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【野口裕之の軍事情勢】米中二股 韓国が断ち切れぬ「民族の悪い遺産」

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【野口裕之の軍事情勢】
米中二股 韓国が断ち切れぬ「民族の悪い遺産」

軍部隊を訪問して訓示する韓国の朴槿恵大統領。米中二股外交で、民族のDNAとして受け継がれた「事大ブリ」を見事なまでに発揮している=2015年8月21日、韓国・首都ソウル郊外(聯合=共同)

 韓国外交を眺めていると、中島みゆきさんの名曲《時代》が、どうしても頭に浮かぶ。

 ♪めぐるめぐるよ時代はめぐる 別れと出会いをくり返し

 時代を《事大》に置き換えると、韓国外交哀史が鮮やかに浮かび上がる。《事大主義》とは《小》が《大》に《事(つか)える》こと。強国に弱国が付き従う外交形態を指す。

「事大主義」が貫く外交

 李氏朝鮮(1392~1910年)も末期、清→日本→清→日本→ロシア→日本→ロシア…と、内外情勢変化の度に事大先をコロコロと変えていった。そのDNAを色濃く継承する韓国は、李氏朝鮮の再来を思わせる見事な「事大ブリ」を披露する。最大の貿易相手国・中国が主導する金融秩序には自ら身をささげ、朴槿恵(パク・クネ)・大統領(63)は北京で催される《抗日戦争勝利70年記念》軍事パレードを参観する。いずれも米政府の反対をすり抜けたばかりか、中国の「目」を気にして、米政府の高高度防衛ミサイル配備提案も中ぶらりんにしたまま。

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