(大和田良太)うまいっすよこのスーパーのおばんざい。
特にこの芋棒!俺この味大好き〜。
(東雲尋八)あっちょっと待て。
(玉井加寿代)坊やこの間の九条ネギどうだった?
(大和田)美味しかったです。
(加寿代)そうだろう?あれならネギの嫌いな坊やでも食べられるだろう。
坊やはやめてください。
大和田良太です。
あっ…そうだったね。
うちの息子と同じ名前。
このおばんざいを作ってる玉井加寿代さんです。
何時からですか?
(加寿代)えっ?ああ…これ待ってたのかい。
ちょっとばかし早いけど…。
まあいいか。
(加寿代)はい。
どうも。
(三河洋子)1414円です。
(大和田)じゃあ2000円で。
あっ小銭あるぞ。
はい14円。
(大和田)14円って…。
(近藤潔)石原さん。
化粧が濃すぎます。
落としてきなさい。
(呼び出し音)
(夏木朝子)電話に出ろ!昼行燈!風呂の蓋!
(携帯電話の振動音)あっクソッ!うるせえな…。
あっどうも。
すいません。
なんですぐ出ないの?いや今あの…ちょっと手が離せなくて…。
手が離せないって今どこにいるの?「いやいやあの…それがですね…」えっ?まさか…!ちょっと!何が「まさか」よ。
遊んでる場合じゃないのよ。
事件なんだから!
(徳間葵)なんかあったのかな?東雲さん!だから今現場ですよ。
はあ?現場?遊んでる暇ないんでね…切りますから。
それじゃ。
ちょっとちょっともしもし!あっ…。
ちょっと…。
じんぱっちゃんじゃあ私…。
そうか悪いな。
また。
(大和田)死亡していたのは店長の近藤潔さんです。
寒いなあ。
(宮沢春子)氷点下20度ですから。
凍死ですか?
(高田巌)死因はな。
だが頭部に殴られた傷がある。
(春子)枯れ葉?これは多分…あれだな。
(高田)被害者の血痕だ。
ビール瓶の破片。
ここで後頭部を殴られた。
(高田)気絶した被害者を冷凍倉庫の中に移動させて閉じ込めた。
倉庫の扉は暗証番号を入力して開ける仕組みだ。
(加寿代)良太くん!ちょっとすいません。
あんた…刑事だったの?はい。
あの…冷凍倉庫の暗証番号を知ってるのって誰ですか?私…。
他に…ほら暗証番号知ってる人?ほら萌絵ちゃんも知ってるでしょ?
(加寿代)あなたも刑事だったの?まあ刑事っていうか…嘱託なんですけどもね。
あっここのスーパーに京番茶は売ってますかね?はい。
こちらです。
あっ…。
(春子)あっかわいい!
(洋子)近藤店長の奥さんのお店のオリジナル商品なんです。
(春子)被害者の奥さんって日本茶のお店やってたんだ。
あっあった!キャッ!あっ…!あとで代金払いますから。
鑑識が。
えっ?あっ!遺体のそばにあった葉っぱと同じ!?こんな枯れ葉みたいなのがお茶の葉っぱなんですか…。
元は緑茶と同じ葉っぱなんだよ。
葉っぱが開いたまんま乾燥させて強火で煎るからこういう感じになるの。
(近藤円佳)あの…主人が殺されたって本当ですか?あなた…?あなた!あなた…!
(吉田美緒)ご主人が殺害された原因に心当たりはありませんか?吉田さん今はまだちょっと…。
主人が使っているパソコンです。
捜査のお役に立てるかどうか…。
ありがとうございます。
(大和田)被害者近藤潔さんはスーパーミヤビの経営者の息子です。
父親が高齢になったため半年前に東京から戻ってきて本店の店長をやっています。
自宅で使っていたパソコンに再建計画がありました。
従業員のリストラを進めていたようです。
高田課長。
システムを解析したところ昨晩冷凍倉庫の扉が最後に開いたのは午後8時17分。
その時刻に犯人が被害者を冷凍倉庫の中に閉じ込めた。
これ見てください。
「リストラ確定」?石原萌絵は冷凍倉庫の暗証番号を知ってます。
萌絵ちゃんあんたも知ってるでしょ?店長と従業員との間にリストラを巡る対立があったのか…?従業員の事調べて。
はい。
遺体の周囲に落ちていたのはやはり京番茶の茶葉でした。
スーパーで売られているものと比べ乾燥と劣化が著しい古いものでした。
石原萌絵さん。
昨日の帰りがけ近藤店長に呼び止められましたよね?君はクビだ。
明日から来なくていい。
(石原萌絵)なんで!?私仕事はちゃんとやってます!化粧が濃い。
たばこ臭い。
やっぱりみんなが言うように店長は自分の好き嫌いで首を切るんですね。
そんなのおかしい!最高責任者の私に口答え…。
それも解雇の理由だ。
(大和田)クビを言い渡されたのにあなたは今日も出勤してきた。
近藤店長はすでに死んでいたと知っていたからですよね?昨夜8時17分頃はどこにいましたか?
(加寿代)その時間なら萌絵ちゃんうちに来てた。
本当ですか?
(加寿代)うん。
7時にシフトがあけてそのままうちに来たの。
洋子さんも一緒だった。
ねえ?息子がお泊まり会だったんで加寿代さんちで夕飯をごちそうになってました。
萌絵ちゃん今夜もうちおいでよ。
ねえ?あっ坊やも来るかい?ああいえ…。
あっそう。
行こう行こう行こう。
大丈夫よ。
ご苦労さまです。
夫が死んだって聞いたらあなたならどうする?いないんでわかりません。
普通は取るものもとりあえず駆けつけるでしょう。
ああ…。
でも近藤円佳さん捜査の手がかりになるものを自ら持参してきた。
お待たせしてすいません。
これから主人の葬儀なので店に出られなくなるので引き継ぎをしていました。
ここ素敵なお店ですよね。
このお店はいつから?半年前にオープンしました。
主人が実家のスーパーを継ぐ事になって…。
せっかく京都で暮らすのならばこういう店を開きたいという私の願いを主人が叶えてくれました。
優しいご主人様だったんですね。
ご結婚はいつ?去年の秋です。
東京で。
まあ!じゃあまだ新婚さん?昨夜8時17分どちらにいらっしゃいましたか?琵琶湖の別荘にいました。
主人がお父様から譲り受けた家がありまして。
誰かとご一緒でしたか?いえ…。
主人も仕事が終わったら来ると言っていたんですけど待ちくたびれて寝てしまいました。
あっ…ちょっとすいません。
お客様すぐ案内して。
すいません。
どうぞ。
(円佳)どうぞ。
吉田さん今の証言裏とって。
はい。
(大和田)俺子供の頃から野菜が嫌いで…。
おふくろは食べろ食べろってうるさくて飯のたんびにケンカしてた。
京都府警本部の勤務になって一人暮らしになったのは嬉しかったです。
坊や揚げ物ばっかりじゃなくてね野菜もとりな。
あっいや…結構です。
いいから!だまされたと思って食べてみな。
いや…。
美味しいんだよ!こっち…こっちおいで。
こっちおいで。
いいからいいから。
緑黄色野菜の王様!いやカボチャは…。
(大和田の声)おせっかいで強引なおばちゃん。
嫌だなって思いながらも食べてみたら美味しかった。
それからは加寿代さんに勧められるがままにいろいろ食べるようになって…。
加寿代さんのおかげで俺野菜嫌いが直ったんです。
もういいかな?誰に対しても面倒見のいい加寿代さんだから石原萌絵の事かばってるんだと思います。
いただきます。
それ俺のだよ!すいません。
アッチ…。
京番茶ってこんな味がするんですね。
なんで遺体の周りに京番茶が散らばってたんでしょう?わからんのかよ。
わかんないです。
お前ちゃんと頭使ってんのか?考えてますよ。
考えてるけどわからないんです。
犯人からのメッセージかもしれない。
メッセージ?どんな意味が込められてるんですか?わからん。
なんなんですか…。
(葵)あ〜疲れた…。
ちょっと休憩。
コーヒー飲もう。
あっ…葵ちゃん京番茶飲むか?あんま好きじゃない。
うちのおばあちゃんはよく飲んでるけど。
料理に使ったりもするしね。
ん?料理に使うの?うん。
芋棒を作る時なんかに。
芋棒?うん。
すいません。
あなたが作った芋棒とっても美味しかった。
あれよかったら作り方教えてもらえないかと思って。
あら?あの…京番茶は使わないんですか?えっ?えっいや…。
棒鱈の臭みをとるために京番茶を使うって何かで聞いた事があるんですけど…。
へえ〜。
私も前はそうしてたんだけどね今は普通に水で湯がいてる。
あっそうなんだ。
詳しいんだね料理に。
いやいや…。
よくやるの?えっ?あの…かみさん亡くしたもんで誰も作ってくれる者がいなくてね…。
おたくご家族は?あっそうか。
息子さんがいるんでしたよね。
息子は東京でおばんざいの店やってる。
東京でおばんざい?そりゃいいや。
やっぱりお母さんの影響ですかね。
うん。
そう言ってくれた。
秀之!お店の中うろうろしないの!すいません。
行くよ。
洋子さんは離婚して一人でヒデくんを育ててる。
だから保育園が休みの日は子連れで出勤してくる。
はいこれで遊んでて。
おとなしくしてるのよ。
(三河秀之)うん。
まあ預ける人もいないから仕方ないんだけど規則違反だっていう人もいてね…。
店長もそう…?うん…。
ああいい色になってきた。
えっ?ああ…。
(加寿代)あとはじっくりことこと炊いて味を含ませる。
(2人)あっ…。
(美緒)走って!
(大和田)はあ!?
(美緒)早く!
(大和田)ちょっと…マジかよ!?
(萌絵)シンゴく〜ん!待った?
(シンゴ)待ったよ〜。
ごめ〜ん。
ううんウソ。
ヘヘヘヘ!ねえ萌絵ちゃん…誰?あの男。
(荒い息遣い)神宮道から走ってきたなんてマジ尊敬。
陸上部だったから足だけは自信あるんだよ。
今日のデートは中止。
また指名よろしく。
指名って…彼ホスト?
(萌絵)うん。
あの夜もホストクラブに行ってた。
クビだって言われてむしゃくしゃしてシンゴくんに慰めてもらってたの。
加寿代さんが君がうちに来てたっていうのはあれウソなんだよね?本当おせっかいだよね余計な事言い出してきて。
君の事守ろうとしたんだと思うよ。
三河さんの事も守ってあげてるのかな…。
三河洋子さん?あっ…私から聞いたって言わないでね。
シノさん?ここで働かはるようにならはったん?いやそうじゃないよ…。
あっ!今晩の献立決まってる?ううん今探しに来てん。
だったらこれうまいよ!やっ芋棒やん!これおすすめですよ。
ほんまやなあ。
りっちゃんりっちゃん…!こっち来てみ。
ほら芋棒やって。
美味しそうやんか。
芋棒?芋棒珍しい〜。
まだいっぱいありますから。
そっちにもあるそっちにもある!そっちにもあるから…。
もう1個欲しいねもう1個。
もう1個欲しい…。
三河さんお伺いしたい事があります。
ここでは話しにくいので場所を変えて…。
あなたは近藤店長と職場以外でも会っていますよね?
(美緒)不倫関係だったんですね。
だまされたんです。
よしいくよ。
よく見ておけよ。
ほら出来た!ほら!珍しい!この子人見知りなのに…。
店長にもお子さんいらっしゃるんですか?
(近藤)いないよ。
君と同じバツイチ。
今夜出てこられる?えっ?ゆっくり話ししたいんだよね君と。
もう1回やってみようか。
はいもう1回。
(洋子の声)この人なら息子の父親になってくれるかもしれない…そう思いました。
店長と付き合うようになって2カ月が経った頃…。
あの人ね店長の奥さんなんだって。
えっ…?ここだったら目立つわね。
(近藤)うんいいと思うよここで。
なんで奥さんがいる事を隠してたの?俺は君が好きだ。
離婚してください。
出来ない。
あいつはジョーカーだから。
ジョーカー?ババ抜きのババ。
手元に残したくないのに俺から離れてくれない。
いいじゃねえか俺たちはこのままで。
やめて!私は子供の父親になってくれる人とじゃなきゃ付き合わない。
あなたとは終わりにします。
別れるなら店も辞めてもらう。
俺に逆らったら子供抱えて路頭に迷う事になるぞ。
いいのか?そばにいてくれよ。
なっ?クビになりたくないだろ?
(美緒)リストラをちらつかされて関係を強いられた?仕事を失うわけにはいきません。
男を見る目がないんです私…。
関係を断ち切るためには近藤店長を殺すしかなかった。
違います!加寿代さんも言ってたでしょ?洋子さんも一緒だった。
ねえ?加寿代さんの証言はあてにはならない。
石原萌絵が来ていたというのもウソだった。
私本当に加寿代さんと一緒にいたんです!ああそうだ…出前の人に聞いてください。
ちょっとちょっと…ちょっと!今聞いたんだけどさ洋子さん警察に連れて行かれたんだって?彼女は犯人じゃないよ。
一昨日の夜はうちに来てたんだから!一八のウナギをとって2人で食べた。
一八?あそこのウナギうまいんだ。
(染谷光彦)三丁目の石橋さん行ってきました。
(大和田)すいませんちょっといいですか?一昨日の夜玉井加寿代さんの家に出前に行った時この女性と会いましたか?
(染谷)はい。
おおきに。
ありがとうございます。
(洋子)どうも。
(大和田)時間は?8時15分です。
その時刻に届けてくれって注文の電話で言われてました。
午後8時17分その時刻に犯人が被害者を冷凍倉庫の中に閉じ込めた。
(染谷)どうぞ。
(大和田)はい。
三河洋子のアリバイは成立。
犯人誰なんでしょう?あっ君。
(染谷)はい。
お代誰が払ったの?玉井さんのとこへ届けた時。
写真の人ですよ。
玉井さん本人は出てこなかった?はい。
ああ…どうもありがとう。
加寿代さんきっと手が離せなかっただけですよ。
トイレに入ってたとか。
…かもな。
犯行時間と一致する時刻に届けたっていうのも偶然なんだろうなあ。
加寿代さんを疑ってるんですか?いや…いくら面倒見のいい人だからって人のために殺人なんかしませんよ。
大体加寿代さん自身店長を殺す理由なんかないんだし…。
あの京番茶が犯人からのメッセージだとしたらだ…。
…だとしても加寿代さんは関係ない。
あんないい人が罪を犯すわけありません!お前の仕事はなんだ?刑事です…。
あっすいません。
(店主)へい!これお土産にしてもらえるかな?
(店主)はいよ!妻の近藤円佳は事件当夜琵琶湖の別荘にいたと言うけどそれを証言する人はいないのよね?はい。
アリバイはありません。
(ため息)でも私は彼女は犯人じゃないと思います。
どうして?近藤潔は妻はジョーカーだと言っていたんです。
ババ抜きのババ。
手元に残したくないのに俺から離れてくれない。
そりゃあ離れたくないでしょう。
夫はスーパーミヤビの経営者一族。
自分の店のスポンサーでもあるわけですし。
こういう店を開きたいという私の願いを主人が叶えてくれました。
夫のおかげで今の生活がある事を彼女もわかっているはずです。
夫を殺したりはしないでしょう。
ジョーカー…。
(一同)おはようございます。
(丸神敏明)おはよう!
(美緒)一課長!
(丸神)夏木班長は?今日はまだ…。
(三好和夫)遅刻ですか?いえ!捜査に出ております。
状況を聞きたい。
すぐ戻ってくるよう連絡しなさい。
(美緒)はい。
班長今どこですか?東京。
ええっ!?東京で何してるんですか?京都に来る前の近藤円佳の事が知りたくて。
他府県で捜査するには警察庁に申請書類を出さないと。
そんなの素人おばさん班長だから忘れてたって事にしておけばいいのよ。
じゃあね。
あっ班長!
(不通音)どうした?あっ班長は…ただ今犯人と思しき人物の尾行中でして。
私も応援に呼ばれました。
いってまいります!おい…。
1年前まで円佳さんもこの工場で働いてたんですね?
(松野茂子)感じの悪い人でした。
ふーん…どういうふうに?飲食店におしぼりを配る仕事をしているだけなのに私たち工場で働く同僚を見下して。
自分はもっと上のランクの人間になるんだって…。
上昇志向の強い人だったのね。
ええ。
だからとうとう配達先で男をつかまえて玉の輿にのった。
配達先で…。
以前近藤さんはよくこちらのお店に顔を出されていたとか…。
そうね経営戦略部の人だったから。
なんかすごいやり手だったらしいですね。
うーん…どうかなあ?あら。
でも特別ボーナスが出たって話も聞きましたけど。
あれはラッキーもあった…。
ラッキーなんて言っちゃいけないな。
あら…どういう事ですか?詳しく聞かせてもらえません?しかしなかなかこう微妙なっていうか…気を使うお仕事ですねそれ。
いやあまあ…そんな事はないんですけどね。
あっそう?はい。
おおシノさん!おおおお…!ハナちゃんのとこの20周年のお祝いですよ。
20周年?もうそんなになるんだ?あっお祝い花?へえ〜。
あっじゃあよろしく言っておいて。
はい。
また寄ってください。
なるほどね…。
どうなのかなあ?他に…。
いいじゃないちょっとおいでおいで。
ごめんね。
合わせてみましょう。
かわいいじゃない!こっちもいいですかね?
(不動産屋)メゾン洛東の玉井加寿代さん…。
あっあった。
ありましたわ。
(大和田)家族の連絡先が書いてあったら教えてほしいんですけど。
家族はいないってなってますよ。
え?いや…「りょうた」って息子がいるはずですけど…。
うちの息子と同じ名前。
芋棒?私もちょうだい。
(店主)はいよ。
東京で定食屋チェーンに勤務してた近藤さんは売り上げ不振店を指導する立場にあった。
1年前に彼が担当していた店が深川店。
そこで妻に出会った。
深川店の立て直しは難航したらしいわ。
すぐ近くに同じ価格でより美味しい料理を出す和食店がオープンしてお客がそっちに流れたんですって。
その店今はなかった…。
(朝子の声)店主が死んだんですって…。
死んだ?うん…。
食中毒を起こした事を苦にして…。
店の名前は?ことことたいたん。
やっぱり京番茶はメッセージだったか…。
私の狙いは…。
ビンゴ!あんたは犯人を捕まえろ。
俺は…メッセージを受け取りに行く。
オッケー。
おう青年。
行くぞ!ご主人が殺害されたと聞いた時あなたは夫婦仲を探られたくないと思ったんじゃありませんか?えっ?頼まれてもないのにご主人のパソコンを提出してきたのは捜査の目が仕事関係に向くようにしたかった。
そんなつもりはありません。
ババ抜き。
トランプの。
ジョ−カーは誰でも早く手放して別れたい。
近藤さんはあなたと別れる事が出来なかった。
あなたに大きな借りがあるから。
違いますか?何をおっしゃってるのかわかりません。
東京で飲食店におしぼりを卸す仕事をしていたあなたは配達先で知り合った近藤さんがいずれ実家の大きなスーパーを継ぐ後継ぎだと知って彼に近づいた。
ねえまだ仕事してるの?もう寝ようよ。
このままだと店舗閉鎖が決まる。
俺も飛ばされる。
なんか手打たないと…。
円佳結婚しよう。
本当?ああ嬉しい!
(近藤)2人が幸せになるためにお前の力を貸してくれ。
わかってる。
フフ…。
近藤さんのほうもあなたの玉の輿願望を見透かしてたのね。
結婚をちらつかせればあなたはなんでも言う事をきく。
息子さん僕と同じ名前なんですよね。
「りょうた」。
彼が小学生の時にあなたは家を出てしまった。
うん。
旧家のしきたりや小姑のいびりに我慢出来なくてね。
あの子置いて…。
私は駄目な母親だった。
30年間会えないままだった息子さん去年の春先訪ねて来たそうですね。
(片倉亮太)母さん。
りょ…亮太なのかい?ああ…ああ…!
(加寿代)息子がね東京でね店持ったんだよ。
ああそうなんですか。
それでね一度食べに来てくれなんて事言うもんで…。
ああそれはいいですね。
どうでございますか?
(加寿代)東京へ行くんだからねもうちょっとおしゃれなのないかな?ありがとう母さん。
どうしてこんな名前にしたんだい?棒鱈の下ゆでに京番茶を使ってる。
母さんが昔やってたみたいに。
覚えてたのかい?ことことたいたん。
お茶入れるの?うん。
こうするとね臭みがとれて美味しくなるんだよ。
「京番茶」。
あとはじっくりことことことこと。
ことことことこと。
ことことことこと。
ことことことこと。
(2人)ことことことこと。
フフフ…。
亮太…。
ごめんね。
お前を置いて…。
いいよその事は。
高校を出てすぐ俺もあの家を出たんだ。
(片倉)それは一人で心細い時もあったけど…。
自分の店が持てたら母さんに食べてもらおうと決めてた。
この日のために頑張って腕磨いてきたんだからほら食べて。
うん。
美味しい。
美味しいです大将。
(加寿代の声)「また来いよ」って言ってくれた。
今度はいきなり行って驚かせようと思った。
クワズイモご存じですよね?近藤さんに頼まれてあなたがやった事それは…。
(近藤)クワズイモ。
食べるとしびれと吐き気腹を下す。
(近藤)行ってこい。
(円佳)おはようございます。
はーい。
おしぼり交換に来ました。
(片倉)ご苦労さま。
毎度ありがとうございます。
お願いします。
(加寿代)亮太?亮太?亮太!先日この店の芋棒を食べた客が食中毒症状を起こしましてね。
(警官)その事を気に病んでの自殺のようです。
食中毒?
(警官)はい。
(加寿代)「信頼は二度と回復しない」「自分は料理人失格だ」亮太…!亮太!亮太!
(泣き声)その日以来芋棒作る時にあなた京番茶使えなくなってしまった。
遺書には開店資金に借りたお金を生命保険で返してほしいって書いてあった。
お金の問題なら私にだって出来る事があっただろうに…。
お母さんには苦労をかけたくない。
男として自分の事は自分で決着をつけたかった。
息子さんの気持ちなんか俺わかる気がします。
息子さんは自ら命を絶った。
しかしその原因を作った人間がいた事あなた気づいてしまった。
(近藤)わがままもいい加減にしろよ。
俺はお前の望む事はなんでもしてやった。
結婚もしてやったし店も開いてやった。
当たり前でしょ。
私はあなたに頼まれてことことたいたんを潰してあげたのよ。
ライバル店が食中毒を出したおかげであなたの店に客が戻った。
全部私のおかげでしょ?
(近藤)あの店主たかが食中毒出したぐらいで自殺するなんて。
フッ…馬鹿な男だ。
(加寿代の声)この場に私がいるのは亮太の導きだと思った。
母親としてなんにも出来なかった。
ずっと後悔してる私を天国のあの子がふびんに思って母親として成すべき道を示してくれたんだ。
洋子さんは私が何をしようとしてたのかは知らない。
気づいてました。
加寿代さんには本当にお世話になってて私で役に立てるならなんでもしようって思ってました。
ごめんね巻き込んで。
あの夜私は…。
亮太の…敵討ちだ。
(扉の開く音)あの京番茶は私ら警察に対するあなたからのメッセージですよね?息子さんを死に追いやった仕組まれた食中毒。
近藤夫婦がやった事を暴いてくれというあなたからのメッセージ。
届いたんだね。
何泣いてんだよ良太。
これからもちゃんと食べます野菜。
うん。
本当だ合うね。
美味しいですね。
うんすごい美味しい。
丸神一課長…!おお。
スーパー店長殺害事件の報告書を読んだ。
ご苦労だった。
ありがとうございます!あっお二人とも激務でお疲れでしょう。
甘いもの食べて元気つけてください。
夏木班長のねお土産です。
東京出張のね。
東京出張?出張申請出てませんよ!私の苦労が水の泡!どういう事だ!?ああっ…お取り寄せですはい。
本当にもう東雲さんったらもう余計な冗談ばかりねえ。
(丸神)誘拐事件だ。
(斎藤良助)お願いします。
娘の命がかかってるんです。
養子に来てからまだ1カ月でしょ?3000万円も借金するなんて。
取り調べ?楓ちゃんは今どこに?殺しました。
クリス・ハートさんの歌う『最強のふたり』主題歌CDをプレゼント
詳しくは番組公式サイトまで
2015/08/27(木) 20:00〜20:54
ABCテレビ1
最強のふたり〜京都府警 特別捜査班〜 #6[字]
橋爪功と名取裕子がW主演!出戻り嘱託刑事とオバサン班長が京都の街で事件解決!第6話はスーパーの冷凍倉庫から遺体が見つかる!その裏には4人の女たちの殺人計画が…!?
詳細情報
◇番組内容
スーパーの冷凍倉庫から店長の遺体が発見されるという事件が発生。周囲に散らばっていた京番茶を不審に思った東雲尋八(橋爪功)は、その出どころから調査を開始。夏木朝子(名取裕子)が手に入れた被害者のパソコンからは、ベテラン店員・玉井加寿代(角替和枝)を残留させる一方、若手の従業員を解雇する計画が見つかり…!?被害者の妻(小沢真珠)とスーパー従業員の3人の女…4人の女たちによる恐るべき殺人計画とは!?
◇出演者
東雲尋八…橋爪功
夏木朝子…名取裕子
大和田良太…和田正人
吉田美緒…酒井美紀
高田巌…田中要次
宮沢春子…原田夏希
三好和夫…吉見一豊
徳間葵…柳ゆり菜
丸神敏明…羽場裕一
【ゲスト】
角替和枝、小沢真珠、遊井亮子、末永遥
◇脚本
真部千晶
◇音楽
山下康介
◇監督
長尾啓司
◇主題歌
クリス・ハート『あなたへ』(ユニバーサル シグマ)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】佐藤凉一(テレビ朝日)
【プロデューサー】川島誠史(テレビ朝日)、島田薫(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/futari/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
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日本語
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