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ハンガリー 難民ら出国できず混乱広がる
9月4日 19時18分

ハンガリー 難民ら出国できず混乱広がる
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ハンガリーでは、中東などからやってきた難民や移民らが、目的地とするドイツなどに向けて列車で出国できない状況が続いていて、難民らはいらだちを募らせています。
ハンガリーの首都ブダペストにあるドイツ方面に向かう列車が出るターミナル駅には、中東などから1000人以上の難民や移民が集まっています。しかし、安全上の理由だとして、前日に続いて4日も外国に向かう列車は運行を取りやめています。
4日の朝は、時折、小雨が降る中、駅で夜を過ごした多くの難民らが地下通路で毛布にくるまっていたり、テントを張ったりして、雨や寒さをしのいでいました。難民らは、「ハンガリーに来たわけではなく、早くドイツに行きたい」とか「この場所は寒いし、大変だ」などと不満を訴えています。
一方、ブダペストからおよそ30キロのビチケでは、3日、警察が列車に乗っていた難民らを強制的に施設に移送しようとしましたが、難民らは今も列車の中に立てこもるなど、混乱が広がっています。
出国ができない状況が長引く中で、難民や移民らはいらだちを募らせていて、ハンガリー政府は難しい対応を迫られています。

難民の「入り口」に

EU=ヨーロッパ連合に加盟するハンガリーには、旧ユーゴスラビアのマケドニアやセルビアを経由して、中東などから多くの難民や移民が押し寄せています。その数は、この夏急増し、先月1か月だけでも5万人に上っています。
ハンガリーは、EU域内の人の自由な移動を認めている「シェンゲン協定」に参加しており、いったんハンガリーに入れば、協定に参加する国々の間を通常、国境での審査なしで、自由に行き来することができます。難民や移民にとっては、目的地のドイツなどに向かうためのいわば「入り口」となっています。
こうしたなかで、ハンガリー政府は、これ以上人の流入が増えると対応は難しいとして、セルビアとの国境、175キロに渡って、フェンスの建設を進めているほか、軍の部隊を投入して、国境管理を強化することも検討しています。
しかし、こうした強硬な姿勢には周辺国から批判の声も上がっており、ハンガリー政府は難しい対応を迫られています。

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