2015-09-01

漫画アニメを見るとバカになる

高校時代初老国語教師が「漫画アニメ中学生以下の子供が見るものです。J-POPも同じです。高校生諸君は決して見てはいけません。漫画アニメJ-POPが盛んだから日本の文化は幼稚なのです。少し勉強すれば、漫画アニメJ-POPがいかに幼稚である理解できます。きちんとした文学美術音楽映画に触れましょう。」とことあるごとに口を酸っぱくして言っていた。その先生センター試験国語を1時間以内に終わらせ絶対に200点満点取ることを自慢にしている先生で、生徒からの信頼も厚かったから、それを鵜呑みにして漫画アニメJ-POP低俗と断定する友人もちらほらいた。

おれはと言えば、そんなわけねーだろクソ老害ジジイがと思ってアニメ漫画J-POPにどっぷり浸かって生活していたが、20代も後半にさしかかろうかという最近になってやっと、あの国教師が言っていたことが理解できるようになった。漫画に飽きて小説を読むようになった。アニメに飽きて映画を観るようになった。J-POPに飽きてクラシック聴くようになった。あらゆるジャンル芸術についてある程度の勉強をして分かったが、やはりどの芸術サブカルとは完成度が違うのだ。パッと鑑賞してすぐに感覚的な心地よさを手に入れることができるサブカルとは違って、今まで当然だと思っていた価値観、物の見方倫理観感覚の処理、すべてに揺さぶりをかけ、それらとじっくり向き合うことを通して最終的に言葉では言い表しがたい感動が生まれる。

から言わせてほしい。まだ若い諸君は、きみたちの青春の貴重な感受性を、漫画アニメJ-POPなんかで浪費しないでほしい。そんなものは取るに足らないのだ。世界にはきみたちには想像もできないような理不尽があるし、逆に、世界にはきみたちに想像もできないほど美しいものもある。自分の実人生出会えないものに出合う場を、漫画アニメJ-POPにするのではなく、小説映画クラシック音楽にしてほしい。きみたちの視界はぐんと広がることだろう。そしてなにより、やさしい人間になることができるはずだ。

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