NHKニュース7 2015.08.28


新たな整備計画が決まりました。
各方面からの要望に、どう答えたんでしょうか。
こんばんは。
ニュース7です。
まずは、小さなお子さんがいる方や、お年寄りの方に気になるニュースです。
今から9年前、平成18年に大流行した、ノロウイルスを含む感染性胃腸炎。
東京のホテルでは、400人を超える集団感染が発生。
多くの職員が症状を訴えた秋田県庁では、大がかりな消毒作業。
各地の薬局では、消毒薬が売り切れました。
小さな子どもがいる母親は。
3か月余りで、患者数は子どもを中心に少なくとも303万9000人に上ると推計され、統計を取り始めて以降、最も大きな流行になりました。
非常に感染力が強いノロウイルス。
国立感染症研究所は、秋以降、例年になく、大流行するおそれがあるとしています。
理由は、変異。
ことし初めから、新たなウイルスが国内で感染を広げていたことが新たに分かったのです。
変異を起こしたウイルスの存在は、川崎市健康安全研究所と国立感染症研究所などのグループが行った調査で分かりました。
去年10月からの半年間、国内で検出されたウイルスを調べたところ、ヒトが免疫を持っていない、新たなウイルスになっていたのです。
これまで流行の主流だったのは、G24という型のウイルスです。
ヒトは一度感染すると、免疫が出来、その後はかかりにくくなります。
ところが、ことし初めから感染が広がっているのは、G217型。
新しいものではありませんが、感染のしやすさに関わる部分が、変異を起こしていました。
ヒトが免疫を持っていない、新たなウイルスとなっていたのです。
平成18年の大流行も、当時主流だったウイルスが変異したのが原因でした。
国立感染症研究所は、ことしの秋以降、新たなウイルスが主流となった場合、例年にない大きな流行になるおそれがあるとしています。
台風15号による暴風で、住宅の屋根が吹き飛ばされるなどの被害が相次いだ鹿児島県の離島、黒島。
きょう、NHKの取材班が島に入りました。
被害は大きく、住民の生活が元どおりになるには、時間がかかりそうです。
鹿児島市の南西およそ100キロにある黒島です。
三島村黒島の片泊地区に来ています。
あちらの家、屋根が半分ほど吹き飛ばされてしまっています。
そして、こちらの住宅、外壁が完全に崩れて、中がめちゃくちゃになっています。
この地区では、けがをした人はいませんでしたが、住宅2棟が全壊したほか、15棟の住宅で一部が壊れる被害が出ました。
避難を続けざるをえない住民もいます。
各地に猛烈な風と雨による被害をもたらした台風15号。
黒島でも村が設置した風速計で、67メートルの最大瞬間風速を観測していました。
当時の風の状況について、住民は。
帰省中に実家が被害に遭ったという人も。
村では、職員を派遣するなどして、復旧作業を進めていますが、すべての住宅が復旧するには時間がかかる見通しです。
また鹿児島県では、学校の被害も相次いでいることが分かりました。
さつま町の紫尾小学校では、木造校舎の屋根の一部が吹き飛び、教室が水浸しになりました。
屋根が吹き飛んだり、窓ガラスが割れたりするなどの被害を受けた小中学校は、119校に上り、2学期を前に、対応に追われています。
次です。
新しい国立競技場の新たな整備計画が決まりました。
政府はこれまでアスリートなどから29回にわたってヒアリングを行ってきました。
整備目的を絞って検討を。
常設のサブトラックの併設を。
夏の暑さ対策や、障害のある人にも配慮を。
政府は、こうした声に耳を傾け、検討したとしています。
新たな整備計画は、焦点の総工費の上限は、1550億円とし、観客席はサッカーワールドカップも開催できるよう、8万席への増設も可能とするなどとしています。
きょう、関係閣僚会議で決まった、新しい国立競技場の新たな整備計画。
元の計画の見直しが決まったのは、先月17日でした。
総工費が大きく膨らんだことに、国民の批判が強まったからです。
安倍総理大臣は、事業主体のJSC・日本スポーツ振興センターと、文部科学省が中心となってきた態勢を改めました。
遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣を議長とする、関係閣僚会議を発足させ、安倍内閣の責任で整備計画を取りまとめました。
一方、野党からは。
では新たな整備計画を見てみます。
デザインはまだ決まっていませんが、ポイントは総工費、性能、工期です。
まず総工費。
上限は1550億円です。
前回のロンドン大会や、北京大会の建設費に比べると、およそ3倍です。
これに対して菅官房長官は、妥当な数字だとしています。
次に性能です。
観客席は6万8000程度とするものの、サッカーのワールドカップも開催できるよう、8万席への増設も可能にするとしています。
一方で、陸上競技で使用するサブトラックについては、競技場の徒歩圏内に仮設で設置するとしています。
常設で併設するよう申し入れていた、日本陸上競技連盟の尾縣貢専務理事は、仮設となったのは残念だが、受け止めるとしています。
また競技場の屋根は、観客席上部のみで、観客席の冷房設備の設置は、見送られることになりました。
完成時期は、2020年4月末までとしています。
ただ、IOC・国際オリンピック委員会などの要請を踏まえ、2020年1月末を目標とした技術提案を求め、工期を極力圧縮するとしています。
こうした新たな計画について、街の人に聞きました。
費用が膨らんだため、計画の見直しに追い込まれただけに、政府が最も重視したのは、総工費の抑制でした。
与党の幹部などからは、総工費を当初の見込みの1300億円以下に抑えるよう、求める意見も出される一方、競技団体などからは、競技場の性能や規模などに関して、費用の増加につながる要望も出されました。
政府はこうした意見も踏まえながら、国内外のスタジアムの建設費を、現在の為替レートや、物価の上昇分を使って補正したデータなどを参考にして、適切な総工費の上限を決めたとしています。
政府は、新国立競技場の整備について、国民の理解を得られるよう、今後、情報公開を徹底しながら、進める方針ですが、IOCが工期の短縮を求めていることにどう応えるかに加え、人件費や資材価格の上昇で、総工費が膨らむ懸念もあります。
さらに、厳しい財政事情の中で、財源をどのように確保するのか、競技場の完成までには、多くの課題が待ち受けています。
新たな競技場は、来月1日に設計から施工を一貫して発注する方式で業者の募集が始まり、デザインを含めて、来年1月までに決まります。
さらに専門家は、東京オリンピックのあとの競技場の在り方について、課題を指摘しています。
次は、こちらの子どもたち。
家庭が経済的に苦しく、満足に食事をとれない、十分な教育を受けられない。
子どもの貧困と呼ばれていますが、深刻さを増しています。
貧困状態にある17歳以下の割合を示す子どもの貧困率は、3年前の推計で16.3%と、6人に1人に上り、最悪となっています。
政府は、対策を検討する会議を開き、支援策の強化を確認しました。
シングルマザーなど、ひとり親を支援している団体です。
生活が苦しい、子どもを塾に通わせる経済的な余裕がないなど、深刻な相談が寄せられています。
昨年度はおよそ5000件で、4年前に比べて2倍近くに増えています。
ひとり親家庭や、子どもが3人以上いる世帯などへの支援。
政府は、対策を検討する会議を開きました。
子育てや生活、就業に関する自治体の相談窓口の一元化や、児童扶養手当のさらなる充実などを確認。
ことし10月からは、政府や地方自治体、経済界や労働界などが協力して、基金を創設することも申し合わせました。
深刻な子どもの貧困。
背景には、両親の離婚などでひとり親世帯が増えていることがあると指摘されています。
およそ9割は母子世帯ですが、大半が非正規で働き、年収の平均は180万円ほどと、一般世帯の3割程度にとどまっています。
各地で取り組みが始まっています。
川崎市のボランティア団体です。
シングルマザーの家庭など、100世帯以上に食糧を無償で配布しています。
助けてください。
子どもの食べる分だけでも送ってください。
メールには、切実な声が多く寄せられています。
子どもたちの勉強を支援する取り組みも始まっています。
札幌市のNPO法人は、1回500円で、大学生などのボランティアが、マンツーマンで勉強を見ています。
厚生労働省は、来年度、ひとり親の就労を支援する専門の相談員を全国に配置するなどの対策を強化する方針です。
本格化する国の対策。
支援団体は。
国内最大の指定暴力団山口組が、傘下の13団体の組長を、絶縁や破門の処分にしたことが、警察当局の取材で分かりました。
組織から離脱する動きに対する処分と見られ、警察当局は、新しい組織の立ち上げや、対立抗争へ発展する動きがないか、警戒を強めています。
山口組の動向に、きょう、閣僚から発言が相次ぎました。
国内最大の暴力団山口組。
警察当局への取材で、山口組が関西を中心とした傘下の13団体の組長を絶縁や破門の処分にしたことが分かりました。
組長が処分を受けた団体は、山口組を離脱して新たな組織を作ろうとしているという情報があるということで、警察当局は、こうした動きに対する処分と見ています。
組長が絶縁の処分を受けた神戸市の山健組。
山口組の中で、最も組員などの数が多い団体です。
警察によりますと、事務所ではきょう、山健組傘下の団体を集めた会合が開かれたと見られるということです。
山健組は、長く、山口組の中心的存在だった暴力団です。
平成元年には、山健組の組長が山口組の5代目組長になり、さらに勢力を伸ばしました。
しかしその後、山口組のトップには、名古屋市に本部がある弘道会の司忍、本名・篠田建市初代会長が就きました。
前例を破って、自分の出身組織の人間をナンバー2に就けるなど、弘道会による実質的な支配を強めたといわれ、山健組など、関西を中心とした組織の中で、不満が高まっていたことが、今回の分裂の背景にあると見られています。
さらに、暴力団の排除運動に、長年携わってきた弁護士は、こう指摘します。
関係者によりますと、山口組では、神戸市にある総本部を、弘道会がある名古屋市に移そうとする動きもあるということです。
警察当局は、情報収集を進めるとともに、団体の事務所などの警戒を強めています。
一方、下落しているのが、原油の価格です。
影響で、ガソリン代や電気代などが値下がりしています。
その結果、プラスが続いてきた消費者物価指数は、先月、2年2か月ぶりに横ばいとなりました。
日銀が目指す2%の物価上昇は今後、達成できるのでしょうか。
相次ぐ食品などの値上げ。
消費者からは。
先月の家庭の消費支出は、1人暮らしを除く世帯で、28万円余り。
去年の同じ月を下回って、2か月連続の減少となりました。
暮らしに大きな影響を与える物価。
日銀は、おととし就任した黒田総裁の下、2%の物価上昇を目指し、大規模な金融緩和を打ち出しました。
目指すのは、物価が持続的に下落するデフレからの脱却。
物価が下がり続け、企業の売り上げが減ると、従業員の給料が減り、影響で消費が冷え込み、物価のさらなる下落につながっていくからです。
こうした悪循環に歯止めをかけ、緩やかな物価上昇を実現しようと、大規模な金融緩和に踏み切ったのです。
これを機に、円安が加速。
輸入する燃料や原料の価格が上昇し、電気料金や食料品などの値上がりが相次ぎました。
その結果、消費者物価指数はおととし6月に上昇に転じ、その後もプラスが続いていました。
ところが先月、2年2か月ぶりに横ばいに。
理由は、原油価格の下落を要因に、電気代やガソリン代などが値下がりしたためです。
原油安が物価を押し下げる形になっています。
物価は今後、どうなるのか。
日銀は、ことし秋以降は、原油価格の下落の影響が次第に薄れ、景気回復による需要の増加も加わって、物価が上昇していき、来年度前半ごろには、物価上昇率が2%に達することが見込まれるとしています。
しかし、原油安は中国経済の先行きへの懸念などを背景に、日銀が前提としている水準を超えて進んでいます。
専門家は。
ニュースを続けます。
滑走路を大きくそれた飛行機が、フェンスに乗り上げて止まっています。
きょう午前、沖縄県粟国村の粟国空港で、小型機が着陸した際、滑走路を大きくそれ、フェンスにぶつかりました。
小型機は、那覇発粟国行きの第一航空101便で、乗客・乗員合わせて14人のうち11人が軽いけがをしました。
パイロットは、ブレーキをかけたところ、違和感を感じ、その後、機体のコントロールができなくなったと説明しているということです。
国の運輸安全委員会は、調査官を派遣し、原因を調査することにしています。
鹿児島県の桜島。
火山性地震が引き続き観測され、昭和火口では、きょう午前11時半ごろと午後2時半ごろ、5日ぶりにごく小規模な噴火が発生しました。
気象庁は、規模の大きな噴火が発生する可能性は低下しているとしたうえで、引き続き噴火警戒レベル4の噴火警報を発表し、昭和火口と南岳山頂火口から3キロ以内の、鹿児島市の有村町や古里町では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に厳重に警戒するよう呼びかけています。
プロ野球はナイトゲーム6試合です。
5連敗中の巨人が、4連勝中の中日を大きくリード。
首位の阪神は、2回、伊藤隼太の犠牲フライで先制しました。
日本ハムは、レアードに24号2ランが出ています。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
こちらは秋になると赤く色づく、ナナカマドの実です。
きれいですね、少しずつ秋めいてきましたよね。
そうですね。
きょうは特に東日本や北日本を中心に、気温は10月並みの所もありました。
その理由ですが、今、北からは、秋の涼しい空気が、少しずつ流れ込み始めています。
一方で、南からは、暖かく湿った空気が流れ込んでいます。
今、日本列島はちょうど、その境目に当たりまして、雨雲が発達しやすくなっています。
そうすると、8月最後の土日、雨の所が多いでしょうか?
この土日は、特に、九州から東北の南部にかけて、曇りや雨の予想です。
では、その雨の見通しです。
今夜からあすの明け方にかけては、特に近畿や東海付近、そして関東地方などで、局地的に雨雲が発達する見通しです。
そして、あすの日中はといいますと、特に九州の南部、局地的には非常に激しい雨の降るおそれがあります。
この強い雨の範囲が、日曜日にかけてはさらに、東へと広がる見通しです。
ではあすの全国の天気です。
最後は、東京オリンピックのエンブレムについてです。
大会の組織委員会は、佐野研二郎さんが作ったデザインの原案を、初めて公表しました。
これが原案です。
赤い丸が右上ではなく、右下にあり、よりTの文字が分かりやすいデザインとなっています。
ところが、国際商標を確認したところ、類似点があるデザインが見つかり、真ん中のデザイン、そして、右側のデザインへと、佐野さんが2回修正し、最終的なエンブレムになったということです。
2015/08/28(金) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽新国立競技場整備計画ポイント・各界の反応 【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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