記事詳細
【マニアック街道】
遊郭・飛田新地でも中国人“爆買い” 大阪観光ついでにゾロゾロ…賑わいの裏で色町は“サービス”改善模索
別の組合幹部も言う。「外国人客や遠方の客だけを相手にしていてはだめ。地元を大切にしない商売は先がない。“一発屋”のイメージでは風情もない」
実際、遊郭の形態をとる他地域の街が、そうした“外”からの客に頼って衰退した例も見てきたという。飛田でも過去、花の万博(平成2年)やバブルのころは外からの客でにぎわったが、その後に客足が衰えるなど反動を経験した。
そこで組合は「一日勤労した人が明日も意欲がわき楽しめる街」というキャッチフレーズのもと、街のカラーや料金・時間を含めたサービス内容などの改革を検討している。
先の組合関係者は「昔は“やって帰る”だけでなく、一杯飲みながら三味線の芸を楽しむなど情緒があった。今はそういう形での営業は無理としても、もう少しゆっくり遊んでもらえるようにしたい。例えばお客さんが1万円払ったら、10分、15分程度で追い出すのでなく、せめて20~30分は滞在してもらい、納得して帰ってもらおうということ」と話す。