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 原子力規制庁は3日、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、安全上の重要度分類について約3千機器で誤りがあったと明らかにした。最重要とされる一部の機器で詳細な点検を怠っていた可能性がある。同日から始まった保安検査で詳細を調べる。

 もんじゅは約4万9千点の機器で構成され、安全上の重要度で3段階に区分されている。原子力機構の規定では、重要度が高い機器は目視だけでなく分解して点検するなどの手順を定めている。2013年1月に機器の区分を見直したが、本来は最重要に分類すべき1次系配管の弁に空気を送るバルブなどを最低ランクとするなどの誤りがあり、詳細に点検していない可能性があるという。

 もんじゅは約1万4千点の機器の点検放置問題で、13年5月に原子力規制委員会から運転再開の準備を禁じる命令を受けている。