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ため息も字幕に…聴覚障害者用メガネ、3映画館で試験導入
聴覚、視覚障害者が映画館で一般客と一緒に鑑賞できるように、場面の説明やセリフを字幕、音声で案内する取り組みを、大手映画製作・配給会社4社でつくる日本映画製作者連盟(映連)が始める。
スマートフォンや眼鏡型の視聴装置などを使う。来年4月の障害者差別解消法の施行に合わせたもので、東京都と埼玉県の3映画館では先行して9~11月、邦画6作品で試験的に導入される。
視覚障害者は音声ガイドを 聴覚障害者に対しては、眼鏡のように装着すると目の前に文字が浮かび上がって見えるヘッドマウントディスプレー(HMD)と、映画の音声に合わせてセリフなどの字幕を流すスマートフォン用アプリ「UDCast(ユーディーキャスト)」を組み合わせて使用する。
セリフに加え、「深くため息をついた」といった登場人物のしぐさ、風や足音などの効果音の字幕をあらかじめテキストとして用意し、上映の際にHMDのマイクがその音声を自動的に拾い、タイミングを合わせ字幕が映し出される。
視覚障害者は、ユーディーキャストを入れた情報携帯端末を使ってイヤホンで音声ガイドを聞く。
アプリを開発したNPO法人「メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)」(東京)の川野浩二事務局長は「今までは限られた日時、場所でしか見られなかったが、健常者の友人と同じ場所で同じ感動を共有できる」と話す。さらに「封切り間もない人気作を見られる」「鑑賞後に健常者と感想を話し合える」といった期待する声が多いという。
(2015年9月2日 読売新聞)
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