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【ゴルフ】

近藤龍一、自己最高の2位発進

2015年9月4日 紙面から

第1日、1番でティーショットを放つ近藤龍一。3アンダーで2位=富士桜CCで

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◇フジサンケイ クラシック<第1日>

 ▽3日、山梨県富士河口湖町、富士桜カントリー倶楽部(7471ヤード、パー71)▽曇り、気温24・9度、南東2・7メートル▽賞金総額1億1000万円、優勝2200万円▽120選手(アマチュア3人)▽観衆1013人

 マンデートーナメント(主催者推薦選手選考会)から勝ち上がったプロ7年目の近藤龍一(29)が4バーディー、1ボギーの68で回り、首位と4打差の3アンダーで自己最高2位の好スタートを切った。飛距離へのこだわりを捨て、コントロール重視に転換した新スタイルでプロ初の上位進出を狙う。韓国の李京勲(イ・キョンフン)が7アンダーで単独首位に立った。

 富士山の麓に潜む怪物ホールを攻略し、近藤龍は勢いに乗った。この日は501ヤードに設定された5番パー4。平均ストローク4・633、バーディーは120人中5人という最難関ホールで、15メートルのバーディーパットを沈めてみせた。ショット、アプローチ、パットはいずれも意図した軌道を描き、「もうちょっと伸ばせたかな」という好調ぶりだった。

 昨季は出場した15戦のうち、予選通過はわずか5戦。ツアー予選会も勝ち抜けず、今季は下部ツアーの出場もままならない苦境に陥っていた。

 「金を稼ぐなら、フェード(ボール)じゃなきゃダメだ」。ドロー系で飛距離を追求していたが、ツアー7勝の師匠・水巻善典はより安定性を重視した逆の球筋を求め続けてきた。ただ、生粋のロングヒッターは「飛距離を落としたくなかったので、言うことを聞いてこなかった」。師匠が何と言おうと、「飛ぶスイング」を貫こうとした。それこそが、結果への最短ルートだと信じていた。

 だが、試合にさえ出られないどん底の危機感が思考を大転換させた。「試してみよう」と、1カ月前からフェードの球筋を打ち始めた。飛距離は約20ヤードも落ちたが「ボギーが少なくなって、スコアがまとまってきた」。勇気ある決断、「勝つスイング」への挑戦が上昇への第一歩だった。

 信念を曲げる恐怖も、ティーグラウンドに立てば勇気になる。「無理せず、ドローを打とうとせず」。マンデーからの成り上がりを狙っている。 (松岡祐司)

 

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