地方公務員・国立大学法人の図書館司書になる!

前回の続きで、2回目は求人がそれほど多くない受託会社を簡単に紹介します。求人が少ないということは、裏を返せば、契約図書館が少ないということなので、契約満了の際、別の就業先を紹介してもらえる確率は低くなります。その点を注意してください。

【ヴィアックス】
東京23区の公共図書館をメインに受託している新参会社である。都内の公共図書館は、TRC、ヴィアックス、丸善でほぼ独占されている。こうした新規参入企業に特徴的なのは、すでに一般事務やマーケティングでの委託や派遣の実績はあるが、図書館とは無縁な状態で参入してくることと、受託業務が閲覧業務に限定されることである。裏を返せば、閲覧業務は素人企業でもできるということである。ただ、できると言っても、最低限レベルの話であり、図書館の使命と自治体の要望を熟知し、質の高いサービスが展開できるかは未知数である。
●主な契約先:東京23区の公共図書館(千代田区立図書館など)

【埼玉福祉会】
1970年代後半から整理業務を中心に受託している業界でも老舗。企業ではなく社会福祉法人である。閲覧業務よりも目録や装備の求人が多い。求人は首都圏中心。長期契約が少なく、単発仕事が多いので、キャリアを積んだり長期契約を希望する人には縁が薄いかもしれない。
●主な契約先:国立大学の目録作成受託、中央大学、東京家政大学、文化女子大学、実践女子大学

【日販図書館サービス】
大手取次、日販の子会社。2005年頃までは多く求人が見られたが、近年は絶滅したかのような状態で目にしなくなった。
●主な契約先:現在は不明

【日本レコードマネジメント】
官公庁や企業の文書管理サービスを得意とする企業。閲覧と目録の受託実績があるが、近年はめっきり求人を見なくなった。年に数回求人を見る機会もあるが、同じ求人ばかりが何度も出る。
●主な契約先:日大商学部

【システムズデザイン】
情報サービス会社。2000年代前半頃までは多く求人が見られたが、最近は求人を目にしない。
●主な契約先:かつては、上智大学、中央大学、横浜市立大学

【日本データベース開発】
データベースコンテンツ、システム開発が主力の企業。目録業務の求人を見るが、同じ大学や機関のものばかり。
●主な契約先:立教大学、東京音楽大学、国立情報学研究所、アジア経済研究所

【有隣堂】
神奈川県を本拠地に展開する書店。主に神奈川県内の公共図書館の閲覧業務を受託する。
●主な契約先:神奈川県内公共図書館(横浜市立図書館など)

【図書館資料整備センター】

かつては目録、分類、装備といった整理業務の受注を多く手掛けていた老舗企業。新規参入業者との価格競争もあり、近年は求人を見ることがなくなってしまった。

●主な契約先:不明

【図書館スタッフ】

丸善と提携関係がある。HPの求人を見ても数が乏しい。

●主な契約先:昭和女子大学、立正大学

【日本カタロゴス】

今どき、ホームページが存在しない稀有な会社。活動しているのか実態がわからない。これまで、数年に一度、目録作業の求人を見たことがある。

●主な契約先:不明

【大学出資の会社】
大学出資の会社は、基本的に系列の大学での勤務となります。卒業生などは優先して採用してくれたりします。ただ、相性が合わない場合は、他に行き場がないので注意してください。
・明大サポート（明治大学）
・KUサポート（駒澤大学）
・ウィズケイ（共立女子大学）※派遣会社
・クレオテック（立命館大学）

【その他】
以下の企業は図書館業務の受託実績がありますが、図書館とは何の関連もない業界企業です。ノウハウが乏しいか、ないに等しいです。中には社員から訴訟を起こされた企業もあります。こうした、図書館業界への参入には100年早いような、いい加減な企業もありますから、応募は控えるべきでしょう。
○アウトソーシング会社
・シダックス/大新東ヒューマンサービス
・ケーデーシー

・日経サービス
○派遣会社
・マンパワージャパン

・アデコ
・日本コンベンションサービス
・スタッフサービス
・テンプスタッフ

・JR東日本パーソネルサービス

・NTTヒューマンソリューションズ

○運送

・日本通運

○金属加工業

・トミテック

○機器部品販売

・グランディオサービス

○自動車販売/整備業

・ヤオキン商事

○スイミングクラブ

ティー・エム・エンタープライズ

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