2015.8.31 05:03
ワールドカップ女子大会第6日(30日、仙台市体育館ほか)仙台に舞台を移し再開。日本(世界ランク5位)はペルー(同25位)を3-0のストレートで下して5勝目(1敗)を挙げた。ロシア(同6位)は韓国(同10位)をストレートで下して全勝を保ち、米国(同1位)、セルビア(同8位)、中国(同3位)は1敗を守った。31日の第7日に、日本は韓国と対戦する。
日本がペルーを圧倒した。序盤から連続得点で主導権を奪った攻撃陣。それを支えたのがリベロの佐藤澪(みお、22)=トヨタ車体=だ。相手強打を拾い上げるレシーブ(ディグ)はもちろん、セッターが拾ったときはトスを上げる“第2のセッター”役も、しっかりこなした。
「いつもより緊張したけれど、いい緊張感でした」
第2の故郷で初めて日の丸を付けてプレー。満足そうに振り返った。隣県の山形生まれで今春に宮城・名取市の尚絅(しょうけい)学院大を卒業。館内には後輩たちが掲げた応援の横断幕もあり、家族も駆けつけていた。
高校卒業時には一般事務職での就職を考えていた。大学生だった2年前には、仙台での日本と米国との練習試合で補助員を務めた。「そのころは全日本(代表)に入りたいとか、思いもしなかった」。それが今季、初の代表入り。座安琴希(25)=久光製薬=とのリベロ2人体制ではディグを期待されている。
当初は「初めての経験ばかり。外国選手は高さとパワーが違い、レシーブをはじかれた」と戸惑っていたが、男性コーチの強打を受ける練習で自信を得た。ドミニカ共和国戦では、スーパーレシーブに「佐藤コール」も起きた。「よく頑張っている。数字も非常にいい」と真鍋政義監督(52)は評価する。
「チームを盛り上げるために、ディグで流れを持ってきたい」と佐藤。もっともっと、後ろから仲間を力強く支える。 (只木信昭)
佐藤 澪(さとう・みお)
1993年2月12日生まれ、22歳。山形市出身。小学1年でバレーを始め、中学からリベロ。山形商高3年に春の高校バレー(当時は全国高校選抜優勝大会)でベスト8。今春、宮城・尚絅学院大からトヨタ車体入社。4月に日本代表初登録。最高到達点2メートル50。家族は両親と兄、妹。1メートル53、52キロ。