(高山)歌手美空ひばりさんが35周年を記念したコンサートで読み上げた言葉です。
ひばりさんは昭和の激動とともに生き喜びも悲しみも人生の思いの全てを歌に込め日本中に夢と希望を届けてくれました。
だからこそひばりさんの歌った名曲の数々は今なお不安や心の痛みを感じる私たちを癒やし背中を押してくれるのではないでしょうか。
「NHK歌謡コンサート」。
昭和61年の「愛燦燦」。
多くの悲しみを乗り越えたひばりさんが人生を慈しむ思いを歌った名曲です。
五木ひろしさん八代亜紀さんの共演でお届けします。
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(拍手)「愛燦燦」五木ひろしさん八代亜紀さんでした。
あなたの心に名曲を。
「NHK歌謡コンサート」司会の高山哲哉です。
美空ひばりさんがお亡くなりになって26年です。
「美空ひばりを歌い継ぐ」。
今も多くの皆さんに愛されるひばりさんの名曲たっぷりとお楽しみ頂きます。
本日ご出演の皆さんです。
どうぞよろしくお願いいたします。
(一同)よろしくお願いします。
(拍手)さあ五木ひろしさんにとって美空ひばりさんとは?私5〜6歳の頃に初めて歌謡曲…それを聴いて歌ったのが「リンゴ追分」だったんです。
その出会いが私の歌手への道をまさにつけてくれた運命的な出会いの作品でありひばりさんです。
そうですか。
さあ八代亜紀さんにとってはどんな存在ですか?私はねひばりさんの歌で育ちましたからひばりさんの背中をずっと追っかけてます。
そうですか。
ありがとうございます。
今年は戦後70年です。
終戦から4年後に登場した幼き歌姫に日本中がときめきました。
昭和24年の映画「悲しき口笛」の中で戦争によって親も家もなくした少女を演じたひばりさん。
苦難に負けず歌い上げる姿は多くの人たちを励ましました。
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(拍手)昭和25年敗戦の傷あとまだ癒えぬ時代に夢と希望を届けました。
「東京キッド」。
(拍手)昭和27年戦後の復興が進む中大都会へと出る若者も増えました。
そんな時代にふるさとへの思いをかきたてたのが「リンゴ追分」。
情景が浮かぶ語りも涙を誘いました。
「お岩木山のてっぺんを綿みてえな白い雲がポッカリポッカリとながれていて桃の花が咲きさくらが咲きそいから早咲きの、リンゴの花ッコが咲くころはおらだちのいちばんたのしい季節だなやーだどもじっぱり無情の雨こさふって白え花びら散らすとおらあのころ東京さで死んだお母ちゃんのこと思い出しておらおら…」。
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(拍手)流した汗が実を結び時代は高度経済成長期へ。
東京オリンピックに沸いた昭和39年「柔」が発表されます。
ひばりさんが歌い上げたひたむきに挑み続ける思いは日本人の心と重なりひばりさん最大のヒット曲となりました。
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(拍手)昭和40年代。
当時流行のエレキサウンドにのったひばり節が日本中をしびれさせました。
「真赤な太陽」!
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(拍手)昭和62年病に伏したひばりさん。
病床からの復帰もまた私たちを勇気づけました。
昭和とともに歩んだひばりさん晩年の名曲「みだれ髪」。
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(拍手)「みだれ髪」田川寿美さんでした。
「美空ひばりを歌い継ぐ」をお楽しみ頂いております。
続いては由紀さおりさんと天童よしみさんです。
(高山由紀天童)よろしくお願いいたします。
まずはこちらの写真をご覧頂きましょう。
(由紀)あらホホホホ!若いこと。
今日お持ち頂いたんですよね。
(由紀)はい。
これはですねハワイのひばりさんのショーにディック・ミネさんと私とお誘い頂いて出させて頂いた記念の一枚でございます。
とてもつながりの深さを感じる一枚ですけども。
ほんとに宝物ですね今。
その由紀さんに歌って頂くのは「哀愁波止場」。
こちらにも特別なエピソードがあるそうですね。
デビューして7年目ぐらいだったと思うんですけれどもひばりさんの特別番組の司会を仰せつかって。
その時唯一歌の交換っていう…私も1曲だけ歌わせて頂くという事になって。
ひばりさんが「恋文」を歌って下さったんですけど私はとてもひばりさんの歌歌えませんって言ったらひばりさんが「由紀ちゃんはこれがいいんじゃないの」って「哀愁波止場」を選曲して下さったんですけども。
歌ったあとひばりさんは何かおっしゃってました?すごくにっこり笑って下さったのでまあ及第だったのかなと思うんですけれども。
それからややしばらく歌う機会はなかったんですけどもまあ旅立たれて10年ぐらいでしょうか…ここ10年ぐらいでまた再び歌わせて頂くようになりまして。
ほんとに幸せです。
歌のご準備をお願いいたします。
はい。
ごめんなさい前…。
さあそして天童よしみさんには昭和47年の歌ですけども「ある女の詩」。
そうですね私もうこの一曲は大好きなんで。
ひばりさんが見せてくれる迫力とそれから一点見つめて訴えるすごい力強い声もう大好きなんですよ。
今日はこのすばらしい曲を私なりに一生懸命歌わせて頂いて皆様にお伝えできればなと思っております。
分かりました。
ではお二人に美空ひばりさんへの思いを込めて歌って頂きます。
まずは由紀さおりさんの「哀愁波止場」からどうぞ。
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(拍手)「ああ今夜もブイの灯が…冷たい私の心のようにうるんでいるあの人のいない港は暗い海の波のように淋しいわ…あの人がいつも唄った歌が今夜も私を泣かすのね」。
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(拍手)「ある女の詩」天童よしみさんでした。
さあ続いては美空ひばりさんの歌声を懐かしい映像でお届けしたいと思います。
八代さんずばりひばりさんの歌の魅力どんなところにあると?もう何といっても声ですよね。
もちろん誰も1つや2つは声音はあると思うんですけどもひばりさんは「柔」を歌うと男。
「東京キッド」みたいのを歌うと子供。
だから大人も子供も恋人も妻もえ〜…何?あといっぱい。
いっぱい男も女ももう何でもできるって方でしょ。
びっくりですよ。
五木さんもずっとうなずいてらっしゃいますがどんなところに?それができるというのがいわゆる音域の幅の広さなんですよね。
ですから低音は低音で。
そして女性は特に裏声ファルセットを使う人が多いんですけれどひばりさんの場合はそのファルセットが特にパワーが落ちないんですよ。
そこにいわゆる哀愁ある女性の気持ちを歌った歌も歌えるし低音の響きでまた男性の歌も歌えるしというその声の幅の広さにはもうほんとに感激しておりますし。
ですから私たちはそういうひばりさんに憧れてそれをお手本にしたい。
いつもそう思ってるんです。
やはり特別な存在なんですね。
そうです。
そういう幅の広さはひばりさんをおいて他にはいらっしゃいません。
静かに由紀さんもうなずいてらっしゃいますが。
ほんとにそうだと思います。
ファルセットがね弱くならなくて低音と中間音とみんな同じ強さであの高さを歌える方はちょっと他にはいらっしゃらないと思いますね。
ね?五木さん。
そうです。
それではNHKに残る貴重な映像でお楽しみ頂きましょう。
まずはマドロスものの名曲です。
「港町十三番地」。
そして歌手人生を歌ったひばりさんの名曲「人生一路」。
2曲続けてどうぞ。
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(拍手)ふぅ…ひばりさんの歌声もう懐かしかった!ね?そうですね。
歌に刻まれた魂っていうものはいつまでもいつまでも生き続けますね。
そうですね。
うれしい時それから悲しい時もひばりさんの歌はいつも私たちの心に寄り添ってくれます。
ひばりさんあなたは私たちの永遠の憧れです。
聴いて下さい。
「悲しい酒」。
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(拍手)ひばりさん私たち歌手はあなたの歌をこれからも大切に歌い継いでいきます。
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(拍手)「川の流れのように」五木ひろしさんでした。
さあ美空ひばりさんを特集してお送りしました。
五木ひろしさんいかがでしたか?もう改めてね名曲ばかり。
そして改めてひばりさんのすごさを感じられまして。
頑張ります我々も。
未来につなげていきたいと思います。
本日ご出演の皆さんありがとうございました。
(拍手)ごきげんよう!さようなら!2015/08/26(水) 16:05〜16:50
NHK総合1・神戸
NHK歌謡コンサート「美空ひばりを歌い継ぐ」[字][再]
テーマ「美空ひばりを歌い継ぐ」出演:五木ひろし、キム・ヨンジャ、伍代夏子、佐々木秀実、島津亜矢、田川寿美、天童よしみ、新妻聖子、八代亜紀、由紀さおり
詳細情報
番組内容
永遠の歌姫・美空ひばりの名曲を特集!五木ひろし・八代亜紀「愛燦々」、伍代夏子「悲しき口笛」、新妻聖子「東京キッド」、佐々木秀実「リンゴ追分」、島津亜矢「柔」、キム・ヨンジャ「真赤な太陽」、田川寿美「みだれ髪」、由紀さおり「哀愁波止場」、天童よしみ「ある女の詩」、八代亜紀「悲しい酒」、五木ひろし「川の流れのように」。NHKに残るアーカイブス映像の中から美空ひばりの貴重なVTRも紹介!
出演者
【出演】五木ひろし,キムヨンジャ,伍代夏子,佐々木秀実,島津亜矢,田川寿美,天童よしみ,新妻聖子,八代亜紀,由紀さおり,【司会】高山哲哉,【演奏】三原綱木とザ・ニューブリード,東京放送管弦楽団ほか
ジャンル :
音楽 – 歌謡曲・演歌
音楽 – ライブ・コンサート
音楽 – その他
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サンプリングレート : 48kHz
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