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 文部科学省の外局として10月に新設されるスポーツ庁の初代長官に、順天堂大教授で日本水泳連盟会長を務める鈴木大地氏(48)が就任することで、政府が最終調整に入ったことが3日、関係者の話でわかった。鈴木氏は1988年ソウル五輪の競泳男子100メートル背泳ぎの金メダリスト。2020年東京五輪・パラリンピックに向けた競技力向上や国民の健康増進を一元的に推進するリーダーとして、白羽の矢が立った。

 スポーツ庁の新設は、縦割りだったスポーツ行政を一元化させるのが狙い。施設の整備は国土交通省で国際スポーツ交流は外務省など、複数省庁に分かれていた施策を束ねる司令塔役を担う。文科省のスポーツ・青少年局を母体に、厚生労働省や国交省などの職員も加わり、121人体制で発足する。

 初代長官について、下村博文文科相は、「スポーツに精通し、統治能力も備えた人材」が望ましいとし、民間からの人選を進めていた。日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏(78)や柔道の五輪金メダリスト山下泰裕氏(58)の名前もこれまで挙がっていた。