両首脳は6カ国協議の早期再開の必要性についても意見が一致したようだ。しかし6カ国協議は韓国と中国の合意だけで実現するものではない。米国は現在、6カ国協議の代表さえ任命していないため、協議の再開をいたずらに期待するのは禁物だ。
両首脳は今年10月末か11月初めごろ、韓中日首脳会談を開催する方向で努力することでも一致した。3カ国首脳会談は2012年5月以降、歴史問題で韓国と日本、また中国と日本が対立している影響で、3年以上にわたり開催されていない。朴大統領は今回の戦勝節参加について、これは単に中国を喜ばせるためだけではなく、また韓中両国が反日政策で連帯し手を結ぶためではないことを示す必要があった。そのため韓国が提案したのが韓中日首脳会談の再開だ。この3カ国首脳会談が、これまで3年以上にわたりギクシャクしてきた互いの関係を改善するきっかけになるよう、3カ国はいずれも努力を傾けねばならない。またこの3カ国首脳会談を足掛かりに、韓日首脳会談を実現させることも検討が必要だろう。
韓中関係は今回の朴大統領の訪中をきっかけに、これまでとは完全に異なった次元の協力関係を築き上げた。ここで重要なことは、この良好な関係が短期的には韓半島の平和、長期的には南北統一の大きな足掛かりになるようにしなければならないということだ。その際「韓国は中国に傾斜している」と懸念する米国など友好国に対し、そのような不安を払拭(ふっしょく)することも非常に重要な課題だ。そのような点で今回の韓中首脳会談は、韓国にとってこれまでになく外からの視線を意識しなければならないものだった。それと同時に朴大統領は10月に予定されている韓米首脳会談と、韓中日首脳会談に向けた外交面での課題を自らの力で乗り越えると同時に、南北対話を継続することを通じ、対北朝鮮問題についても韓国政府の力量を立証する必要が出てきたのだ。