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【橋下市長公開書簡】
全文和訳(5) 次世代の若者がよりよい世界のために、いがみあわず協力を
〈事実の正確な把握と認識こそが将来の過ちを防ぐ、石碑はその役割を担うからこそ不正確さを最大限排除した事実の提示が必要〉
誤解のないように重ねて申し上げますが、私には旧日本兵の慰安婦問題を世界各国の軍でも同様のことが行なわれていたことを理由に正当化しようなどという意図は全くありません。日本は過去の過ちを直視し、徹底して反省しなければならないのです。
慰安婦像や石碑を建てる意味があるとすれば、過去を直視し、世界各国が共有する普遍的価値の1つである女性の尊厳と人権を尊重する世界をめざしていくという宣言のためであり、あくまで碑文の中身はその観点から各国が共有できるものであるべきと考えます。
他国の兵士がどうであろうとも、旧日本兵による女性の尊厳の蹂躙が決して許されるものではないことに変わりはないのです。それゆえに過去の直視とは別に、日本は独自に自らの問題について向き合い、問題解決の努力を謝罪と道義的償いとして行なってきました。
〈日本政府の立場、元慰安婦の方々へのこれまでの誠実な対応、女性の尊厳と人権が守られる世界を創り上げていく決意〉
現在、元慰安婦の一部の方は、日本政府に対して、国家補償を求めています。しかし、1965年の日韓基本条約と「日韓請求権並びに経済協力協定」において、日本と韓国の間の法的な請求権(個人的請求権も含めて)の問題は完全かつ最終的に解決されました。