NHKニュース おはよう日本 2015.08.26


おはようございます。
7時になりました。
国内最大手の生命保険会社、日本生命は、人口の減少で、今後、国内市場が縮小することが見込まれる中、経営基盤を一気に強化するため、国内7位の三井生命を買収する方向で、両社が詰めの交渉を進めていることが明らかになりました。
大手生命保険会社の再編は、平成16年以来で、今後、業界全体で再編が加速することも予想されます。
関係者によりますと、日本生命は、外資系を除く国内7位の生命保険会社である三井生命が発行している株式の3分の2以上を取得して買収する方向で、最終的な交渉を進めています。
買収総額は数千億円に上ると見られ、両社は、来月の大筋合意を目指しています。
日本生命は総資産で国内最大手ですが、ことし3月期の業績で、一般企業の売り上げに当たる保険料収入で、ライバルの第一生命に抜かれ、戦後初めて、収入ベースでの業界首位の座を明け渡していました。
今回の買収が実現しますと、両社のグループ全体を合わせた保険料収入は、5兆9000億円余りとなって第一生命を上回り、首位の座に返り咲きます。
生命保険の業界では、人口の減少で、今後、国内市場が縮小することが見込まれていることに加えて、歴史的な低金利の長期化で利益が減るなど、経営環境が厳しさを増すことが予想されています。
このため両社は、買収を通じて経営基盤を強化し、収益が見込まれる事業に共同で取り組むなど、収益力の向上を図るねらいがあります。
大手生命保険会社の再編は、当時の明治生命と安田生命が合併して明治安田生命となった平成16年以来です。
生命保険業界では、最近、国内外で買収によって規模を拡大し、収益力を強化しようという動きが相次いでいます。
海外の保険会社の買収では、明治安田生命が先月、アメリカの中堅の保険会社、スタンコープ・ファイナンシャル・グループを、およそ6200億円で買収することを決めました。
また、第一生命もアメリカの中堅の保険会社、プロテクティブ生命を、ことし2月におよそ5800億円で買収。
さらに住友生命も、今月、アメリカの中堅保険会社、シメトラを、およそ4700億円で買収することで合意しました。
保険料収入で第一生命に首位の座を奪われた日本生命。
経営幹部は去年11月、次のように述べていました。
巻き返しに向けた戦略を模索していた日本生命。
国内や海外の保険会社の買収などに充てる資金として、今後10年間で1兆円以上確保する計画を明らかにしていました。
今回の再編は業界にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
ガリバーと呼ばれるほどの圧倒的な規模を持ってきた日本生命が、買収に乗り出した背景には、ライバルの第一生命に、収入ベースで戦後初めて、業界首位の座を明け渡したことによる、強い危機感があります。
国内市場は、人口減少時代を迎え、今後、縮小に向かうと見込まれる中で、ライバルの保険会社が次々と海外企業を買収。
その上、この秋には、日本生命を上回る規模のかんぽ生命が、株式を上場して、市場に本格的に参入してくるなど、競争は一段と激しくなります。
状況を打開するため、日本生命は今回の買収で、国内の経営基盤を盤石にしたうえで、海外事業の拡大にも打って出ると見られます。
今回、日本生命が買収に乗り出したことで、業界再編の動きが今後、活発になることが予想されます。
世界的に荒い値動きが続く株価。
25日のヨーロッパの株式市場は、中国の中央銀行が追加の金融緩和策を決めたことが好感され、株価は前日から一転して、大きく反発しました。
一方、先ほど取り引きを終えたニューヨーク株式市場。
ダウ平均株価は、一時400ドルを超えて値上がりしたものの、終盤に売り注文が急速に膨らんで、結局、200ドル余り値下がりし、下落に歯止めがかかりませんでした。
25日のヨーロッパの株式市場は、取り引き時間中に中国の中央銀行、中国人民銀行が追加の金融緩和策を決めたと発表したことから、株式を買い戻す動きが一段と強まりました。
主な市場の株価指数は、前日の終値と比べて、フランクフルト市場で4.9%余り、パリ市場で4.1%余り、ロンドン市場で3%余りと、大幅値上がり。
1日の上昇率としては、フランクフルト市場とロンドン市場でおよそ4年ぶり、パリ市場でもおよそ3年ぶりとなる大幅な値上がりで、主な市場の株価指数は、ここ数年で最大の上昇率となりました。
一方、25日のニューヨーク株式市場は、取り引き開始前に中国の追加の金融緩和策が発表されたことを好感して、これまで大きく値下がりした株式を買い戻す動きが広がり、ダウ平均株価は、一時およそ440ドル値上がりしました。
しかし、終盤に入って急速に売り注文が膨らみ、結局、ダウ平均株価は前日より204ドル91セント安い1万5666ドル44セントで取り引きを終えました。
ダウ平均株価は、中国経済の減速懸念などから、先週18日から値下がりが続き、前日の24日には一時、1000ドル以上急落しました。
この日も下落に歯止めがかからず、この6営業日で、1900ドル近く値下がりました。
市場関係者は、中国が追加の金融緩和にようやく動いたことを、投資家はひとまず前向きに受け止めたが、中国経済がどれだけ減速しているのか実態が見えないと懸念を深め、売り注文が膨らんだ。
投資家はこのあとの上海市場の株価の動きを、極めて慎重に見ていると話しています。
大阪・寝屋川市の中学1年生の男女が遺体で見つかった事件で、男子生徒の遺体が見つかった現場周辺の防犯カメラでは、事件当日の午前中、逮捕された男の車が確認されていないことが警察への取材で分かりました。
警察は、男が男子生徒の遺体を、当日の昼から夜にかけて遺棄した疑いがあると見て、時間帯の絞り込みを進めています。
大阪・寝屋川市の中学1年生、平田奈津美さんと星野凌斗さんが遺体で見つかった事件で、警察は寝屋川市の契約社員、山田浩二容疑者を、平田さんの遺体を遺棄した死体遺棄の疑いで逮捕しました。
これまでの捜査で、2人が早朝に連れ去られたと見られる今月13日の午後0時40分ごろ、星野さんの遺体が見つかった柏原市の現場に近いコンビニエンスストアで、山田容疑者が粘着テープを購入する姿が防犯カメラに映っていたことが分かっています。
さらにその後の調べで、同じ日に、この時間より前には、現場周辺の防犯カメラで、山田容疑者の車が確認されていないことが、警察への取材で分かりました。
警察は、山田容疑者が平田さんの遺体を遺棄する前の昼から夜にかけて、星野さんの遺体を遺棄した疑いがあると見て、時間帯の絞り込みを進めています。
警察によりますと、山田容疑者は、当初、逮捕容疑を否認し、現在は黙秘しているということです。
東京・調布市の住宅街に小型機が墜落し、巻き添えになった女性を含む、3人が死亡した事故から、きょうで1か月です。
警視庁は、機体にトラブルが起きた可能性があると見て、離陸前後の映像の解析を進めているほか、機体の整備や管理を行っている会社や、小型機に乗っていた人に話を聴いて、墜落の原因を調べています。
先月26日、東京・調布市の調布飛行場を離陸した小型機が、近くの住宅街に墜落した事故で、住民の女性と小型機を操縦していた川村泰史機長など、合わせて3人が死亡し、5人がけがをしました。
警視庁は、業務上過失致死傷の疑いで捜査を進め、現場から回収した小型機のエンジンや主翼の一部、それに計器などの状態を調べるとともに、関係先から押収した資料を分析しています。
これまでの調べで、小型機は、通常よりも低い高度で離陸し、飛び立ってから24秒後に墜落したと見られていて、エンジンの回転数が遅いことを示す、低い音をしていたということです。
警視庁は、離陸の過程でエンジンなど機体にトラブルが起きた可能性があると見て、現場付近で撮影された離陸前後の映像を集めて解析し、小型機が離陸したときの速度や滑走した距離などに異常がなかったか調べています。
また、警視庁によりますと、小型機に乗っていてけがをした3人のうち2人は、離陸前はスムーズで、異常は感じなかったなどと話しているということですが、十分に話を聞くことができていないということです。
警視庁は、離陸前後の機内の様子について、引き続き3人から話を聴くとともに、小型機の整備や管理を行っていた会社からも話を聴いて、飛行の目的や、運航状況などに就いても調べ、墜落原因の解明を進めることにしています。
一方、調布飛行場を管理する東京都は、事故を起こした小型機のような自家用機について、事故原因が明らかになるまで、離着陸の自粛の要請を続けることにしています。
また東京都が先週、調布市などで開いた説明会で、住民から、事故が再び起きないよう安全対策の徹底などを求める声が相次いだことから、住民の不安を解消するため、事故原因を踏まえ、今後は、自家用機の離着陸をすべて禁止することも含めて検討を進めることにしています。
墜落して死亡した機長は、事故の1か月前に、パイロットを志す子どもたち向けの航空教室で講師を務めていました。
そこに参加していた子どもたちは、事故にどう向き合おうとしているのでしょうか。
小学4年生の菜乃子さんです。
先週、母親と航空関係の博物館を訪れ、昔の飛行技術を紹介する展示を、特別な思いで見ていました。
墜落事故で死亡した川村泰史機長から、教わったばかりだったからです。
菜乃子さんは事故の1か月前、調布飛行場で開かれた航空教室に参加していました。
こちらです。
この教室は、パイロットなどを志す子どもなどを育成する、地元の航空少年団が企画しました。
このとき、菜乃子さんたちは、墜落した小型機も見学していました。
その1か月後に、事故が起きたのです。
知り合ったばかりのパイロットが亡くなったことに、菜乃子さんは大きなショックを受けました。
事故について、母親と会話を重ねるにつれ、徐々に冷静に受け止められるようになったといいます。
事故に向き合う中で、パイロットの責任の重さを、感じ始めた子どももいます。
こんにちは。
きょうはよろしくお願いします。
小学3年生のはるき君です。
2歳のころから、パイロットになるのが夢です。
はるき君も川村機長の航空教室に参加。
自分のノートに、メモを熱心に取っていました。
小学1年生のときから、航空に関する新聞記事のスクラップを続けているはるき君。
事故やトラブルに関するものも貼ってきました。
事故が起きた当初、はるき君の父親は、どう伝えたらいいのか、悩みましたが、これまでどおり、ありのまま伝えることにしました。
事故がひと事ではなくなり、はるき君に空を飛ぶ楽しさとは別の意識が芽生え始めていると感じています。
事故から1か月。
はるき君のパイロットへの思いは、変わっていません。
事故の記憶を胸に刻み、夢の実現を目指します。
子どもたちにとって本当にショックが大きかったと思うんですが、事実を受け止めて、前を向いている子どももいるんですね。
なぜ事故が起きたのか、原因の究明が待たれます。
去年夏、パレスチナ暫定自治区のガザ地区で激しい戦闘を繰り広げた、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマス。
停戦で合意したのが、去年の8月26日、ちょうど1年前です。
しかし、その後、ガザ地区で破壊された住宅などの再建はほとんど進んでいません。
国際社会は、劣悪な状況のまま放置すれば、再び政情が不安定化しかねないと、懸念を深めています。
去年7月、ガザ地区への大規模な空爆作戦を開始したイスラエル軍。
ガザ地区を実効支配するハマスによるロケット弾攻撃への対抗措置でした。
イスラエル人の若者3人が、パレスチナ人に誘拐・殺害された事件をきっかけに、急速に緊張が高まるさなかでした。
50日間に及んだ戦闘。
犠牲になった人は、ガザ地区では市民を中心に、2200人。
イスラエルでは兵士を中心に70人に上り、ガザ地区を巡る戦闘では、過去最悪の規模となりました。
ガザ地区で取材をしている、エルサレム支局の佐伯記者に聞きます。
停戦から1年ですが、現地の人々はどのような思いでこの日を向かえているんでしょうか。
1年という時間がたちましたが、住民の人たちは今も戦闘の傷痕の痛みから逃れられないでいると感じます。
空爆を生き延びたものの、爆弾の破片が体の中に残り、今も繰り返し手術を受けている人、また大切な家族や友人の死を目の当たりにし、その後、精神的に苦しみ続けている人を、私は取材を通じて、数多く見てきました。
戦闘で破壊された住宅の数は、1万8000世帯に上りますが、その再建もようやく始まったばかりです。
住民の人たちは、本当に家が再建されるのか、不安を感じています。
生活への不安を抱えたガザ地区の住民たち。
モナ・ハジャジさんです。
去年、子どもたちを連れて、避難所から自宅に戻りました。
一家の大黒柱だった夫は、去年、イスラエルによる空爆で亡くなりました。
自宅の壁が破壊されたため、代わりに黒い布をかけています。
自宅は倒壊のおそれもありますが、収入のないモナさんに、建て直す余力はないといいます。
湿度が高いガザ地区の夏。
気温も40度近くに上がりますが、慢性的な停電で、エアコンが使えず、夜は直接床で寝ています。
停戦から1年、ガザ地区の再建はほとんど進んでいません。
国際社会が、ガザ地区再建のために、35億ドルの支援金の拠出を約束しましたが、先月の時点で実際に支払われたのは、3割程度にとどまっています。
さらにガザ地区への人と物の出入りを厳しく制限する、イスラエルによる封鎖も続いています。
セメントや鉄筋などがハマスに軍事転用される懸念があるとして、イスラエルが建設資材の搬入を厳しくチェックする態勢を取っています。
佐伯さん、今後、事態を改善するには、何が必要なのでしょうか。
重要なのは問題の根幹、つまりガザ地区の封鎖の解除や、パレスチナ問題の解決に向けて取り組みを進めていくことですが、簡単なことではありません。
イスラエルでは戦闘のあとに行われた選挙で、これまでよりも強硬な政権が誕生。
一方のパレスチナも、ハマスと暫定自治政府が一枚岩になれず、問題の解決に向けた真剣な交渉がこの1年で行われた形跡はありません。
また国際社会の関心も、核協議で合意に至ったイランや、過激派組織IS・イスラミックステートの対策に移っており、ガザ地区は忘れられた紛争地になろうとしています。
国際社会には、ガザ地区の復興に向けた支援を続けることとともに、イスラエルとパレスチナが、協議のテーブルにつけるよう、双方に対して働きかけを強めていくことが求められています。
次は、国会を巡る動きです。
会期末まで残り1か月となる中、自民、公明両党は、安全保障関連法案の成立を最優先にしたいとして、まだ衆議院で審議入りしていない労働基準法の改正案や、民法の改正案などは、今の国会での成立を見送る方針を固めました。
政府が今の国会に提出した法案は75本あり、これまでに53本が成立しています。
しかし、働いた時間ではなく、成果で報酬を決める新たな労働時間制度を導入するための労働基準法の改正案や、民法の再建や契約の分野の改正案などの重要法案は、今も衆議院で審議入りしていません。
そして会期末まで残り1か月となる中、自民、公明両党は、今の国会の最大の焦点となっている安全保障関連法案を確実に成立させたいとして、参議院の特別委員会の審議を最優先にすることにしています。
このため、野党側が反対している労働基準法の改正案や、大規模な改正となる民法の改正案などは、十分な審議時間を確保できないとして、今の国会での成立を見送る方針を固めました。
自民、公明両党は、これらの法案を継続審議としたうえで、次の国会以降で成立を目指すことにしています。
維新の党は、党の顧問を務める大阪府の松井知事らが、柿沢幹事長の辞任を求めていることを受けて、事態の収集を図るため、近く、柿沢氏と松井氏による討論会を開く方向で調整に入りました。
維新の党では、来月の山形市長選挙で、党が支援を決めていない立候補予定者の応援演説を行った柿沢幹事長について、党の顧問を務める大阪府の松井知事が強く批判して辞任を求めており、きのう行われた両氏の会談も、平行線に終わりました。
党内では、松野代表らが、柿沢氏の処分などには応じない考えを崩しておらず、このままでは、党内対立が深まりかねないという懸念が出ていて、執行部が協議した結果、党の最高顧問を務める大阪市の橋下市長が提案した、柿沢氏と松井氏による討論会を近く開く方向で調整に入りました。
執行部としては、党内に大きな影響力を持つ橋下氏の提案を受け入れることで、事態の収拾を図りたい考えですが、党内には、松井氏に近い議員らを中心に、柿沢氏の辞任を求める声も根強く、折り合いがつくかは見通せない状況です。
こうした中、松井氏は昨夜、東京都内のホテルで、菅官房長官と会談し、安全保障関連法案やことし11月に行われる大阪府知事選挙と大阪市長選挙などを巡って意見を交わしたものと見られます。
次です。
日本の伝統芸能が世界に飛び出しました。
歌舞伎俳優、七代目市川染五郎さん。
染五郎さんが打って出たのは、世界的なエンターテインメントの中心地、アメリカ・ラスベガスです。
400年の伝統を誇る技に、最新の映像技術を組み合わせ、これまで誰も見たことのない歌舞伎に挑みます。
染五郎さんの挑戦に密着しました。
歌舞伎界の若手のエース、市川染五郎さん。
染五郎さんの家の屋号、高麗屋は、代々、伝統の枠を超えて、新しいことに挑戦することで知られています。
そうした家に生まれ育った染五郎さん。
先代の築いたものを受け継ぎ、さらなる新しい歌舞伎を生み出す責任を背負っています。
挑戦の舞台はラスベガス。
染五郎さんの挑戦は成功したのでしょうか。
7月。
公演に向けた染五郎さんの稽古が始まりました。
ラスベガスに行きます。
今回、染五郎さんが演じるのは、こいつかみという演目です。
主人公が、こいの化け物を退治する物語。
昔から人気の迫力ある立ち回りで、初めて歌舞伎を見る人たちを驚かせようと考えました。
染五郎さんが今回初めて取り入れたのが、コンピューターグラフィックスを駆使した映像技術。
舞台上に映し出したCGと、役者の演技を一体化しようというのです。
一番の課題は、いかにCGと役者の動きを合わせられるか。
染五郎さんの映像をもとに調整します。
迫力ある映像と伝統の技の共演。
ことばの壁を超え、視覚に訴える演出です。
舞台は、ハリウッド映画の撮影に使われたこともある、ラスベガス中心部の高級ホテル。
今月10日、ラスベガスに乗り込んだ染五郎さん。
早速、舞台に向かいます。
演じるのは、広さ3万平方メートルもある、人工の湖の上。
主人公が戦うこいの化け物が、噴き上がる噴水にCGで映し出されます。
CGとどう自分を一体化させるか。
頭の中で、イメージを膨らませます。
水面には、幅およそ2.5メートルの通路が設けられています。
ここも舞台の一部です。
水に入って確認する染五郎さん。
ここを走っていく場面も、見どころの一つです。
その晩、演出についての話し合い。
CGを際立たせるため、照明を減らしてほしいと、染五郎さんは主張しました。
初めて歌舞伎を見る観客をあっと言わせる。
その思いが、染五郎さんを突き動かしていました。
実際の衣装を着て、本番同様の稽古が始まりました。
物語は、染五郎さん演じる侍と、こいが化けたお姫様の出会いのシーンから始まります。
ハイライトは、正体を現した鯉との戦いの場面。
舞台全体を使った大立ち回りが繰り広げられます。
照明を消した通路にさしかかった、その時でした。
落ちた、落ちた、落ちた!
それでも、染五郎さんは稽古を続けます。
今月14日、いよいよ公演初日を迎えました。
会場に集まった多くの人たち。
歌舞伎を見るのは初めてです。
船でさっそうと登場する染五郎さん。
しかし、噴水に映し出されるはずのCGが出ません。
日中の気温が40度以上にもなり、機械がオーバーヒートしてしまったのです。
その後、機械は復旧したものの、満足のいく出来ではありませんでした。
翌日。
本番直前、CGを見ながら練習を続ける、染五郎さんの姿がありました。
CGの担当者たちも、機械のチェックに余念がありません。
そして臨んだ、2回目の公演。
果たして、CGと一体化した演技はうまくいくのでしょうか。
噴水に、巨大なこいのCGが現われました。
観客の心をつかみます。
いよいよ、お姫様がその正体を現わし、染五郎さんと格闘する最大の見せ場です。
CGと染五郎さんの動きが一体となって展開します。
そして、染五郎さんがこだわった場面。
暗闇の中、水の上を走ります。
公演は無事成功しました。
CGの担当者たちも、ほっとした表情を浮かべました。
きのうはできなかった握手。
ありがとうございます。
公演を終えた染五郎さん。
その目には充実感があふれていました。
伝統を守りながら、かつ、新しいことに挑戦するというのは、大きなパワーが必要だと思うんですが、真剣な姿が印象に残りましたね。
圧倒されました。
染五郎さんの公演までの日々を追った番組、密着市川染五郎の挑戦は、来月12日夜10時から、総合テレビでお伝えします。
スポーツ、森アナウンサーです。
おはようございます。
柔道の世界選手権で金メダル第1号ですね。
女子52キロ級の中村美里選手。
来年のオリンピックに向けて弾みとなる、今大会の日本勢最初の金メダル獲得しました。
中村は、メダルを逃したロンドンオリンピックのあと、左ひざのけがに苦しんできました。
準決勝は相手にリードされ、残り1秒。
技ありを奪って、逆転勝ちします。
続く決勝。
世界ランキング1位の強敵を攻め続けました。
両者ポイントはありませんでしたが、中村が指導の差で勝利。
日本勢最初の金メダルは、国内外のライバルに、来年のオリンピックに向けた復活を強く印象づけました。
一方の男子、66キロ級の海老沼匡選手は、3回戦で敗れて4連覇はならず、日本の男子で史上2人目となる快挙はなりませんでした。
次は陸上の世界選手権。
この人が初登場ですね。
注目の16歳の高校生、サニブラウン選手。
男子200メートルで準決勝に進みました。
サニブラウン、初めての世界選手権に、プレッシャーがあったと臨みます。
同じ組には、100メートルの銀メダリスト、アメリカのガトリンです。
サニブラウン、まずまずのスタート。
苦手なコーナーも無難に回ります。
後半、足が回らなかったと言いながら、前を行くガトリンに食らいつきました。
おー粘った。
20秒35でこの組2着。
準決勝進出です。
準決勝はもう泣いても笑っても、すごい舞台になると思うので、全力で挑みたいと思います。
日本勢では、サニブラウン選手と共に、29歳の藤光謙司選手、26歳の高瀬慧選手も準決勝に進みました。
サニブラウン選手、予選に続いて、今夜の準決勝も、ガトリン選手と同じ組に入りました。
その走りに注目しましょう。
以上、スポーツでした。
続いて気象情報です。
現在の雨の様子はどうでしょうか、渡辺さん。
この時間もまだ雨、続いていまして、この雨、おまけに冷たい冷たい雨なんですね。
北風がピューッと時々吹きまして、まさにこう、横から降りつけるような雨に時々なります。
そうしますと体がぬれまして、ずっと立っていますと、なんだかかぜをひいてしまいそうなぐらい寒いです。
さて、きのう、大荒れの天気をもたらしました、台風15号はけさ、温帯低気圧へと変わりましたが、まだこのように雨や風、強まっている所があります。
けさの雨の様子です。
この時間も関東南部を中心に雨足、強まっていますね。
千葉県では局地的に激しい雨が降っています。
この活発な雨雲、このあとさらに東へ移動します。
今後の見通しを見ていきましょう。
予想を朝8時から動かします。
午前中は関東南部の沿岸で、激しい雨の降る所がまだありそうです。
落雷や突風にもご注意ください。
さらにこのあと、午後も東日本は局地的にはまだ雨雲、発達しやすい状態、続く見込みです。
ということで、きょうは関東地方、雨の降り方に注意が必要ですが、気温の変化にも気をつけてください。
今、気温が18度くらいしかなくて、おまけに風も吹きつけてますから、体感的には、もっと寒いです。
このあとも気温があまり上がりません。
予報を見ていきましょう。
けさお伝えしているニュースです。
国内最大手の生命保険会社、日本生命は、国内7位の三井生命を買収する方向で、両社が詰めの交渉を進めていることが明らかになりました。
関係者によりますと、日本生命は、三井生命が発行している株式の3分の2以上を取得して買収する方向で最終的な交渉を進めていて、両社は来月の大筋合意を目指しています。
今回の買収が実現しますと、両社のグループ全体を合わせた保険料収入は、第一生命を上回り、首位の座に返り咲きます。
為替と株の値動きです。
2015/08/26(水) 07:00〜07:45
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]

▼株安連鎖に歯止めは?NY市場最新状況▼停戦1年・ガザ地区から中継▼東京調布・小型機墜落事故1か月▼市川染五郎・新しい歌舞伎を世界に

詳細情報
番組内容
▼世界的な株安連鎖・歯止めはかかるか?NY市場最新状況▼イスラエルとハマスとの停戦合意から1年、破壊された町・ガザ地区の今を中継で▼東京調布の小型機墜落事故から1か月・パイロットを目指す子どもたちは▼市川染五郎が歌舞伎を世界に発信・400年の伝統と最新の映像技術との融合に挑んだ舞台裏に密着
出演者
【キャスター】阿部渉,合原明子,【スポーツキャスター】森花子,【気象キャスター】渡辺蘭

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース

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