放射性廃棄物:収納する管に複数さび 六ケ所村で調査
毎日新聞 2015年09月02日 19時03分
青森県六ケ所村の日本原燃の高レベル放射性廃棄物貯蔵施設で、高レベル廃棄物を収納する管などに複数のさびが見つかり、原子力規制委員会は2日、全ての貯蔵区域を調べるよう原燃に指示した。廃棄物は放射線量が非常に高く、調査は半年以上かかる見込みだが、原燃は「さびは薄いため安全性に影響はない」と説明している。
施設は「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」。原発の使用済み核燃料を再処理した際に出る廃液をガラス原料と混ぜて固めたガラス固化体を四つの貯蔵区域(容量計2880体)に保管。最長50年貯蔵する計画。
規制委などによると、現在、三つの区域にガラス固化体1574体を貯蔵。原燃が6月から実施した調査で二つの区域で固化体を収納する管など124カ所にさびや変色が見つかり、床などが結露していた。結露や外部からのさびの付着が原因とみている。
原燃は空いている区域に固化体を移し替え、目視調査を行う。今月下旬に英国から124体を受け入れる予定で、その日程に影響はないという。【酒造唯】