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【サッカー】

180位カンボジアにハリル必死 秘策くの字走り 7つの改善

2015年9月3日 紙面から

カンボジア戦を前にランニングで汗を流すハリルホジッチ監督=埼玉スタジアムで(岩本旭人撮影)

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 サッカーの日本代表は3日、埼玉スタジアムでロシアワールドカップ(W杯)アジア2次予選・カンボジア戦を迎える。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は2日の前日会見で、決定力不足に対して7つの解消策を用意し、選手に伝授したことを明かした。決定力不足の“コンサルタント”は、FIFAランク180位のカンボジア相手に新語「オブリックラン」などをプレゼンテーションする。

 ハリルホジッチ監督が決定力不足解消のコンサルタントに扮(ふん)した。6月のシンガポール戦では23本のシュートが空砲に。その反省を生かした分析家は「選手に6〜7つの解決策を提示した」と自信満々に胸を張った。FIFAランク180位のカンボジア相手に“プレゼン”を行う。

 指揮官は、(1)速い攻撃(2)1タッチプレー(3)3、4人目の動き(4)敵の間にパスを入れる(5)逆サイドを使う(6)中盤のミドルシュート(7)敵の背後を突く動き−を強調した。目新しい戦術というより原理原則の徹底。だが、新たなキーワードを挙げていた。「オブリックラン」だ。

 オブリックは英語で「斜め」の意味だが、サイドから中央に斜めに走り込む「ダイアゴナルラン」とはひと味違う。「く」の字のように急激に方向転換し、鋭角に走り抜ける。日本サッカー界にはなじみが薄い用語で、シンガポール戦から導入したが、パスの受け手と出し手の呼吸が合わなかった。今合宿では就任後初となる2日連続の非公開練習でオリジナル戦法の浸透に心血を注いだ。

 W杯予選で2戦連続未勝利発進となると、1990年イタリアW杯予選以来となる。W杯出場を決めた過去4度の予選ではない最悪の事態。ハリル監督は「合宿初日のひとこと目で選手に『質問はないぞ。勝利しかないぞ』と言った」。7つの解決策−。隠し味にひと味加えた新語「オブリックラン」でロシアへの号砲を鳴らす。 (占部哲也)

 

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