佐野氏、展開例画像流用認める「了解を取ることを怠った。不注意でした」
2015年9月1日19時41分 スポーツ報知
2020年東京五輪・パラリンピックの組織委員会の武藤敏郎事務総長(72)は1日の会見で、デザイナーの佐野研二郎氏(43)が公式エンブレムの展開例の流用を認めたと明かした。組織委は佐野氏が流用を一部認めたことがエンブレム使用取り下げの大きな判断材料になったとしている。
先月28日に大会組織委員会が都内で開いた記者説明会で示されたエンブレムの展開例の画像について、インターネット上で2012年5月に個人ブログに投稿された写真と角度や人の位置が「まったく同じに見える」と指摘され「著作権侵害に当たるのでは」という声が相次いでいた。
ブログの画像は天井に旗がつるされているが、説明会の画像では、旗の部分だけが五輪エンブレムと入れ替わっている。また、ブログ画像には著作権を示す透かし文字が入っていたが、説明会画像では消されていた。
武藤氏の説明によると、佐野氏は展開例画像の流用を認め「もともと応募の際の内部資料のために使った。クローズド(公開されない)な部分で使うのはデザイナーとしてはよくある話。ただ、一般に公表する時に権利者の了解を取ることを怠った。既に原作者にアプローチはしていたが、不注意でした」と話したという。