佐野研二郎氏、五輪原案ロゴ展開例でも他ブログの画像を使用？と指摘

2020年東京オリンピックについて、アートディレクター佐野研二郎氏がデザインしたロゴが、ベルギーにあるリエージュ劇場のロゴと類似しているという指摘がある問題で、東京五輪・パラリンピック組織委員会が、選考過程の経緯を説明した。

しかしこの中で明らかになった、原案ロゴ展開例について、他ブログの写真を使用したのではないか？という指摘が新たに持ち上がった。

今回の疑惑は、釈明のための会見で、新たな盗用疑惑が発覚するという、異例の展開になる可能性もある。

問題となった画像は？

問題となった画像は、以下の２つ。

１つは、佐野研二郎氏が当初デザインしていたロゴの展開案で、羽田空港にロゴが展開されたもの。

こちらの画像が、以下の個人ブログに掲載された写真ではないかという指摘がなされている。

ブログは「sleepwalkingintokyo」と題されたブログの「Haneda Airport, Tokyo」という記事に掲載された写真。元画像には、右下にCopyrightの文字があるが、原案ロゴ展開例では、こちらの表記が削除されている。

そしてもう１つは、渋谷を写した風景で、写真左側のもの。

こちらは、おなじくデザイナーの個人ブログ「randomwire.com」の記事「Shibuya Scramble Crossing」に掲載されている渋谷を撮影した写真と、人気EDMイベントtommorowlandの写真を合成したものではないかと指摘されている。

両者は一見するとわかりづらいが、渋谷の写真は空の雲の配置が一致しており、tomorrowlandの写真は観客部分が、原案ロゴ展開例の下部に配置されている。

事実関係は不明

現在のところ、この指摘はネットなどで広まっているのみで、佐野氏側が元ブログなどに許可を取って、画像を使用した可能性もある。そうであるならば、もちろん盗用ではなく、正式な画像の使用となる。

しかし、ロゴ盗用疑惑の釈明の一環として開かれた会見で、新たな疑惑が持ち上がったことに、驚きの声も広がっている。

また一連の疑惑がある中で、もし正式な画像の利用であったならば、元画像があることに触れないまま、会見を行った組織委員会についても、対応の甘さが示唆されそうだ。