【瑞山聯合ニュース】韓国西部、忠清南道瑞山市は3日、姉妹都市の奈良県天理市が昨年4月に撤去した植民地時代の強制連行と慰安所に関する説明板をあらためて設置するよう正式に要請したと明らかにした。
この説明板は1995年に旧大和海軍航空隊大和基地(通称・柳本飛行場)の跡地に天理市と同市教育委員会が共同で設置。1944~45年の同飛行場建設について、「工事には多くの朝鮮人労働者が動員や強制連行によって連れてこられ、厳しい労働状況の中で働かされた」「『慰安所』が設置され、朝鮮人女性が強制連行された」などの記述があった。
しかし、この記述をめぐって抗議の電話などが相次ぎ、天理市は記述を根拠付ける資料がないとして昨年4月に撤去した。撤去については、日本の一部市民から問題視する声が上がっている。
瑞山市は再設置を求める書簡で、朝鮮人の証言などを基に制作された説明板が撤去されたことについては韓国内でも懸念の声が高まり、市民団体から再設置を求める建議が提起されたと伝えた。
また、説明板はそれ自体が平和と人権について考えることのできる優れた教育の場であり、一日も早く再設置し両市の友好協力が変わることなく続くことを期待すると強調した。
瑞山市は91年に天理市と姉妹都市となり、行政研修や中学生の交流事業など四半世紀にわたり交流を続けている。