北京=倉重奈苗
2015年9月3日05時35分
中国の習近平(シーチンピン)国家主席は2日、北京の人民大会堂で八路軍(中国共産党軍)の軍人として「抗日戦争」に参加した小林寛澄さん(96)ら老兵30人に「記念章」を授与した。3日の「抗日戦争勝利70年」を前に、外国籍の老兵の貢献をも強調することで、中国の歴史観への国際社会の支持を取り付ける狙いだ。
外国からはほかに、ロシアや米国など10人の老兵らが出席。中国側は習氏をはじめ、政治局常務委員の7人が全員そろい、重視する姿勢を見せつけた。
習氏は老兵らを前に「日本軍の侵略者が中国の大地を蹂躙(じゅうりん)した日から、中国人民の侵略者に対する偉大な闘争が始まった。中国の『抗日戦争』に身を投じた者はすべて英雄だ」と強調した。習氏は一人一人の首に記念メダルをかけてねぎらった。
小林さんは群馬県出身の元僧侶。日本兵だった1941年6月、山東省で八路軍に捕らえられた。自殺を図ったが、命を救われたことがきっかけで八路軍に移った。小林さんは「大変光栄で感動している」と語った。(北京=倉重奈苗)
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朝日新聞国際報道部
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