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[上海 2日 ロイター] - 中国の大手ヘッジファンド、上海混沌投資の主要2ファンドの資産価値が、6月半ば以降、数億ドル減少したことが分かった。ロイターが入手した、8月31日付の顧客に対する書簡により判明した。株価やコモディティ価格の下落が原因だという。
上海混沌投資のサイトのデータからロイターが計算したところによると、2014年7月に創設した運用期間20年のファンド「混沌価值一号」(当初設定資金1億1000万元)の資産規模は、6月半ばのピーク時から8月28日までに63%減少した。ただ、当初設定資金は50%上回っている。
今年6月に設立したオープンエンド型の「混沌価值二号」の運用資産は28億元で、8月28日までに3分の1減少した。
上海混沌投資は書簡で「相場急落後に過度なパニックに陥ることは、上昇時の過度な楽観論と同様、非常に危険だ」と強調。「下落した銘柄を、当社の評価に見合う割安な水準で買う機会が得られた」と述べた。
中国では主要株式指数が6月半ば以来40%前後下落しており、政府は国内ブローカーや運用担当者に対し株式の買い支えを要請。大株主に対しては半年間、株式の売却を禁止した。原材料の主要消費国である中国の経済指標が悪化したことで、コモディティ市場では商品市況の指標となるロイター/ジェフリーズCRB指数.TRJCRBが年初から15%下落した。
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