(亀山薫)ロクな奴じゃありませんよ。
(杉下右京)そうでしょうかねえ…。
決まってるじゃないすか〜。
言っときますけどねえ俺みたいなのはそう滅多にいないんですからね。
なるほど。
ちなみにそれはどういう意味ですか?はい?おはようございます!
(陣川公平)陣川です。
本日付けで特命係に配属されました。
よろしくお願いします!あっすいません!ねっ。
(角田六郎)ようこそ。
ああどうも陣川です。
ああ君があの有名な陣川君かあ。
えっ!?自分は有名でしょうか?有名だよ。
有名だからこそここに来たんでしょ?ハハハ…。
ハハハ…。
何ボーッと見てんだよ。
お前も手伝えよ!あっ…。
へいへいっと。
(角田)お前の方がさ階級は下なんだからな。
へえ〜そうなんですか。
うん。
こいつさまだ巡査部長だから。
フフッ。
年は…お前の方がちょっと上か?だからなんすか。
いやいや。
警察ってのは階級社会だからね。
ケジメ付けとかないと。
なっ。
わかってますよ!亀山です!いい年こいて巡査部長でごめんなさいね。
よろしくお願いします。
ああよろしくどうぞ。
うん…ヨシと。
よろしければどうぞ〜。
ああ恐縮です!いただきます。
はあ〜…なんかとてものんびりしてますねえ。
ええお陰様で。
捜査中の事件なんかあったりしないんですか?ありません。
ここしばらくは暇ですねえ。
暇ですねえ。
ええ。
は〜待機中ですか…。
ああここぞというときに特命が下るわけですね。
は?難事件が発生すると特命指令が下って我々が捜査に乗り出すと。
自分なんか変な事言いました?君は…どう言われてここへ来たんですか?特命係というところがある。
お前にピッタリの部署だから行けと。
ひょっとして…ウチの事ご存知ないんですか?何をですか?ああっ!ちょっとあ〜もう…。
(宮部たまき)あらら…。
しっかりしてくださいよ〜。
飲み過ぎですよ!マジかよ左遷かよ〜。
マジだよ〜左遷だよ〜。
あ〜あ…。
ハッハッハ…。
(宮部たまき)何も知らないで特命係に来たの?そのようですねえ。
でも捜査一課なんでしょ?一係ですから。
はい?あ捜査一課の一係ってのは課員の給料とか出張旅費とかを管理する部署なんですよ。
あっそうなの。
おおっ。
自分はいわゆる経理マンです。
簿記1級の資格も持ってますよ。
ねえその経理マンのあなたがなまじっか捜査に首を突っ込んだりしちゃうからこういう目にあっちゃうんですよ。
亀さん!亀さん!?僕はねえ…捜査がしたかったんですよ。
捜査がしたくて警察に入ったの。
入ったんですよねえ。
それ何度も聞きました。
ね。
まあその熱意はわかりますけれども誤認逮捕しちゃったらねえ…。
誤認逮捕?それも2回。
2回も。
自分も警察官の一員として低下の一途を辿る検挙率をなんとかしたいと思い指名手配犯の顔を覚えるように心掛けていたんです。
そんなある日!人ごみの中でそれらしき男を見掛け逃してはなるものかと思い…。
八木吉伸だな!へっ?
(内村警視長)バカモノ!一般市民を指名手配の凶悪犯と間違うとは何事だ!
(中園警視正)見当たり捜査というのはなあベテラン刑事でも難しいんだ。
(中園)余計な真似をするな!
(係長)申し訳ありません!
(たまきの声)間違っちゃったわけですか…。
(陣川の声)…はい。
2回も。
う〜ん言わないでくださいよ〜。
2回とも確認する十分な時間がなかったんです。
それで罰として島流しですよ。
自分はホントに島流しなんでしょうか。
そういう表現をする方もいらっしゃるようですがどうなんでしょうねえ。
島流しかあ…ヒック。
来ませんよ。
来ませんかねえ。
ゆうべの…プッ見たでしょ?立ち直れませんよ彼は。
おはようございます!おっ。
昨夜は醜態を晒しましてすみませんでした。
おはようございます。
案外打たれ強いのかもしれませんねえ。
あの…現在捜査中のヤマはないとおっしゃってましたよねえ。
ああはい。
実は…これなんですが。
宝石強盗?ええ。
向かいの賃貸マンションにこの写真の女によく似た女が最近越してきたんですよ。
ああ…で?捕まえてみましょう。
聞こえてます?聞こえてますよ。
でもねえこう言っちゃなんですけどもあなたそれで2回も失敗してんですよ?ソックリなんですよ。
ですからそうやって2回も…。
間違いないと思います!今度こそ間違いありません。
三度目の正直です!そうですか。
「二度ある事は三度ある」とも言いますよね?おお…。
知らないよ。
確認だけでもしてみましょう。
マジすか!?暇にしているんですから確認ぐらいしてみても特に不都合はないと思いますよ。
ありがとうございます!頑張ります!あっこちらです。
(ドアを開ける音)さっどうぞ。
お邪魔しま〜す。
あっら〜…。
熱心というかなんというか。
こちらです。
あのマンションです。
2階の右から2番目の部屋。
まだ帰宅してないようですね。
身元はわかってるんですか?名前は千葉ハル子。
どこかの専門学校に通っていてえ〜夜は居酒屋でバイトをしてるようです。
あっ帰ってきました。
そのようですねえ。
部屋の明かりを…。
ええ点けましたねえ。
いえ…こちらの明かりを消してください。
あっ…すいません。
亀山さん。
ああどうも。
どうぞ。
…似てますか?似てますよ。
そうですかねえ…。
杉下さんどうですか?いずれにせよ彼女が手配の女性だとしたら仲間がいるはずですね。
ああ仲間も一緒に捕まえる事が出来れば一網打尽ですね。
しばらく様子を見てみましょう。
はい。
本格的に張り込みですね。
ええ。
マジすか?何か不都合がありますか?…いいえ。
張り込みかあ…。
フッフッ。
(ドアの開く音)ああご苦労様です。
様子はどうですか?あずっと電話で話をしてます。
もう30分以上。
次の宝石強盗の相談でしょうかねえ。
強盗の相談を電話で済ますとは思えませんねえ。
早く現れませんかね〜強盗の片割れ。
そんなねこっちの都合で現れちゃくれませんよ。
わかってますよ。
どうわかってんですか。
えっ?こないだまで電卓たたいてた人に張り込みの何がどうわかってるんですか。
あ〜すいません。
警部補殿に生意気言いました。
あいえ。
初体験でちょっとはしゃいでました。
申し訳ない。
陣川君。
はい。
張り込み中は目を離さないのが鉄則です。
あっ…。
亀山さんは…どうして特命係に?フッ…そんな昔の事は忘れました。
寝れるときに寝とかないともちませんよ。
(角田)オイ!オイオイオイ。
暇か?なんでお前らがここにいるんだよ!?あっいやいや…。
陣川さん?陣川さん?違うかもしれませんね〜…。
はっ?いや彼女…手配書の女じゃない。
あ〜また人違いです。
いや結論出すのは早過ぎます。
いや〜違いますよ。
絶対違う。
悪い事する子には見えませんもん…。
だって見えますか?あのねえそういう問題ではなく…。
(携帯電話)失礼。
あ〜あ…。
(携帯電話)はい亀山です。
杉下です。
彼女の指紋は入手出来そうですか?「学校の中では無理そうですねえ」そうですか。
では…バイト先で合流しましょう。
了解です!あのねえ陣川さん。
ちょっと亀さんあれ!早く早く!どけっ!どけコノヤロ!あっあっあークソ!撮れました?陰になって無理だよ…。
んも〜…。
若い男…ですか。
ええ車で迎えに。
年は20代半ばぐらいで不似合いな高級車に乗ってました。
ナンバーは確認出来なかったんですね?ええ…すいません。
彼女を見失ってから店に出勤するまでの2時間の間その男性とどこで何をしていたのでしょうねえ。
彼氏…ですかねえ。
かもしれませんね!彼氏かあ…。
いいですか?警部補殿。
はい?捜査対象に余計な思い入れは禁物ですよ。
わかってますよ。
な〜ら結構。
あの余計な思い入れってなんですか?僕が彼女に惚れたとでも言いたいんですか?万が一にもそういう事があったら困りますからね。
冗談じゃないですよ。
冗談じゃありませんよ!ええ。
冗談じゃないですねえ。
指紋採ってきます。
えっ!?ちょっちょっと!指紋の採り方わかってんのかよ。
亀山君…。
あはい。
待ってくださいよ!
(松浦由里)こちらお座りください。
はいっ。
あっちょっちょっ。
何やってんすか!
(陣川)ああ…。
落ちましたよ?あっありがとう。
(千葉ハル子)フフッ。
名前なんていうんですか?えっ?この猫ちゃん。
ああ…これね。
これはえ〜…。
ハル。
ハルっていうんです。
ウソ!ウソォ。
私と一緒!えっあなたもハルですか?ハル子です。
えーっ!奇遇ですねえ。
そうですね。
いつもハルちゃんの写真持ち歩いてるんですか?ああそうですね。
迷子になっちゃってねえ。
迷子ですか…。
うん。
あっ宏美!あちょっといいですか?この猫見掛けなかった?
(池田宏美)あ〜かわい〜!でも見た事ないなあ。
(由里)見掛けたら連絡しましょうか?あそうしましょうか?じゃあ連絡先を。
ちょちょちょ!いやそこまでしてもらったら悪いですから。
そんな大丈夫ですから。
はいうどんあがったよ〜!はーい!じゃすいません。
(ため息)印象に残るような会話しないでくださいよっ!無視すれば余計不自然じゃないですか。
早く写真しまった方がいいですよ。
わかってますよ…。
行きますよ。
どうもありがとうございま〜す。
(ハル子)ありがとうございました〜。
お待たせしました。
はい。
姉ちゃん!こんな真っ黒い汁うどんちゃうで〜。
うどんちゅうのはなあ汁がきれいに透き通ってるのを言うんや。
すいません。
当店ではそれしかなくて…。
あ〜いいから作り直してこいや!
(陣川)ちょっと!
(陣川)そんな無理言うもんじゃありませんよ。
なんやねん兄ちゃん?同じ大阪人として恥ずかしいでホンマに…。
あんたも大阪かい。
どこや。
寝屋川や。
寝屋川!おおワシもや!なんや同郷やないかい。
おう一緒に1杯やろうや。
ああまた今度な。
大阪人の評判落とさんといてや!あ…そやな。
姉ちゃんすまんかったな。
あいえ…。
食うわ。
あ…どうぞ。
あ…。
やってらんないっすよも〜。
だったらあのまま放っとけって言うんですか。
俺たちは捜査をしてるんです。
黙って見過ごせって事ですか!捜査の邪魔になるような真似はするなって事ですよ!指紋は採れましたか?はい?指紋です。
当然ですよ。
素人と一緒じゃあ満足な捜査なんか出来ませんよ。
僕は下ります!あ?お騒がせしてすいませんでした。
素人でごめんね!ちょちょちょちょっと!あんたが下りてどうすんの。
言い出しっぺでしょうが。
絶対下ろさせないかんね。
ちょちょちょ…。
あなたねえ!え?顔が売れまくってるんですから。
後から来て後から!うわっ!あっ…先ほどはありがとうございました。
お陰で助かりました。
(陣川)あいえ…。
このへんにお住まいですか?え…ええまあ。
君もこのあたりなんだ。
はい。
あっ…そうだ。
もし良かったらまた今度お店に来てください。
サービスしちゃいます。
ありがとう。
それじゃ。
あ…ハルちゃん見つかるといいですね。
え?…ああそうだね。
ありがとう。
失礼します。
最悪ですね。
はあ〜…。
はあ〜…。
先帰っててもらえます?
(ドアの開く音)すいません。
スーパーで偶然対象と接触してしまいました。
それより見てください。
えっ?
(陣川)あっ!彼女を迎えに来た男性ですか?いいえ違います。
そうですか。
強盗の一味でしょうか。
写真を押さえておきましょう。
わかりました。
(カメラのシャッター音)あっ!陣川君。
はい!ああすいません。
駄目でした。
千葉ハル子さんに前科はありませんでした。
となるとやっぱり警部補殿の勘違いですかね〜え。
だからそう言ったじゃないですか。
あなたは別の理由でそう言ったんでしょ?こっちは指紋照合の結果から判断してるんです。
別の理由って?言いましょうか?目を離さないように。
ああ…。
君もいつまでもおかしいですよ?それにしても…彼女の部屋に勝手に入ってきたあの男は何者なんでしょうねえ。
鍵持ってたんでしょ?彼氏じゃないですか?この間とは別の。
しかし…彼氏ならば普通部屋の明かりは点けますよねえ。
そうですよねえ!自分は杉下さんに1票!あなたの見解より杉下さんの解釈の方が論理的です。
あなたねえそれ…。
起きてください。
(ノック)はい。
出ますよ。
(陣川・亀山)はいっ!ちょっと。
そのゴミをどうする気ですか?ヤロウ!挟みましょう!
(亀山・陣川)はい!待てコラァ!
(尾田ヒロム)わかったわかったよ!追いかけっこはやめようよ。
話を聞かせてもらいましょうか。
あの女の部屋で大麻パーティーが行われているという通報が入ったんだよ。
それでずーっと張り込んでたんだよ。
(陣川)大麻パーティー!?ああ。
その証拠収集のためにあのゴミ袋が必要だったんだよ。
それなのに…。
それじゃああんた…。
厚生省の麻薬取締官だよ。
ったく極秘で捜査進めてたのにあんたら台無しにしてくれたな!どこの所属だ!我々は警視庁ですが。
警視庁のどこ?特命係です。
特命係?聞いた事ねえなあ。
とにかくこの件では厳重に警視庁に抗議しとくからな。
厚生省とおっしゃいましたか?ああ。
現在は厚生労働省と名称が変更されていますよ。
合併前からの職員なんだよ。
なるほど。
では…なぜ逃げたんです?じゃあな。
「じゃあな」じゃないんだよ。
(尾田)すいません!すいません!何が麻薬取締官だよ!すぐバレるような嘘つくな!すいません!お父上があのマンションのオーナーですか。
すいません!それで合鍵を持っていたのか。
すいません!お〜い…すいません以外言えねえのかよっ!すいません。
合鍵を使って女性の部屋に入り込み下着を物色していたわけですか。
すいません!あ〜あしかも盗聴まで。
とんだ食わせもんですよこいつは!すいませんっ!も〜しません!許してください!触んな!コノヤロウ。
すいません!うわ〜…。
どうしました?いやこれ…。
(尾田)あっ!これは…。
血だなあ…。
おい…なんなんだよこれは!僕じゃありません!何ぃ!?前にあの女のゴミ袋漁ってたら中からこれが出てきて…。
あの女というのは千葉ハル子さんですか?そうです。
あっお金は抜き取られてました。
お前!いいかげんな嘘つくなよ!本当ですってば!嘘じゃないです。
ん〜よいしょ。
立ってないで手伝ってくださいよ。
あ…はい。
まったく…。
あっ!ちょっと貸して!あっ!女物のシャツが…。
財布!ホラ!やっぱり僕じゃないでしょ?亀山君。
はい。
お前はお前で訊きたい事があるんだよ。
来い!どこ行くんですか。
来りゃわかんだよ。
ああ亀山君。
ついでに連れてきて欲しい人がいます。
(カメラのシャッター音)
(伊丹憲一)スタンガンで気絶させて…ナイフでひと突き…ひでえ事しやがる。
(芹沢慶二)財布が見当たりませんよ。
ま手口から見て例のラブホテルで起きた殺人事件と同一犯だな。
お連れしました。
お忙しいところすみませんね。
(米沢守)いえいえ差し入れ持って来ましたよ。
浅草名物激辛煎餅。
眠いときに一発で目が覚めますから。
お気遣いどうも。
あああの部屋ですか…。
バッチリ覗けますねえ。
でしょ?
(米沢)ちなみに皆さんは例のアベック宝石強盗を追ってらっしゃるんですよねえ。
ええ。
しかしゆうべ2人とも逮捕されましたよ。
えっホント!?やはり…知らなかったですか。
(陣川)手配写真の女もですか?
(米沢)ええ無事確保しました。
浅草名物激辛煎餅。
無駄でしたかねえ。
いいえ。
そんな事ありませんよ。
…とおっしゃいますと?新たな疑惑が浮上したんですよ〜。
えっ?対象の女のゴミから今朝こんな物が発見されたんです。
あ〜…血ですねえ。
こちらから出向いてもかまわないんですが何かとうるさい人たちもいますからね。
なるほど…。
今朝都内のラブホテルで中年男性が刺殺死体で発見されたんですがその関係ですかねえ。
先週の10日にも同じような事件がありましたね。
10日…ええ。
確かにありました。
やはりラブホテルで中年男性が殺された事件。
スタンガンで男を気絶させ金を奪って刺殺するってやつですよね?そうです。
という事は…向かいの女が容疑者って事ですか。
その可能性があります。
瓢箪から駒っていうのはこの事ですね。
まだそうと決まったわけじゃありません!
(米沢)もちろんそうですよ。
捜査に予断は禁物ですから。
じゃあ鑑定の方よろしくお願いします。
了解しました。
何読んでるんですか?あっストーカーのすいません男の日記ですね?ええ。
ストーカー男がハル子さんのゴミ袋から血の付いた男物の財布を発見した前日にも女友達2人が遊びに来ているようですねえ。
へ〜…。
あの〜…美人局っていう可能性もあるんじゃないすかねえ。
はい?例の若い男も…グル。
千葉ハル子が獲物を引っ掛けて途中で男が乱入。
一緒に金を奪って殺害。
どうですか?美人局なら何も相手を殺す必要はありませんよ。
あそうか。
ならば計画的な殺人…とかね。
はい?殺された男2人には何か接点があった。
千葉ハル子は出会い系がらみと見せ掛けて2人を殺害。
ま有り得なくはないと思いますがさっさと本題に入ってもらえませんかねえ。
えっ?根拠のない思い付きの推理をしゃべりに来たのではないでしょう。
話はなんですか?陣川さんですけど…。
ええ。
千葉ハル子に惚れてますよ。
そのようですねえ。
マズイでしょ?好ましい状況ではありませんねえ。
いっそ…この捜査から外れてもらった方が良くありません?君は…そうした方がいいと思いますか?ええ。
そうですか。
ならばそうしましょう。
はい。
あれっ?いませんね。
陣川さーん?あの人まさか!入り込んだんじゃないでしょうねえ。
そしたらアウトですよぉ?所在の確認をしてください。
あっはい!まったくも〜…。
(携帯電話)切りやがった…。
まさか千葉ハル子に接触を。
君は千葉ハル子さんに張り付いてください。
そろそろ授業が終わる頃です。
あっ右京さんは?僕も急いで調べたい事があります。
わかりました!あ…準備中のところ申し訳ありません。
(宏美)なんですか?いやゆうべの…千葉ハル子さんの行動についてお訊きしたくて。
(由里)は?いやだなんか刑事みたい。
(由里・宏美)フフフ。
ホントに刑事さん!?ハル子さんには内密にしてください。
どういう事なんですか?ちゃんと話してくれなきゃ私たちだって話せませんよ。
殺人事件について調べています。
(由里)殺人事件って…まさかハル子が?疑いがかかってるんですよ。
それでゆうべのハル子さんの行動を知りたいんです。
ゆうべはずっと一緒でしたか?
(宏美)彼女の部屋でずっと一緒にいましたけど。
(由里)あでも…珍しくバイト遅れてきたよね?あうん。
どれぐらい?…1時間ぐらいかなあ。
そう…。
彼女の事で何か不審に思ったり気付いたりした事はないですかね?あそういえば箪笥の抽斗を開けようとしたとき…。
駄目!そこは開けないで。
何か隠してるみたいで…。
部屋の箪笥ですか…。
調べます?え?私…彼女から部屋の鍵預かってますけど。
調べてもらった方が良くない?でも…。
鍵…お借り出来ますか?
(ハル子)じゃね!あっ亀山です。
対象が今学校を出ました。
陣川君は見当たりませんか?ええ今のところ。
現れたらもうブン殴ってやりますよ。
まお手柔らかに。
(パソコンのアラーム)ビンゴですね。
ゴミに付着していた指紋と殺害現場の遺留指紋が一致しました。
(パソコンのアラーム)あっ…!
(奥寺美和子)薫ちゃん?しっ仕事中。
向こう行け。
知らん顔して去れ。
ゴメン。
あああっ美和子?ん?お前…このへんなのかよ。
うん。
ここをちょっと行ったとこ。
…あれ?住所教えたでしょ?わかってるでしょ?ああそうか。
このへんか。
うん。
仕事済んだら寄ってく?寄らねえよバカ!今彼いないし。
ハァ…お前自分が何言ってるかわかってんの?何考えてんのよ。
お茶ぐらい飲んでくか?って事でしょうが。
せっかくのお誘いですがご辞退申し上げます。
フフン。
ホントは仕事なんて嘘でしょう。
あ?こっそり私ん家見に来たんでしょ。
アホか。
あのねえそこを右に曲がってね真っ直ぐ行くの!うっうるせえな!そんな事訊いてねえんだよ。
(携帯電話)お前としゃべってる暇ないの!ね!そう。
もしもし亀山です。
「大至急戻ってください」あっはい。
わかりました。
お前の部屋なんかねえ全く…あれ?はっ早っ!
(ドアの開く音)ウッ!右京さん!ああ。
(チャイム)
(宏美)「はい」警察です。
ちょっとよろしいですか?なんですか?ハル子さんはお戻りですか?いいえまだ…。
ハル子が何か?ちょっとお邪魔してよろしいですか〜?失礼。
あっちょっと!お邪魔します。
(宏美)待ってくださいよ。
留守中に勝手な事をされたら困ります。
ハル子が帰ってきてからにしてください。
いえ。
彼女がいない方が逆に好都合ですから。
(由里)ハル子が何かしたんですか?ラブホテル連続殺人事件…ご存知でしょ?その参考人なんですよ。
ハル子が!?確かなんですか?彼女の捨てたゴミの中から殺人の物的証拠が発見されました。
ですがまだ凶器が発見されません。
決定的な証拠になるんですけどね〜…。
何か気が付きませんでした?何か…ご存知のようですね。
教えてもらえませんか。
台所のシンク下に…布に巻いた変な物が。
確認してください。
はいっ!あっ!ありました。
凶器に間違いなさそうです。
これで決定的ですね。
ええ。
まだ…何か?ひょっとして男でも匿っているのではないかと思いましてね。
男?ええ。
ここには私たち以外には誰もいませんよ。
(呻き声)ハアッ!面目ない。
誰にやられました?わかりません。
いきなり背後から襲われて…。
(宏美)ハル子だわ!
(由里)そうよハル子の仕業よ。
いえ彼女に陣川君を襲う事は不可能です。
どうしてよ!なぜならば千葉ハル子さんは今所轄署で保護されているからです。
お前らの仕業だろ。
あなた方がここへ遊びに来た翌日に限ってゴミの中から殺人の物証が発見されているんですよ。
偶然だわ。
いいえ。
偶然ではありません。
血のついたTシャツはどう説明するんだ?女物のシャツ。
お前!同じTシャツを着てたんだよ。
居酒屋でバイトしてたときに。
同じようなTシャツはいくらでもあるわ。
あなたたちの勝手な妄想で私たちを犯人にする気?往生際が悪いから言うけどなあ。
殺害現場の遺留指紋とお前らの指紋が一致したんだよ。
もう逃げらんねえぞ。
人権侵害で訴えるわよ。
いい加減にしなさい!あなた方に…人権侵害など言う資格はありません。
君たち…ハル子さんに何か恨みでも?別に…ハル子のいい子ぶってるのが気に食わなかっただけ。
そんな理由で…!彼女を殺人犯に仕立て上げようとしたのか!遊びよ!遊び。
遊びだとぉ!?陣川さん陣川さん!君が手を下すまでもありません。
あなた方には法の重い裁きが待っています。
そこでは…遊びは通用しませんよ。
(ハル子の声)宏美と由里が!?遊ぶ金欲しさに出会い系サイトで何人もの男を呼び出しスタンガンで気絶をさせてはお金を奪っていたようです。
抵抗されたときには…ナイフで刺し殺してた。
それを…私のせいにしようと?…ええ。
こんな事になってショックだと思いますけど気をしっかり持ってください。
僕で力になれる事があればなんでもやりますから。
私の事疑ってたんですか?
(ハル子)殺人犯だと思って調べてたんですか?
(ハル子)ひどいわ…。
いいえ。
そうじゃありませんよ。
陣川君はあの2人を怪しいと思いあなたに危害が及ばないようあなたを見守っていたんです。
そうですね?それは…。
そ〜ですそうなんですよ〜。
逆に陣川さんの方に危害が及びそうになったくらいで。
ごめんなさい!失礼な事言って。
いや…。
失礼します。
あっ!あ…。
(福山浩太)ハル子…。
浩太さん!大丈夫か?…うん。
なんとか。
どうも色々ありがとうございました。
こちらは?フィアンセです。
フィアンセか〜…。
彼女を学校まで迎えに来るのはなんの不思議もないという事ですねえ。
まあそう気を落とさずに!ハッハッハ。
放っといてくださいよ。
どうでした?念願の刑事のお仕事は。
ええこれからバリバリやりますよ!よろしくお願いします!よろしくお願いします!
(陣川)えっ!?また異動ですか?
(内村)一係で結婚退職者が出たために急遽君を戻す事にした。
まこれは異例の事ではあるが心機一転心を入れ替えて経理の仕事に専念してもらいたい。
(係長)良かったなあ陣川。
いやですが自分は…!
(中園)これは決定事項だ。
経理マンとしての君は優秀だ。
これ以上特命に置いておくと悪影響ばかり受けかねんからねえ。
なんだかんだで彼は経理マンが似合ってますよ。
そうでしょうかねえ。
正直そう思うでしょ?余計な事考えずに電卓たたいてんのが1番。
そうかもしれません。
(陣川)杉下さん!亀山さん!どうしたんすか?血相変えて。
見つけました!は?間違いありません!またですか。
そんな事言っててねえ3回とも赤の他人だったじゃないですか。
だから今度こそ絶対です!捕まえてみましょ。
ね!あなた電卓たたいてなさいよ。
そんな事してるうちに逃げちゃいますよ。
いいんですか?みすみす犯人を逃すんですか!?あなたの仕事じゃないでしょう!いや〜また意外な事件に発展するかもしれませんよ。
右京さ〜ん…。
君に任せます。
えっ!?ずるい!ちょっと!あっちょ…右京さん!
(陣川)おい亀山!え!?自分は警部補だ。
これは命令だ!はあ?はあ!?それを言っちゃいますか。
(角田)オイ!オイオイオイ。
暇か?
(2人)暇じゃありませんよ!
(角田)こりゃ…失礼しました。
よく見ろ。
1人でやればいいじゃないですか。
勝手に。
目に焼き付けろ!こんなの見えないもん。
近くじゃ見えないもん。
ホラ!亀山!見えません!近すぎて見えません!2015/08/28(金) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
[新]相棒 season3[再][字]
「第三の男」
詳細情報
◇番組内容
“警視庁一の変人”だが天才的頭脳で鋭い推理をみせる杉下右京(水谷豊)と“おひとよしな熱血刑事”亀山薫(寺脇康文)の名コンビがあらゆる難事件に挑む!
◇出演者
水谷豊、寺脇康文 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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