佐野パクリ騒動と小保方捏造騒動とで、同業者たちの反応がまるっきり違うわけだけど、
これって結局、やり玉に挙げられてる人を「同じ」と見るか「違う」と見るかなんだろうね。
小保方さんの行為が明らかになったとき、研究者は小保方さんを研究者とは違う何かだと思った。
だからこそ「こいつと一緒にされたらタマラン!」と、小保方さんを叩いて切り離しにかかった。
「彼女は研究者じゃありません」、「あんなの研究といえません」と立場を明確にして発言することが、
研究界隈や自身の仕事の正当性を世間に説明するための手だったわけだ。
でもさ、佐野さんの騒動の場合は、それが逆だったんだろうね。佐野さんのパクリ騒動が持ち上がったとき、
多くのデザイナーは「佐野さんがやってる程度のことはデザイナーなら普通のこと」と思った。
つまり、佐野さんと自分は同類であり、佐野さんが叩かれるなら自分も叩かれるという状況だと理解した。
だから、「デザインが似るなんて当たり前の事なんです」、「彼は何も悪いことをしてません」と佐野さんを擁護した。
それがデザイン業界や自分の仕事の正当性を示す唯一の手だった。
だって、佐野さんも自分もみんなも同じなんだから。佐野さんを叩くことは自殺行為だ。
その反応の違いは、「業界の大御所」と「業界の大御所に気に入られてるってだけの若い女」、という対象者の違いもあるんじゃないの。 後者もそれが大御所本人だったら研究者の反応...