泰斗のトランス的第六感

トランスジェンダー(性同一性障害)と自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群やADHDなどの発達障害)の問題を中心に、セクシュアリティや障害について考察っぽく。


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初めての方は注意事項に目を通してからお読みください。


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性同一性障害における保険証の性別表記

この記事で取り上げたニュースのその後です。




性自認の性別が表に記載されるという話だったのに、それは却下された模様。


※詳細

戸籍と違う性の記載、一転認めず 保険証、病気見逃す恐れ(Anno job Logより)

性別表記工夫 厚労省が追認




俺も今朝の新聞記事で知って、ちょっとがっかりしてる。

でも、心配した通りになっちゃったね。

「体の性別特有の病気を見つけられなくなる」というのは、却下理由としては一番可能性が高そうだった。


ただ、国の言い訳っぽいなぁ。

病院とかが対応するのが面倒なだけ?




個人的には、医師にはちゃんと体のことは説明すべきだと思う。


風邪ぐらいでは必要ないけれど、適切な治療を受けられない可能性はあるから。

検査の数値なんかは、男女で標準値が違うものもあるでしょ?




もし、体のことを話さないで治療に問題が生じたとしても、それは自業自得だと思う。

間違っても、当事者はそんなことで医者を訴えないで欲しい。


だが、万が一訴えられたら、医療サイドも性別の確認を怠ったとか言われそうだ。

そこまで性別確認する習慣がないというのが、却下理由にあげられるのもわからなくはない。






これらを踏まえた上で、俺はやっぱり許可してほしいと思う。

他の男と同じように「男」で記載して欲しいね。


それは以前書いたように、保険証は医師以外にも見られる機会があり、個人情報の一つであるから。

それに、「女」表記だけで精神的には負担がある。




却下理由になった問題については、医師に体の性に対する情報を開示しなかった場合、本人の責任とすることを盛り込めないものか。


また、そろそろどの病院でも性同一性障害の患者に対応するマニュアルが出来ていいはずだ。

インターセクシュアルも同性愛も性同一性障害より多い。

LGBTではなくてもセクシュアリティに対して配慮は必要なのだから、これを機に考えても悪くはない。




厚労省の見解は、飽くまでも生まれたときの生物学的性を記載することにこだわっているようだが、そもそも性同一性障害はそれだけでは対応仕切れないという問題もある。


例えば、戸籍変更を終えたFtMの保険証は男だが、彼らは一般男性と同じ扱いで受診して問題ないのだろうか。

俺が以前、女の名前と女の性別表記の保険証で受診したにも関わらず男だと思われたように、性別確認などその程度だ。


また、ホルモン投与、胸部オペ済みのFtMが急患で運ばれたら、男性患者だと思われることだってある。

FtMだと気づいてもらって処置されなかったとしても、俺は仕方ないと思う。

どうしてもそういうリスクは付きまとうものだ。




日本は、何でも国や法律で守ろうとし過ぎると思う。

個人でリスクを背負ってでも得たいものがあるなら、それはそれで認めて欲しい。




命に関わる事態より、風邪ぐらい軽くて受診することの方がはるかに頻度は高い。


そんな日常で、いちいち女性扱いは勘弁してほしいよ。
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