性犯罪連想させる男性誌に批判殺到、全冊回収へ

男性月刊誌「MAXIM」

 成人男性を主な読者としている月刊誌「MAXIM」が、表紙(写真)やグラビアに女性の拉致を連想させる写真を掲載したことから批判を浴び、とうとう全冊の廃棄処分を決めた。

 同誌を出版するMAXIM KOREAは4日、MAXIM(韓国版)9月号に対し「犯罪を美化しているのではないか」という批判が相次いでいることについて「犯罪現場を雑誌のグラビアとして演出する過程で、犯罪行為を美化しようという意図はなかった。全面的に私共の間違いだということを認める」とコメントした。MAXIM KOREAは発売した9月号を全冊回収・廃棄し、既に販売して得た収益については性的暴力防止や女性人権団体に寄付することにした。

 問題となった同誌9月号は、俳優が女性の足首にガムテープを巻き、車のトランクに載せて険しい表情を浮かべながらたばこを吸っている写真を表紙に掲載した。同誌のほかのページには、死体が入っているように見える黒い袋をこの俳優が引きずる写真もある。この写真が先月21日に公開されるや、インターネット上には「性犯罪や女性拉致をテーマにした非人権的グラビア」と抗議の書き込みが殺到した。

 だが、こうした非難の声に対し、MAXIMの編集者がフェイスブックの自身のアカウントに「性犯罪的要素はグラビアのどこにもない。性犯罪を美化しようというなら(人気イケメン俳優の)ソ・ジソブを使っただろう」と書いたことから、騒動が大きくなった。出版文化産業振興院傘下の刊行物倫理委員会は先月28日、同誌9月号が青少年危害刊行物に当たるかどうかを審議し「危害物とは判断できない」とMAXIM側を支持した。

 ところが、MAXIM米国本社の広報担当者は今月3日「MAXIM韓国版の表紙には重大な問題があり、これを強く糾弾する」とコメント、MAXIM KOREAも編集長名義の謝罪文を発表した。これに対し、一部ネットユーザーは「批判を浴びているのにもかかわらず、扇情的なグラビアでマーケティングをしようとしたものの、本社が謝罪文を発表したことからしっぽを巻いて逃げたのでは」と書き込んだ。

ユン・ドンビン記者
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  • 写真提供=MAXIM KOREA

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