3%成長目指す韓国経済、9月は最大のヤマ場

 8月28日、ソウルの金融街、汝矣島のNH投資証券為替トレーディングルームは、午前10時が近づくと静寂に包まれた。これまでは午前9時から約1時間が為替トレーダーにとって最も忙しい時間だった。最近の外国為替市場は午前10時15分から約1時間が一番忙しい。午前10時15分とは、中国人民銀行傘下の外国為替取引センターがその日の人民元の基準レートを発表する時間だ。

 NH投資証券FXトレーディングチームのイ・ユンジェ・チーム長は「8月11日の人民元切り下げ以降、韓国の外国為替市場の取引が完全に変わり、午前10時15分が最も重要な時刻になった」と話した。

 数十年にわたり、ドルの推移ばかり見てきた韓国の外国為替市場に「人民元」という新たな変動要因が登場し、為替トレーダーの脳裏はますます複雑な思考が求められるようになった。韓国銀行のパク・ジュンソ外国為替チーム長は「人民元の変動幅が拡大すれば、為替レートの動きを予測するのが困難になる」と述べた。

 中国発のショックと混沌は韓国だけでなく、全世界に影響を与えた。ウォール・ストリート・ジャーナルは「今回の事態(中国発ショック)は、『中国がせきをすれば、世界が風邪をひく』という命題が当てはまる金融市場で史上初の事件だった」と伝えた。特に中国に対する経済の依存度が高い韓国は中国発リスクに最も弱い国として数えられる。

 中国の人民元切り下げは米国の利上げを挫折させることが狙いだとの観測も示される中、米国の動きも尋常ではない。中国発の金融不安で9月の利上げ可能性は遠のいたという観測が優勢だが、米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長はそうした見通しに反論する爆弾発言を行った。29日に「通貨政策の正常化(利上げ)を進める上で、物価上昇率が(インフレ目標の)2%に達するまで待たない」と述べたもので、9月利上げ説を再燃させた。

 世界の2大国である米中がそれぞれ金利という剣(米国)と為替レートという盾(中国)で覇権争いを行っている構図だ。両大国の争いでグローバル金融市場の不安が高まり、その余波で新興国から莫大な資金が流出し、韓国を含む新興国は苦しんでいる。韓国政府も経済成長率の管理に追われている。チェ・ギョンファン経済副首相は「景気浮揚のための措置ならば、何でも持ってこい」と経済関連官庁に景気浮揚策を催促しているとされる。

キム・テグン記者
前のページ 1 | 2 | 3 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース