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アナウンスルームBLOG

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主にアナウンス室に在籍するアナウンサーが、趣味や仕事、日常の中で出会ったちょっといい話などを、思い思いに分かりやすい「ことば」でつづっていきます。


投稿者 塩屋紀克アナ

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7年ぶりの仕事

投稿日:2015年09月04日 09:00

首都圏のニュースや災害報道の現場などから

時折姿をお見せしています、塩屋紀克です。

松江→広島→東京→長崎→山口→東京と異動してきて、今年で勤続20年。

芸能番組の司会やニュース番組のキャスター、

同僚を支える仕事など様々な業務に当たらせていただきましたが、

6月からは“再び”首都圏のリポーターを勤めています。

再び、というのは、前回東京で働いていたときも1年間リポーターをしていたことがあるからです。

その首都圏リポーターの仕事として7年ぶりに担当したのが、

「おはよう首都圏」の中継です(ほぼ毎週月曜日朝7時48分頃、首都圏リポーターが交代で担当)。

自ら取材して題材を決め、伝える内容を考え、スタッフへの連絡や宿泊先の手配も自ら行います。

それだけに、思い入れの強い仕事となります。

今回私が取材したのは、アクアポニックスという魚養殖と野菜の水耕栽培を同時に行う農法に取り組む埼玉県のご夫婦でした。

水資源の豊かな日本ではそれほど普及していませんが、

魚養殖で出た排泄物など有機肥料を野菜の肥料にし、野菜が水を浄化してくれるため捨てる水なく循環できるエコな農業です。

養殖の魚も食べられ、野菜はもちろん無農薬なので食の安全にもなります。

7年ぶりの仕事01

取り組んでいる関谷尚恵さんご夫婦は農家ではありません。

農業の作業の省力化や食の安全など、アクアポニックスが未来の食を支える事業になると信じて、

農業の素人ながらアメリカの大学で学んで帰り、いま日本で普及しようとしています。

中継ではユニークな取り組みを伝えるにとどまりましたが、

取材では関谷さん夫婦の情熱やミドルエイジの前向きな姿勢に、同世代の私自身が一番刺激を受けました。

取材の醍醐味は、違う分野や世界で頑張っている人に出会えること、

直接お話しを伺うことで人生の勉強ができることだと、改めて感じたのでした。

7年ぶりの仕事02