこで、J10からバッテリーパックを外し、J50に装着してみたところ、問題無く装着出来、尚且つバッテリーの充電ランプがオレンジ色に点灯し、充電もされるようになりました。
つまり、J10の殆どのパーツが、再利用出来た事になります。
もうJ10から再利用可能なパーツと言えば、マザーボードと本体裏側のカバーぐらいしか残っていませんので、そろそろ処分しても良さそうです。

では早速、Windows XP のインストールを行ってみたいと思います。
この東芝のJシリーズでは、電源を投入した後に、「F2」キーを連打する事により、起動メニューが表示される事になっていますので、先ずは起動メニューを表示させます。

「F2キー」を押してブートメニューを表示させた状態
「F2キー」を押してブートメニューを表示させた状態


この状態で、パソコン側は停止していますので、光学ドライブに Windows XP のCDを装着し、読み込みが完了するまでしばらく待ちます。
光学ドライブの読み込みが完了(アクセスランプが消灯する状態)しましたら、右の矢印キーを押し、画面のカーソル(現在はハードディスクアイコンの下に赤く表示されています)を右に1つ移動させ、「Enter」キーを押して、光学ドライブ側から起動させます。
後は、画面の指示に従って、Windows XP のインストールを完了させます。
J50のXPのインストールは、何事も問題無く終了しましたが、自動でインストールされないデバイスのドライバーがありました。

デバイスマネージャー ドライバーインストール前の状態
デバイスマネージャー ドライバーインストール前の状態


●ディスプレイドライバ
●サウンドドライバ
●LANドライバ

これらのドライバーは、東芝のホームページに置いてありますので、下記のホームページからドライバーをダウンロードし、インストールを行って下さい。

dynabook Satellite J50 Windows XP SP2 アップグレードモジュール

こちらのサイトから、最低限下記のドライバーは、ダウンロードが必要と思います。
XPをインストールしたばかりのJ50では、LANが使えない(ドライバーが無い)状態ですので、他のパソコンでダウンロードして準備してから、J50にインストールして下さい。

●Intel Chipset Software Installation Utility
●ディスプレイドライバ
●サウンドドライバ
●LANドライバ

デバイスマネージャー ドライバーインストール後の状態
デバイスマネージャー ドライバーインストール後の状態


XPをインストールした事により、スライドパッドや左右のボタンの動作確認も出来ました。
一通り各デバイスの動作を確認してみましたが、問題になるようなデバイスは、ありませんでした。
安定して動作していますし、CPUファンも実に静かに回っているようです。
CPUクーラーからは、風の通りも非常に良く、それ程暖かい風は、通風孔からは出ていません。
十分に冷却が出来ていると思われます。

CPUが、Intel Celeron M 360J (1.40GHz) ですし、システムバスクロックが 400MHz と、それ程早くは無いスペックではありますが、仕事で使うには十分ですし、メモリーに関しては、安いDDR2が使用出来ますので、安価に増設も出来ます。
後は、15Vの4Aの出力が出る、東芝純正のACアダプターさえ用意すれば、中古パソコンながら、なかなかのスペックを持ったノートパソコンの完成です。
CPU-Zというソフトウェアにて、今現在のCPUの情報と、マザーボードの情報等を、確認しておきたいと思います。
先ずは CPU-Z の CPU タブの情報から
CPU-Z の CPU タブの情報


続いて CPU-Z の Mainboard タブの情報です。
CPU-Z の Mainboard タブの情報


今現在なら、東芝の Dynabook Satellite J50 であれば、超ジャンク品をわざわざ入手して、今回のように無理矢理再生等しなくても、1万円も出せば、きちんと動作する本体が、入手出来ると思います。
しかし、それではこのブログのネタにはなりませんし、ジャンク品を再生させてこそ、このブログの存在価値が、あるのではないかなと思います。
それに、私自身も十二分に作業を楽しむ事が出来ましたし。

東芝 Dynabook Satellite J50 の超ジャンク品を再生してみる。

今回紹介するノートパソコン Dynabook Satellite J50
今回紹介するノートパソコン


以前に、バックライトが点灯しなくなった Dynabook Satellite J10 をいただいて、このノートパソコンを再生する為に、ジャンク品の J60 146C/5 をオークションで入手し、こちらの方がスペックが良かったので、J10から使えるパーツを部品取りし、J60を全く問題無い状態に再生させました。

TOSHIBA のノートパソコン Satellite J10 使える状態にする。

最終的いただいたJ10のノートパソコンは、下記の状態で保存しておりました。
●液晶はバックライトが点灯しない状態で使えない。
●キーボードは、反応しないキーがあり、正常に使えない。(J60と交換)
●ACアダプターは、J60で使用した為、アダプター無し。(J60に使用)
●光学ドライブは部品取りして無し。(J60に使用)
●メモリーも部品取りして無し。(他の機種に流用)
●ハードディスクも部品取りして無し。(他の機種に流用)
●しかし、本体の起動には問題無し。
●バッテリーに関しては、一応充電は可能なようで、エラーの表示は出ていない。

このような状態ですが、まだまだ部品取り出来る可能性があると判断した為、現状の状態で、ずっと保存しておりました。
最近になって、私の勤務する会社の方から、「年内にノートパソコンが1台必要になるかも知れない」との情報をいただき、またジャンク品を入手して、残ったJ10から部品取りして、1台再生させる事にしました。
J10の部品取り可能なパーツは、限りがある為、これらを考慮して、ジャンク品をオークションで物色してみました。
すると、同じ系列のJ50というノートパソコンが、超ジャンクな状態で、出品されているのを発見しました。

オークションの写真
オークションの写真


オークションで発見したJ50の状態ですが、本当に超ジャンクと言える程の状態で、下記のように致命的な破損箇所も確認されています。

●ACアダプター、メモリー、ハードディスクが無い為に、全く通電チェックを行っていない状態。
●左側のヒンジ部が完全に破損し、本体と液晶部分が完全に外れている状態。
●右側のヒンジは、完全に外れてはいないが、自立は全く不可能で、どうにか本体と繋がっている状態。
●左右のヒンジカバーは、どちらも欠品していて有りません。
●液晶パネルに付いては、割れは無いらしいが、映るかどうかは不明。
●勿論、バックライトも点灯するのかどうかも不明。
●マザーボードに付いても、不動か動作するのか、電源が入るかどうかも不明。

という、超ジャンクに値する状態での出品です。
ACアダプターを接続すれば、運が良ければひょっとして、起動する場合もありますが、ヒンジ部分の大きな破損は、どう考えても致命的です。
ネット上のサイトで色々と調べてみたところ、J10のヒンジとJ50のヒンジは、長さや形状が異なる部分があり、そのままの移植は、全く不可能という情報を得ておりましたが、物は考えようで、J50を再生するのは諦め、J10を再生させる方が、可能性は高いのではないかと考えまして、思い切ってこのJ50に入札してみる事にしました。
送料に付いては、本州は一律1200円との記載がありましたので、送料を含めて1500円以内で入手出来れば良いと考えて、入札価格は何と300円で入札しました。
そのまま時間が経過し、3人程入札がありましたが、流石にこの超ジャンクな状態では、高値を付けてまで落札したいという方はおられず、私が希望する価格内の231円で落札出来ました。
早速落札金額と消費税(ショップの為)、それに送料をプラスした総額を、振込みしまして、落札した商品の到着を、ワクワクして待っておりましたら、出品者の方の迅速な対応もあり、早々に無事に商品が届きました。

今回入手した Dynabook Satellite J50
今回入手した Dynabook Satellite J50


本体裏面の型番シール等
本体裏面の型番シール等


届いたJ50の状態ですが、出品されていた時の写真の状態より、かなり悪い感じがしました。
液晶に至っては、本体から外れる寸前の状態で、液晶パネルに接続されるケーブルだけで、かろうじて本体と繋がっている状態でした。

左側のヒンジ部分
左側のヒンジ部分


右側のヒンジ部分
右側のヒンジ部分


液晶の自立は全く不可能で、液晶パネルだけを持ち上げれば、本体からちぎれてしまう程に、心細い状態で本体と繋がっています。
現在の状態を写真に撮るべく、本体を移動させようとする時でも、細心の注意を持って本体を移動させないと、致命的なとどめを刺してしまいそうです。


液晶パネルを開いた状態
液晶パネルを開いた状態


何故か Pentium M のシールが貼ってあるパームレスト
何故か Pentium M のシールが貼ってあるパームレスト


どうにか写真を撮影し、恐る恐るACアダプターを本体に接続し、状態を確認してみる事にしました。
すると意外や意外、「DC IN」の緑色LEDが点灯し、電源の接続を認識しているようです。
電源の接続が問題無いのであれば、メモリーを本体に取り付けしてみて、電源が入るかどうか、BIOSが起動出来るかどうかを、調べてみる事にしました。
液晶パネルを開き、手で持った状態で電源スイッチを押してみました。
すると、またまた意外や意外、何と「TOSHIBA」のロゴマークが表示され、意外にも綺麗に表示される事が確認出来ました。
しかも、バックライトの劣化に伴う、電源投入時液晶全体が赤く表示される事も無く、十分な明るさが確認出来ました。
これは本当に嬉しかったですねぇ。
完全に破損したヒンジの状態を見れば、液晶パネル自体も相当長い時間使用されていて、バックライトも十分劣化していると思っておりましたので、液晶パネルだけでも部品取り出来れば、それだけで十分かなと思いました。
液晶パネルだけオークションで入手するにしても、結構な費用が掛かりますから。

この時点で、マザーボードも生きていて、液晶パネルも十分使える状態である事が確認出来ましたので、更にもっと詳しく詳細に状態を調べてみる事にしました。
すると、下記の内容が確認出来ました。

●15インチの液晶パネルは、バックライトの状態も良く、十分使用可能である。
●マザーボードは、電源投入も起動も可能で、メモリーも正常に認識している。
●BIOSも起動可能で、パスワード等も設定されていない。
●キーボードに関しては、全てのキーを実際に押して確認したところ、全て正常でした。
●スライドパッドは、OSをインストールしてみないと確認出来ないので、現在は未確認。
●バッテリーパックは、完全に寿命で、全く充電されない。
●ハードディスク用の固定金具やネジ等は、全く有りませんでした。
●シリアルATAのハードディスクを内臓させてみると、きちんと正常に容量を認識出来ている。
●DVDコンボドライブは、全く読み込みがダメな状態で、使えないと判断しても良い状態。

以上のような状態が、確認出来ました。
マザーボードのスペックを比較してみますと、どう考えてもJ10よりJ50の方が高いので、これはJ10を復活させる(使える状態にする)よりも、J50で使えない部品をJ10から部品取りして、今回入手したJ50を復活させる(使える状態にする)方が、はるかに効果的であると判断しました。
しかし、ここで大きな障害となるのは、完全に破損しているJ50のヒンジ部分です。
J10のヒンジ部分は、全く問題は無いのですが、J50とはネジの位置や形状が異なる為に、J10のヒンジをそのままJ50へは移植出来ない、という点にあります。
J50を無理矢理再生させた場合、このノートパソコンは、一般の方が使用する事は無く、あくまで会社内で仕事で使用する時に使用する、という明確な用途が決定していますので、多少強引な加工を行ってでも、J10のヒンジをJ50へ移植し、J50を使える状態にする事に決定しました。
先ずは、破損したJ50の分解から行います。
液晶カバーの分解、本体側の分解、本体側を上半身と下半身に分離させます。

液晶の枠を外したところ
液晶の枠を外したところ


液晶パネルのみの状態
液晶パネルのみの状態


液晶パネルの裏面の型番等
液晶パネルの裏面の型番等


液晶パネルの裏面の全体
液晶パネルの裏面の全体


液晶パネルを外した液晶カバー
液晶パネルを外した液晶カバー


先ずは、CPUクーラーとファンの部分を確認してみたところ、CPUクーラーは完全にホコリで塞がっている状態で、風は全く通らず、凄い状態になっていました。

CPUクーラーとファンの部分
CPUクーラーとファンの部分


CPUクーラーに詰まった大量のホコリ
CPUクーラーに詰まった大量のホコリ


CPUファン自体も、回転が重く、完全なオーバーホールが必要なようです。

取り外したCPUファン
取り外したCPUファン


CPUファンを分解したところ
CPUファンを分解したところ


このシリーズのCPUファンは、回転部分と本体とが、簡単に分離出来る構造になっていますので、羽根の部分を少し引っ張ると、回転する部分だけが外れます。
歯ブラシ等で、羽根に付着したホコリを完全に除去し、軸の部分にグリスを塗布して、ファンの本体側と合体させます。
CPUクーラーの方も、隙間を歯ブラシとエアーで綺麗にし、付着したホコリを綺麗に除去します。

CPUファンを分解して掃除が終わった状態
CPUファンを分解して掃除が終わった状態

本体の下半身部分には、ホコリだけでなく、ゴミ等も入り込んでいるようでしたので、裏返しにしてゴミ等も除去し、下半身のオーバーホールが完了しました。

問題は、ここからです。
J10のヒンジ金具を、J50に移植する為に、パームレストの裏側を、比較する事にしました。
J10とJ50のパームレストを外し、裏からお互いの状態を確認してみました。

J50のパームレストを裏から見たところ
J50のパームレストを裏から見たところ


J10のパームレストを裏から見たところ
J10のパームレストを裏から見たところ


見たところ、どちらも同じ形状のような気がします。
という事は、ヒンジを固定するパームレストの固定方法は、ネジの位置まで、殆ど同じと思って良いのではないかと思います。
しかし、J10の液晶カバーとヒンジは、J50の物とは、長さもネジの位置も、同じではありません。
写真を見てもらえば解りますが、液晶パネルを支えるヒンジの長さが、J50よりJ10の方が長いのです。

右側のヒンジ部分(上J50 下J10)
右側のヒンジ部分(上J50 下J10)


左側のヒンジ部分(上J50 下J10)
左側のヒンジ部分(上J50 下J10)


液晶カバー(ベゼル)の側面のネジは、左右に3本づつあり、上と下のネジは、液晶自体を固定するネジで、真ん中のネジが、ヒンジとカバーを固定するネジです。
しかし、液晶を支えるヒンジの長さが異なるので、J10のヒンジを使用するという事は、液晶ベゼルもJ50用ではなく、J10用を使用しなければ、ネジの位置が合わない、という事になります。


そこで、J10から取り外した左右のヒンジ金具を、J50のパームレストに取り付けして、液晶パネルが固定出来るかどうかを、確認してみました。
先ず、J10から外した左右のヒンジ金具は、J50のパームレストに、全く問題無く取り付けが可能で、ヒンジ金具を交換したとは思えない程、ピッタリと固定出来ました。
次は、J10のヒンジ金具に、J50から取り外した15インチの液晶パネルを、取り付けしてみます。
すると、J10の液晶を固定するヒンジの形状が、J50から外した15インチの液晶を固定する金具と、合わない事が解りました。
先ず、液晶パネルにヒンジと固定する為の固定金具に、J10の下側の部分が、思いっきり干渉してしまい、無理にはめ込むと、ヒンジが破損する恐れのある事が解りました。
そこで、液晶パネルに付いていた固定用金具の形状を変更し、J10のヒンジに合うようにしました。
この金具は、液晶パネルの上側と下側を、それぞれ1本づつのネジで固定してあるのですが、下側のネジがもろに干渉し、ネジで固定すると、液晶パネルが取り付け出来ないので、下側のネジは除去し、上側1本だけで固定する事にしました。
下側1本のネジが無い為に、少し液晶パネルにぐらつきはありますが、使用上には問題にならない程度でしたので、このままの状態で使用する事とします。
液晶カバーは、J10用を使用するのですが、ヒンジがJ10用である為に、全く問題無く固定完了。
液晶の枠は、J10用は14インチ用しか無いので、J50用を使用する事にします。
勘合部分とネジの位置は、全く同じである為、取り付けに問題はありませんでしたが、液晶カバーをヒンジに固定するネジの位置だけが、J50とは異なる為に、この部分だけ勘合が合いませんでした。
そこで、ネジの位置にあたる部分を、液晶の枠から除去し、見事に固定が完了しました。


後は、本体の下半身側のオーバーホールです。
CPUクーラーを外したCPUとソケット
CPUクーラーを外したCPUとソケット


熱伝導グリスは、完全に固まってはいませんが、塗り過ぎな程に大量に付着しておりましたので、一度完全に除去し、新たに熱伝導グリスを塗布する事にしました。
熱伝導グリスをふき取ったCPU
熱伝導グリスをふき取ったCPU


新たに熱伝導グリスを塗布したところ
新たに熱伝導グリスを塗布したところ


続いて、綺麗に掃除が完了したCPUクーラーを、本体に取り付けします。
綺麗になったCPUクーラー
綺麗になったCPUクーラー


本体を元通りに組み立てし、J10の左右のヒンジカバーを、J50に取り付けしてみました。
こちらも、全く問題無く取り付け出来ました。
ランプの点灯等も、全く問題ありませんでした。
右側のヒンジカバーと液晶
右側のヒンジカバーと液晶


詳細な動作確認を行う為に、OSをインストールしてみます。
今回は、Microsoft Windows XP Professional をインストールする事にしました。
本体の裏にも、CDキーが貼り付けられていますし。

Windows XP のインストールをしているところ
Windows XP のインストールをしているところ


パームレストの型番エンブレム
パームレストの型番エンブレム


本体の裏にある型番のシールを見ますと、きちんと Celeron モデル(140C/5X)であるにも関わらず、パームレスト Pentium M のシールが、何故貼ってあるのか不思議ですが、良く見てみると、Pentium M のシールだけが、どう見ても新しく見えますし、あとから張り替えたような気がします。
それと、もう1つ気になる点があります。
それは、本体の裏にある型番のシールには、きちんと 140C/5X と表示があるにも関わらず、液晶パネルの裏の型番は、LQ150X1LH3B です。
東芝のホームページで確認しますと、140C/5X モデルは、15型 SXGA+ 1,400×1,050ドット と記載があるにも関わらず、液晶パネルの型番の LQ150X1LH3B は、XGA 1,024×768ドット である事です。
本体裏の型番と液晶の表示サイズが、明らかに異なっています。
これは、今回私の方で入手する前の段階で、何等かの分解と部品の交換が、行われた形跡がある、という事になります。
まぁ、元々ジャンク品として認識して入手していますし、液晶の表示サイズに関しては、SXGA+ 1,400×1,050ドット よりも、XGA 1,024×768ドット の方が都合が良いので、この件に関しては、当たり(幸運)であったと、いい方に解釈しています。
次回は、OSのインストールと完全に使用可能な状態への第二ステップについての情報を、掲載したいと思っております。
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このブログでは、私自身で今までに行った、パソコンに関する修理した内容や、改造を行った内容等を、ブログとして書き残しておき、他の方に役立つ情報として発信出来ればという事を目的としています。
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