2015-09-01

http://anond.hatelabo.jp/20150831231737

デザイナー研究者ゼロから何かを生成することはできない。

やれることはAとBという複数概念を組み合わせてCという新しい概念を作り出すこと。

その新しい概念Cが優れているかどうかというのは別の問題


小保方氏の場合は、その作り出したはずの新しい概念自体が偽り(詐欺)なのが明白だった。

からこそ同業者に叩かれることになった。

仮に詐欺でなかったのなら有用であることは確かだったから、あれほどの大騒ぎになった。


一方、佐野氏は作り出した概念が偽りであるかどうかは見る人によって判断が異なる。

色を変えたり位置を変えたりしただけでも新しい要素を加えたという見方もできるし、そうでない見方もできる。

シンプル構造である場合特に、真似るつもりがなくても何らかの先行事例に似てしまう可能性が否定できない。

からこそ同業者対応は同情的だったと考えられる。

仮に詐欺的な行為がされていたとしても、それが明白とまではいえないということだ。


しかし、元々の発端を思い出してみれば分かることだが、佐野氏のオリンピックロゴデザインは誰もが満足して受け入れるものではなかった。

まり佐野氏の生み出したデザインのについては元々、新規性問題でなのではなく、それが優れていてるかどうかが疑われていたのだ。

ただ、優れているか否かの評価よりも新規性あるかないかという判断のほうが簡単にできる。で、あら探しが加速した結果が現在の状況なのだろう。

ベルギー美術館の件から蟻の一穴のように噴き出したというのも否定できないが、あれを探し出したきっかけは「オリンピックロゴが気に入らなかった」からであって、逆ではない。


ただ、事がここまで暴露されてしまうと、どういう形で落ち着くのか想像できない。

少なくてもオリンピックロゴ撤回されるまで騒動は続くだろうし、佐野氏は…下手な事にならなければいいけど。


デザイン業界パクリの巣だ」という断罪をする人もいるだろうが、そのパクリの一番の被害者はパクられたデザイナーなのだから、その決着は業界内でどうにかするしかない。いずれにせよ、デザイナーは当分、戦々恐々として怯えながら仕事するしかないのだろう。

トラックバック - http://anond.hatelabo.jp/20150901033653
  • 佐野さんと小保方さんと、デザイナーと研究者と

    佐野パクリ騒動と小保方捏造騒動とで、同業者たちの反応がまるっきり違うわけだけど、 これって結局、やり玉に挙げられてる人を「同じ」と見るか「違う」と見るかなんだろうね。 ...

    • http://anond.hatelabo.jp/20150831231737

      デザイナーも研究者もゼロから何かを生成することはできない。 やれることはAとBという複数の概念を組み合わせてCという新しい概念を作り出すこと。 その新しい概念Cが優れているか...

      • http://anond.hatelabo.jp/20150901033653

        「ゼロ」を何を持って言ってるか知らないけど、逆に「ゼロ」から生成してる職業って何?何も無いってこと? そもそもその2つの「偽り」の意味は全く違う。 小保方の方は結果自体...

    • http://anond.hatelabo.jp/20150831231737

      その反応の違いは、「業界の大御所」と「業界の大御所に気に入られてるってだけの若い女」、という対象者の違いもあるんじゃないの。 後者もそれが大御所本人だったら研究者の反応...

      • http://anond.hatelabo.jp/20150831232740

        小保方を叩く事はその論文を執筆した笹井教授を叩く事に直結するんだから その考えはまったくもって的外れだろ。 いくら山中教授が先にノーベル賞取ったからって、 あの分野で世界...

    • http://anond.hatelabo.jp/20150831231737

      科学者とかは実績がものとして出来上がるからわかりやすじゃん。 デザイナーとか言い方次第みたいなところがある気がする。 そういうのは違うところは違うかもって思う。 小保方さ...

記事への反応(ブックマークコメント)