【日本ハム】大谷出た日本最速163キロ!米スカウト「素晴らしいスピード」
2015年9月3日6時0分 スポーツ報知
◆日本ハム2―4ロッテ(2日・東京ドーム)
もう点はやれない。大谷の危機意識が、日本最速の剛速球を生み出した。2点ビハインドの5回無死三塁。絶体絶命のピンチだったが、得点を許さなかった。この場面だ。ネット裏に陣取ったア・リーグ球団スカウトのスピードガンで、101マイルを記録。この夜、球場のスピードガンでは159キロが最高だったものの、自身が記録した162キロを上回る日本プロ野球最速の163キロを計時した。
「真っすぐの調子は良くなかったです。いい時も悪い時も真っすぐが基準。今日は出来ない中で苦しさはあったけど、最低限、試合は作れた」
大谷は淡々と振り返ったが、高卒3年目で日本プロ野球のさらなる未開の領域へと踏み込んだ。
米大リーグのスカウト10球団19人が集結する中、6回7安打3失点。初回無死一塁での角中の先制2ランが響き、自己ワーストタイの4敗目を喫した。それでも、メジャーの評価は変わらない。ア・リーグ球団のスカウトは目を丸くして絶賛した。
「101マイルが1球。100マイル(約161キロ)も3球あった。今日はスピードが素晴らしかった。ベストな投球ではない中で、これだけのスピードボールを投げられる。異次元の投球でした」
花巻東時代から「日本人最速となる163キロを記録する」と目標を掲げ、日本最速タイとなる162キロを計測した昨オフも、「162キロ以上、今年以上の速いボールを投げられたらと思います」と宣言していた。試合に敗れたとあって、大谷は「自分がやらなきゃいけないことが出来なかった。それだけです」と唇をかんだが、圧巻の投球を見せたことは確かだ。(小谷 真弥)