すご〜い!私たちが住んでいる中部地方にはまだまだ知らない秘境があるんです。
まるで空から降り落ちるような…三重県大杉谷。
ここは絶景パラダイス。
この秘境を訪ねたのは…2人が体を張って歩いた渓谷は中・上級者向けの本格的な登山道。
そして最後に目にした奇跡の絶景とは?今日の「金とく」はアラフィフ女子旅。
絶景に次ぐ絶景です。
心行くまでお楽しみ下さい。
到着しましたね〜。
登山口ですよ。
うわ〜気持ちいい!空気いいですね。
ここにちょっと看板があるので見てみましょうか。
ここが旅のスタート地点になります。
本当?何かほら…三重県と奈良県にまたがる大台ケ原。
その東にあるのが大杉谷です。
14kmにわたって渓谷が続きます。
現在地で。
ここから。
登山口から。
え〜?益子さんアスリートだから。
私ちょっとちゃんと。
足引っ張んないよう頑張んなきゃなと思ってるんですけど。
益子さんは日本女子バレーボールの代表に選ばれた元トップアスリート。
その愛くるしいルックスから「下町のマコちゃん」と呼ばれ写真集も出るほどの人気者でした。
黒崎めぐみです。
今年入ったばっかりの新人のアナウンサーです。
これはやっぱり食べないと分かんないからまず食べて下さい。
蜂の子を食べるという強烈なデビューを果たした黒崎めぐみアナウンサー。
24年前の映像です。
ゆっくり噛んでしまうと頭噛んでる背中噛んでるって思ってしまって。
嫌がる顔もかわいい。
なんて初々しいんでしょう。
そんな2人も気付けばアラフィフ。
案内してくれるのは山岳遭難救助隊隊長の森さん。
この厳しいルートの頼もしいパートナーです。
どうでしょう?スリリング?聞いてないですよね。
えっ?大杉谷ってそんな怖いとこなの?旅のゴールは標高1,695mの日出ヶ岳山頂。
道のりは14kmです。
ここを3日間かけて歩きます。
1日目はおよそ6kmの道のり。
切り立った崖の上を歩きます。
この日の絶景ポイントは天空の滝。
さあ出発です!え〜!?え〜ここから本格的なっていってすごいけど。
今までと全然違いますね。
ちょっと待って下さい。
私これテレビで見た事あるような。
あっ鎖がある。
危険な道が続くため閉山中は勝手に入れないよう立ち入り禁止の門まであります。
これ気を引き締めて行こう。
確かに岩がね結構すべるね。
本当ですね。
うわ〜上が岩だからちょっと圧迫感がある。
これすごいですよ。
うわっ!ハハハハッ。
まさかこういう…。
一応ここも川の横なんですけどね。
大杉谷を流れるのは宮川。
中には落差20mを超える絶壁もあります。
すごく緊張する場所ですね。
頭注意です。
(2人)はい。
これでね頭ガチンと打つんです。
うわ〜本当下ばっかり見て。
鎖持ってね登ると勢いついててガツってやっちゃうんで。
あ〜…上がったと思ったらまた下りだ〜。
今日はこれの繰り返しですね。
鎖と登っては下り登っては下りで。
本当ですか。
よし!よいしょ。
そうそうそうそう!よいしょ…。
危ない危ない!体もっと寝かして寝かして。
体を寝かせて。
よいしょ…はい前向いてもらって。
横向きで。
え〜これ道ですか?これ道ですよ。
大杉谷では滑落などの事故が去年9件起きました。
死者も出ました。
鎖は命綱なんです。
えっさ…えっさ…。
ふ〜…いや〜。
はい頑張って下さい!
(2人)はい。
うわっさ…よいしょ…。
本当ですよね。
歩き始めて2時間。
森さんがとっておきの場所に案内してくれました。
もう足元ばっかり気になってこういうコケね。
そうですよね〜。
「もののけ姫」とか「トトロ」とか何か宮崎ワールドに出てくる…。
本当。
目の前に現れたのは神秘的なコケの森。
これだけのコケが育つのは地下水が流れているから。
地中からの湿り気がコケを育て群生をつくり上げました。
50種類以上のコケが自生しています。
うわ〜。
あっすご〜い。
水。
本当だ。
オアシスですよこれ。
コケが本当きれい!この辺の草だってすっごいかわいい。
このコケも。
いや最高だね!益子さんコケがすっかり気に入ったようです。
いや〜…ちょっとそこ石動きます。
乗っても大丈夫ですけど。
コケの森を抜けると一気に視界が開けました。
あ〜風が気持ちいい〜!川からの。
いい風吹いてますね。
よっしゃ〜!目の前に現れた川の色にびっくり。
エメラルドグリーンに輝いていたんです。
あ〜冷たい!これ気持ちいいです。
本当。
やっぱさ水道のお水と違うよね。
こう滑らかな。
うわ〜冷た〜い。
気持ちいい。
あっ本当だ。
この宮川は国土交通省が選ぶ最もきれいな川に何度も選ばれています。
そう!ここは日本一の清流なんです。
どうしてこのような色をしているのでしょうか?不純物が少なく透明度が高い水に木々の緑が映り込みエメラルドグリーンに見えるからだといわれています。
おや!アマゴですね。
きれいな水にしか生息しない魚です。
さすが日本一の清流。
木の根っこ注意して下さいね。
(2人)はい。
足上がってないとつまずくんで。
万一倒れても絶対右!右。
山に。
左へは絶対行かないように。
厳しい道のりは想像以上。
いつまでこんな道が続くのか。
逆ルートから下りてきた登山者をつかまえて探りを入れてみる事に。
そっか。
じゃあ気を付けないとね。
気を付けてそちらも。
ありがとうございました。
じゃあ行ってきます。
(森)どうもありがとう。
大杉谷は甘くなかった。
しかし弱音を吐かないのがアラフィフ女子。
数々の苦労を乗り越えてきましたもんね。
ちょっと鎖が無いのでねうまく。
ちょっとこっちへ行った方がいいです。
こう下りる方が。
本当ですか…よいしょ。
ここは通らない方がいいって事ですよね。
うわっ怖い。
大丈夫?こっち怖いですねやっぱり。
歩き始めて5時間。
あれ?さすがにお疲れですか?その時です。
うわ〜!あ〜すごい!すご〜い!すごい!滝だ!すごいね〜。
もう空から流れてきてるみたい。
落差135m。
空から降ってくるように見えるため天空の滝とも呼ばれています。
渓谷の下からは見えませんが実はこの崖の上には川があるんです。
岩の段々が流れをちょっと優しくして。
そしてもう一つの特徴がデコボコの岩の表面をすべるように水が流れる姿。
一般に私たちが思い浮かべる滝は水が垂直に落ちていきます。
しかし千尋滝は階段状に流れています。
実はこれ岩の表面が水によって削られている途中なのです。
これから数千年の時間をかけて岩は削られまっすぐに落ちる滝になると考えられています。
どのぐらいの時間感覚なんでしょうかね。
だって昔…何千何百年とか前の人たちはもっと高い所からさ落ちてたんだよこれきっと削られてなくて。
私たちが歩く道から見える所に水よ流れてきてくれた。
秘境だよ。
天空の滝から1km歩いた所にまたまたサプライズが待っていました。
分かりました!じゃあ見ないようにねこっち見てね。
ここで。
待って待って待って。
一緒にいっせいのせで振り向こう!
(2人)いっせいのせ!あ〜!お〜!これはいい!すごい。
いや〜もう絵だね。
切り立った渓谷の後ろに滝が見えます。
偶然生まれた渓谷と滝の配置。
自然がつくり出した奇跡の風景です。
これわざとさこの岩がさ「奥に神様がいますよ」みたいな演出が…。
いやすごいね。
日本でこういう景色ってなかなか…。
知らないですよね。
本当!うわ〜!天空の滝やエメラルドグリーンの渓谷。
そしてコケの森。
大杉谷のさまざまな景色は全て雨によってつくり出されています。
(雷鳴)大杉谷の上流にある…ここは日本有数の雨の多い場所。
年間降水量は日本の平均の2倍にあたる4,000ミリにもなります。
その大量の雨が大杉谷に流れ込むためほかでは見られない水と岩の景色を楽しめるのです。
雨多いところですからね。
すごいもん。
一日では出来ないですからね。
本当これはね是非。
本当に!
(取材者)では行きましょう!雨が降ってきました。
大杉谷の旅では避けては通れません。
ぬれてますね〜。
よいしょ!ここからが本番だよ。
本当に!うわ〜ヤバイ!ちょっと暗くなってきてるんでね岩の色が見にくいと思いますけどもくぼみとかをうまく見つけて。
日没まであと2時間。
それまでに小屋に到着しないと登山道が見えなくなり危険です。
どこ?道。
えっ?あるの?えっ?よ〜し!よし!あ〜来た!どこどこ?どこどこ?見えたよ!何か見えた!あっ明かりが見える!見えた〜!目指すところが!やった〜!ちょっと最後気を抜かないように。
はい。
最後ケガしないように。
はい。
出発して9時間。
初日の宿泊先に到着です。
なんとか日没前にたどりつきました。
やった〜!ゴール?ゴール?ゴール!ゴール!イエイ!やった〜!1日目だけど。
いや〜なんとか日が暮れる前に到着した。
なかなかな道でしたよ。
化粧が全部落ちてるけど大丈夫。
もういいね。
もういい。
汗かいてる。
行きましょう!あ〜着いた〜。
やった〜。
今日お世話になります。
うわ〜着いた。
あ〜よかった〜。
痛い。
ねえ。
すごい痛い足。
痛くない?あ〜痛い!痛い痛い…。
クルクルクル!足首大事な気がする。
回してねねんざ。
足首硬いわ今。
私も硬い。
ゴリゴリ。
確かにこれ…。
ああいい!あっこれ。
すごくこう…。
2日目は朝から雨となりました。
この日の登山は危険と判断。
中止です。
皆さんにはそのかわり登山道に咲く可憐な花たちをご覧頂きましょう。
よっしゃ〜!何か明るくなってきたから回復はしそうですね〜。
(森)はいありがとう!
(2人)ありがとうございました!行ってきま〜す!頑張って行ってきま〜す!いや〜。
きっと歩いてるうち晴れる!明るいしね。
よし!じゃあ行きましょう!でも体は正直です。
思わず本音が。
3日目はおよそ5kmの道のり。
実はこの道崖崩れによって10年間立ち入り禁止となっていました。
去年再開したこの幻のルートを歩きます。
一年のうち半分は雨が降るといわれる大杉谷。
右…左…右…。
登山は雨が弱まったタイミングを見計らってする事になります。
そんな2人を元気づけてくれたのは雨が多い大杉谷ならではのこの景色。
うわ〜すご〜い!うわ〜!仙人がいるよ仙人が!雨で湿った空気が谷沿いを昇る事で出来る雲。
雨も悪くないですね。
しかし岩場はぬれてとてもすべりやすくなっています。
歩幅を小さくし岩の割れ目に靴を引っ掛けるようにして歩きます。
そのため倍以上の時間がかかります。
うわ〜すごい近い。
うわ〜すごいな流れが。
その時です。
これ?すご〜い!うわ〜!え〜すご〜い!こんなんなってるんですね。
目の前に現れたのは大きな崖崩れの跡。
長さ200m高さ140m。
巨大な岩盤崩壊の跡がそのまま残されていました。
平成16年9月。
台風21号がこの地域を襲いました。
一日で753ミリという記録的な大雨が降り三重県南部の各地で土砂崩れが発生しました。
大杉谷の登山道も増水した雨と土砂で埋まりました。
この崖崩れはその時のもの。
200mにわたって登山道を塞いだのです。
これは崩壊する前の写真です。
以前は岩の間を水が流れる美しい渓谷美をつくり出していました。
登山道を再開するためにう回路を作る案が検討されました。
しかし高額な費用などによりうまくいきませんでした。
そこで考えられたのは崩壊で積み上がった岩の上を歩く案です。
2年がかりで調査を行い現時点では安全に通行ができると確認しました。
無理しないように行って下さいね。
じゃあ入ります。
積み重なった巨大な岩の間を歩きます。
これまでとは全く違う道です。
うわ〜石が迫ってくるみたい。
ねえ。
迫力が違う。
あまり怖がらずに。
はい!人工的に階段にしてあるんですよ。
すごい。
ちゃんと階段になってる。
全部石を割って詰めてルートにしました。
確かに道になってますね。
道なってるしっかり。
ちょっと怖くて向こう見れないね。
はいここ注意ポイントです。
はい分かりました。
向こうへは絶対行かないように。
はい。
森さんはあえてこの崩壊した場所を歩く事にこだわりました。
自然が変化する営みを肌で感じてもらいたかったからです。
すごい丸太。
益子さん見て。
崩壊した跡が。
うわ〜本当だ。
下から見えなかったところだね。
何かまっすぐ垂直にドンっと落ちていったのが分かりますよね。
きれいに。
オノでさパ〜ンと切ったように。
本当本当!うわ〜すごいね。
更に…。
これで10年でしょ。
そうそう。
うわ〜!いや〜そう見るとあの木々たちすごいね年月が。
本当に。
10年もの間立ち入り禁止とさせた巨大な岩盤崩壊。
しかしこれも自然が変化していく過程だと森さんは言います。
ねえ。
何かこういう芽がね。
生えてますもんね。
何か今まで歩いてきて初日からね。
崩壊した崖を後にし歩く事2時間。
雨もすっかりあがりました。
(2人)お〜!やった!何かすごいまたかわいい!かわいらしい!着いた〜!到着!やった〜!いや〜頑張ったね〜!頑張った頑張った。
どうもお疲れさんでした!目いっぱいでしたでも。
雨の中ねお疲れさまでした。
ほっとしました。
行ってきます。
ありがとうございました。
いよいよ最終日。
日出ヶ岳山頂に日の出を見るために向かいます。
しかし心配なのが天気。
よろしくお願いします!お願いします!
(2人)はい。
標高差500mの登りがひたすら続きます。
足元をしっかりと照らしながら一歩一歩確認して歩きます。
(鳥の鳴き声)小屋を出発して2時間。
遠くの空が赤く染まり始めました。
もうあと2〜3分で出るね。
えっ?もう2〜3分で出る。
2〜3分?は〜…間に合わない?かろうじてまだ…。
なんとか山頂で日の出を拝みたい。
必死に登る2人。
待って…出ないで…お願い…。
ハアハア…。
ちょっとここで。
今もう出そうやで。
あ〜…。
出るで。
あ〜出る出る!見えてる!ここから見えますよ。
あ〜ほら朝日が昇ってる!あ〜よかった!あ〜…。
見られましたね益子さん。
何かダイヤモンドみたい。
ねえ。
きれい!山頂の手前でしたが雨の多いこの時期に日の出を見る事ができました。
更にサプライズが!うそだ〜!え〜?何か下にねぽこってなってるの。
富士山みたいな形のが左下にあるんだけど。
はいはい。
左側ですよね。
ぽこって。
本当だ。
え〜富士山!なんと朝日の下に見えたのは富士山。
梅雨時の6月から7月の1か月間しか見られない日の出と富士山のコラボレーション。
めったに見られない奇跡の絶景に出会えるなんて!アラフィフコンビ頑張ったかいがありました。
森さんあの先が山頂ですよね?そうです。
もう一息です。
あ〜もうちょっと。
あ〜。
もう少し!あとは山頂に向かうだけです。
いや〜すごい。
ここだ!さあ!来た!日出ヶ岳って書いてある〜!到着!ここ!頑張りました!こっちこっちこっち。
こっち?こっち。
えっこれ?これか。
これね。
うわ〜!よかった〜!よかったですね〜!たどりつけないと思った私もう…。
思い起こせばいろんな事がありました。
うわ〜!これ道?ヤバイぞこれ。
恐怖に顔をひきつらせ絶壁を歩いた初日。
川のようになった登山道を歩いた3日目は膝にきました。
益子さん黒崎さん若い頃もすてきでしたが年を重ねた今もっと魅力的でしたよ。
本当にお疲れさまでした。
いや〜もう達成感がすごい。
あの初日の入り口の鎖場がすごいはるかかなたに思い出されて。
いやどの道もよかったな〜本当に!確かにね。
ここで森さんからまさかの提案が。
ちょっと鍛え直してきます。
いやいや。
まあ今のままで十分ですよ。
嫌だ嫌だ!絶対嫌だ!ここで負けず嫌いのアスリートのところがありますからね。
絶対また呼んでよ!一緒に行きましょ。
分かりました。
ありがとうございました。
楽しかった!2015/08/27(木) 15:15〜16:00
NHK総合1・神戸
ろーかる直送便 金とく「アラフィフ女子旅 エメラルドグリーンの渓谷を行く」[字]
エメラルドグリーンの渓谷、天空の旅など絶景に次ぐ絶景が楽しめる本格的アドベンチャー。益子直美と黒崎めぐみのアラフィフコンビが体を張ってガチンコの旅に挑みます。
詳細情報
番組内容
エメラルドグリーンの渓谷、天空の旅など絶景に次ぐ絶景が楽しめる本格的アドベンチャー。日本有数の豪雨地帯大台ヶ原が作り出した不思議な自然の世界が広がる大杉谷。台風で起きた崩落で10年にわたって閉ざされた幻の道を、益子直美と黒崎めぐみのアラフィフコンビが体を張ってガチンコ挑みます。切り立った断崖絶壁の道を歩き、大雨で川のようになった登山道を越え、山頂で出会ったのは、この季節にしか見られない奇跡の絶景!
出演者
【出演】益子直美,黒崎めぐみ
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
バラエティ – 旅バラエティ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:10454(0x28D6)