タネの種類に合ったまき方がある!よく分かったよ!暑い夏。
涼しさを届けてくれるスイーツが恋しくなりますね。
ふわふわに削った氷に甘〜いシロップをたっぷりかけたかき氷。
そしてシュワシュワの炭酸にアイスクリームとのコラボレーションがおいしいクリームソーダ。
そんな夏ならではのスイーツをこよなく愛した人物が…。
そう日本とイギリスを代表する偉大なミステリー作家です。
帰ったら友達集めてパーティーする事になってるんだって。
パーティーする?ああ。
ミステリー好きの仲間たちが集まって作るのはアッと驚くトリック仕掛けのスイーツ。
きれい!わあ〜すげえきれい!一口食べれば身も心もヒヤッとするミステリアスなスイーツで今夜は一緒に楽しみましょう!光る石をたどれば行き着く不思議な家にあのお菓子の家のヘンゼルとグレーテルの末裔が暮らしています。
彼らが振る舞うおいしいお菓子の物語をご賞味あれ。
よいしょよいしょよいしょよいしょ!これはここでOKだな。
あ〜気持ちのいいデッキ。
気持ちいいね。
久しぶりに来たな。
はいランタン内でかまども幸せです。
いや〜今日楽しみだ。
ヘンゼル君張り切ってるね。
どうしたの?いや〜今日はね…あっ!皆さんお久しぶりです。
グレーテルのかまどへようこそ。
十五代目ヘンゼルこと瀬戸康史です。
フフフ…。
ねえねえ?え?もしかしてグレーテルが帰ってくる?そう!帰ってくるんだけどね姉ちゃんからエアメールが届いてて…。
あれれ?何かね帰ったら友達集めてパーティーする事になってるんだって。
パーティーする?ああ。
という事は…。
という事はねスイーツもねお願いされてるんだけどちょっとこれ見てよ。
どれ?うん?「ぞくぞくするスイーツお願い!」?うん。
ぞくぞくするってどういう事かしら?いや何かね今日開くパーティーに関係してるみたいなんだけどどんなパーティーなのか謎すぎて分からない。
どういう事だろう?ぞくぞくするスイーツって。
どうしたらいいんだろう?・こんにちは!誰もいないんですか?あれ?誰か来たかまど。
え?どなたですか〜?どうぞ!正蔵さんじゃないですか。
隣の正蔵さんだ!あっ隣に。
いつもご迷惑かけてます。
お久しぶりです。
あれ?グレーテルは?あっまだねちょっとね帰ってきてないんですよ。
もしかして正蔵さん姉ちゃんから招待状…パーティーの招待…。
招待状をちゃんと頂いてます。
届いてますね。
頂いてます。
嫌だお姉ちゃん帰ってきてないのに。
これね一体どういうパーティーなのか僕たち分からなくて…。
聞いてないんですか?聞いてないんですよ。
今回のパーティーはミステリーのパーティー。
(2人)え!?ミステリーのパーティー?うん。
ミステリーを読むとぞくぞくっとするじゃないですか。
うんうん。
スイーツもぞくぞくっとするようなスイーツを食べながらミステリーを語ろう。
ぞくぞくっとする感じ。
そういうのをグレーテルが計画してたの?そういう事。
お土産持ってきたんですけどね。
お土産?何だ?これ。
何だろう?お?何何?江戸川乱歩!ほう!でもねミステリーとスイーツどういうんだろうね?いやちょっと僕もね分かんないんですよ。
そういう時はどうしたらいいの?本だ!ちょっと見てみましょう。
さりげに置いてありますからね。
えっと…あっ!おっ!これだ!日本のミステリーの大家といえばこの人。
まだミステリーになじみが薄かった大正から昭和時代にかけてさまざまなトリックを用いた作品を発表し世間を驚かせ続けました。
東京・池袋にある江戸川乱歩邸には乱歩ゆかりの品が今も大切に保管されています。
乱歩が集めた書籍が収められた土蔵。
蔵書の数は2万冊に上るといいます。
奇想天外なトリックを追い求めた乱歩は犯罪の専門書や古今東西のミステリーを読みあさり研究していたんですって。
乱歩が熱心に探していたのは意外な兇器。
そして見つけ出したのが氷だったんです。
乱歩が自身の作品に登場させた氷のトリックとは?兇器のない殺人現場。
被害者の傍らにはダリアの花が1束落ちているだけ。
一体どうやって殺されたのか。
この時兇器となったのが花氷。
氷に花を閉じ込めた装飾品です。
2階から落とされた花氷が被害者の頭を直撃して命を奪うやすぐに解けて消え去るというトリックでした。
乱歩はどうして氷に引かれたのでしょうか?乱歩の氷への執着はとどまるところを知らず更に身の毛のよだつトリックが発表されます。
ちなみにこの時事件の解決に挑んだのはあの名探偵明智小五郎。
氷を効果的に使った2つの奇抜なトリックを描いた乱歩。
実は作品の中だけでなく私生活でも氷の魅力にはまっていたんです。
乱歩と一つ屋根の下に暮らした…乱歩がはまっていた氷って何ですか?かき氷は好きだったんでしょうね。
こうやって回す…大の甘党だったという乱歩のお気に入りはあずきをたっぷり載せた氷あずき。
プライベートフィルムにはこんな映像も残っています。
夏休み海水浴場でかき氷を楽しむ乱歩。
あの花氷のトリックも大好きなかき氷を食べながら考えたんでしょうか?乱歩はいつ読んでもやはりいいですね。
何でしょうね小学校の学級文庫にあって高学年の時に読んでそれ以来ずっとですよ。
はあ〜!小さい頃から。
闇の怖さってあるじゃないですか。
確かにね。
怖かった〜。
何か夜の暗闇に何か潜んでるんじゃないかとかね。
いや〜怖い。
いや本当に潜んでたよ。
潜んでた!?かまどはちっちゃい頃に天井見て天井裏に絶対木目があるじゃない?天井の上に。
木目の上に人がいてそこからのぞかれてる気がしてたもん。
そうだかまど。
何?かき氷が大好きだった乱歩さんにちなんでさ今日のスイーツはかき氷にしようよ。
いいんじゃないですかかき氷!大好きです。
じゃあね早速作っていきますか?うん!じゃあ味わいのキメテどうぞ。
はい!トリックですか?うんトリックですよ。
アッと驚く〜トリックをかまどが考えてるから。
本当?楽しみにしてて下さい。
OK!よし!よっしゃ!作りますか。
いきましょう。
よし来ましたね。
じゃあね今日前見て下さい。
これを使って氷を作ります。
果物?果物よ。
これ果物をたっぷり使った特製氷を作ろうと思って。
うわ〜おいしそう!いいでしょ?桃は誰にする?桃は僕やります。
じゃあ桃切って。
正蔵さんがキウイを切って下さい。
キウイ?はい。
大体3ミリぐらい。
3ミリぐらい。
あっ…うまいんじゃないですか。
いいじゃないですか。
こんな感じでいいですか?上手上手。
上手ですよ。
かまどさんこんな感じで。
スライスしておくとね氷全体に果物が行き渡るからね。
正蔵さんはおうちにかき氷器ありました?あった?ありました?僕んちはキャラクターものはありましたよ。
うち動物ものだったんだ。
どんな動物?ねえ?ペンギン。
あらかわいらしい。
背中に氷を入れて冷蔵庫で出来た四角いやつあれをね何かハンドルがあってそれを回すとペンギンの口から氷がワ〜ッと出てくるの。
楽しいけどちょっとペンギンの気持ちになったらかわいそうだよね。
ワ〜ッて氷出てきちゃうんだもん。
ペンギンの気持ちにならなくても…。
そうですか。
かまどこれは?これをね容器に入れちゃって。
今回はね直径12センチ高さ7センチのものを用意しました。
入れます。
それぞれ…。
これみかんも入れちゃっていいんだよね?そう。
よし!缶詰のみかんはシロップ切っておいてあげましたからね。
ありがとうかまど!ありがとうございます。
入れましたか?入れました。
じゃあいきますよ。
オキテお願いします!はい!どういう事?これ。
これねどういう事かというと氷にすると甘さが感じにくくなるの分かるでしょ?うんうん…。
って事はこれかなり甘くすればいいんだ?ヘンゼル君…違うのだよ。
え!?あまり甘くすると今度は氷が固まらなくなってしまうんだ。
いつもより甘くするんだけど固まる甘さを目指すという事件なんだ!どうしたの?かまど。
急にねえ。
明智小五郎なんだよ。
言っちゃったよもう。
全然感じない。
もういいよチャレンジするよ!うんやろう。
はい。
容器の中にまずジュースを入れますよ。
分かりました。
結構たっぷりね。
たっぷり入れます。
何かいいんじゃないですかこれ。
はい入れましたよ。
じゃあねシロップちょっと加えてみて下さい。
ジュースに対してシロップが10:1。
(ヘンゼル正蔵)10:1。
っていう事は230ミリリットルのジュースを入れたから20ミリぐらい…。
分かった。
これ大さじと小さじ1杯ずつだね。
分かってるね。
もう分かってるよ。
君は分かってるね。
俺も分かってるよ。
分かってないのはかまどだけ。
何で限定した?今。
かまど。
かき混ぜた方がいいよね?これ絶対ね。
(明智小五郎のものまねで)かき混ぜればいいのだよ!ハハハッすごい高飛車だなかまど。
明智小五郎だって!高飛車じゃないんだよ。
明智小五郎さんだ。
そうしたらば蓋をして冷凍庫で凍らせます。
分かりました。
はいOKですよ。
ミステリー作家として一時代を築いた江戸川乱歩。
しかしもう一つの顔があったんです。
商売人気質を公言していた乱歩。
後年プロデューサーとしての才能を開花させミステリー界をもり立てるプロジェクトを数々仕掛けていくのです。
1946年本格的な探偵小説専門誌を創刊。
戦時中執筆の仕事を絶たれていた作家たちのために発表の場を作るのがねらいでした。
乱歩自らが編集長も務め売り上げに貢献しました。
その翌年には探偵作家クラブを設立し更に業界の裾野を広げていきます。
新人発掘も精力的に行い乱歩に見いだされた才能は数知れず。
ミステリー作家の登竜門とされる江戸川乱歩賞も乱歩自身が100万円の私財を投じて作ったもの。
話題性をねらう乱歩の気質がうかがえますね。
日本のミステリー文化は名プロデューサーだった江戸川乱歩によって育てられたと言えるかもしれません。
自宅には作家仲間や編集者など来客が後を絶たなかったとか。
甘党だった乱歩。
お気に入りのお菓子を振る舞いました。
初めてのおつかいじゃないですけれども…こちらが憲太郎さんもおつかいに行ったという和菓子店。
乱歩が池袋に住まいを構えたのと同じ頃開業したそうです。
そんな縁もあってか店に立ち寄るとこんなアドバイスを。
あらあらこんな所でもプロデューサー気質を発揮していたんですね。
当時を知る二代目店主齋藤嘉一郎さん。
乱歩はどんな人だったか伺ってみると…。
作家としてプロデューサーとして活躍した乱歩がお菓子が大好きなおじいさんだったなんてちょっと身近に感じられますね。
乱歩は作家としての才能だけじゃなくてプロデューサーとしてもやり手だったんですね。
そうですね。
自分の本を売る事に関して貪欲ですもんね。
そんな一面もありながらも普通のおじいさんと言われるぐらい親しみが湧く人物だったと。
甘いものが大好きだったんですね。
それが面白いですね。
そこは正蔵さんもちょっと共感できるとこなんじゃないですか?私ねおじいさんは知らないんですよ。
僕が生まれた時に亡くなってましたけどうわさに聞くとすごく面白い人だったみたい。
そりゃそうですよ。
落語家さんだからね。
うちの父親もすごい面白い人だったの。
知ってる!みんな知ってる!かまどさんも知ってますか?知ってるもちろん。
大好きですよ。
じゃあいきますか。
さっきは氷準備したから今度はシロップだよね?はい。
じゃあね今日は普通のシロップじゃなくてかき氷にトリックを仕掛けようと思ってるんですよ。
トリック?楽しみだねこれは。
楽しみでしょ?ちょっと早速作ろうよ。
作りましょう。
よ〜し。
さあいきますか。
いきますよ。
まずです。
イチゴのピュレに砂糖を加えて…。
フフッ…指さし確認ね。
強火でさっと炊きますよ。
OK。
はいいきましょう。
アハハハ!譲り合い助け合い。
強火で。
はい。
鍋底からはみ出さないくらいの火でね。
102度まで煮詰めます。
強火が大事なんだね。
強火でやるって事は色が鮮やかでしょ?それをずっとキープできるので。
なるほど。
落語と江戸川乱歩の作品の共通点みたいなのあります?大体ミステリーと落語って何だろうね結局謎解きが落ちにつながるみたいな。
そんな感じありますよね。
ありますね。
それとね小道具がすごい大事なんです。
ほう〜。
例えばキセルだったりとか「芝浜」って落語あるんですけどもそれは革財布だったりとかね。
何かこう物語を通してずっと小道具っていうのがすごいどれになるかっていう。
伏線みたいな事ですね?そういう事ですね。
かまどさんそこら辺はどう思いますか?分かる。
今ね同じ事考えてた。
本当?それ。
すごいな。
同じ意見私。
かまどさんと三十何年落語やってる私と…。
同じ事。
かまどはもう分かってた昔から。
かまどは…。
かまど手ごわいよ〜。
もう何千年と生きてらっしゃるからね。
そうだね。
あそろそろいい感じじゃない?あっいい感じだ。
102度までいくんですよね?今こんな感じです。
98.1。
もうそろそろだね。
もうきてるよ。
もうきてるよ。
あっもう100度。
いきましたか?102いきました。
じゃあじゃあ止めちゃって。
その粗熱をとってから冷蔵庫で冷やすという。
分かりました。
よしどうだろうな〜。
さあどうでしょう?よしうん。
じゃあね…きれいな色!そこに香りづけしますよ。
リキュールを入れちゃって。
よいしょ。
はい。
冷凍庫で冷やしますよ。
冷凍庫で。
あっいい香りになったよ。
本当だ。
開けましょう。
ありがとうございます。
アハハハ!仲のいい兄弟…のような隣の人。
あれ?あれ…。
かまど。
あれあれ?これ…。
はいはい中に何入ってますか?アイスと型が…。
これはトリックに使う訳?この型でアイスの器を作ります。
はいではここでオキテお願いします。
何だろ…何キャラかよく分かんないけど。
ちょっと気取って言ってみました。
我ながら…恥ずかしかったです。
アハハハハ!はいもう手早くいって下さい。
これが器になるように絞ればいいんだね。
外側からねキュキュキュキュキュッと。
いい感じだよ。
いい感じだ。
これアイスを絞るのちょっと難しいね。
難しいのよこれ。
本当にすごい難しいのよ実はこれ。
でもいい感じだよ。
これ外側もって事だよね?大丈夫大丈夫。
これが器になるっていうね。
いい感じにきてるよ〜。
いいねこれ。
すごいよ。
正蔵さん優しい!優しいね。
すてきな応援が。
素早く。
素早く素早く。
見てるだけでも気合いが入る。
そこだよそこそこ!いいじゃないの〜!ちゃんと出来ましたね。
器になりました。
こっちちょっと穴開いてるとこ。
OK!これが器になりますよ。
それを冷凍庫でカチカチに凍らせます。
急いで急いで早く!どんどん急いで。
よいしょ。
よいしょ。
凍りましたよ。
凍りましたね。
じゃあいきますよ。
ここにねベリーソースほらさっき…。
それをアイスの器に入れていきます。
これさ冷凍したのにさほら。
固まってないんだね。
固まらないような甘さにしたって事よ。
そういう事だ。
これを正蔵さん入れてくれますか?分かりました。
9分目。
これトリックなんでしょ?ぞくぞくするの食べたいっていう事だったからねお姉ちゃんがね。
そういう事ね。
食べた時にどんな感じになるか後でちょっとお楽しみです。
そうだね楽しみだねこれね。
正蔵さんうまいな。
お料理とかするの?正蔵さん。
僕ですか?僕あんまりしないんですよ。
器用なんだ。
食べるのが好きなんですけども…。
よっ。
入れ方が慣れてる。
何かね。
あっ出来た!でこれをまた冷凍庫に。
これをもう一度冷凍します。
OK。
よし。
ひと言どうぞ。
よしOKです。
ねえねえソースがトリックなんだって。
そうっす
(ソース)。
いいの?そういうのでいいの?2人とも。
よ〜しできた。
よし!よしよし!これで乱歩さんも驚くんじゃないですか?絶対驚くと思います。
…あれ?そういえば一番肝心な事…かき氷器ってあったっけ?そういえばないかもね。
ヤバッ!あっ大丈夫。
うちにあんの。
本当ですか?うん。
いっぱいあるよ。
いっぱいあるの?1個だけでいい?いいです。
持ってくるわ。
ありがとうございます。
隣だからうち。
何でいっぱいあんの?いやどんなかき氷が出来るか楽しみだ。
はぁ〜じゃあそれまでちょっとひと休み。
ん…あれ?ここはどこだ?
(カニ)お菓子で出来た海へようこそ。
僕たちはねクッキーで出来てるんだよ。
そしてこの海はね全部ゼリーで出来てるんだよ!
(魚)ゼリーの海ってすっごく気持ちいいよ。
(少女)ヘンゼル。
ねえヘンゼル。
あ…君は誰?私の名前はアガサ。
またどこかで会いましょうね。
ねえ…ねえちょっと待って!・
(チャイム)ヘンゼル起きて〜!お客様が来てる。
お邪魔しま〜す。
あれ?エリーさん。
こんにちは〜。
お久しぶり〜。
お久しぶりです。
エリーさんいらっしゃい。
ねえねえエリーさん。
いつもねグレーテルと仲よくしてくれてありがとね〜。
いやもうこちらこそ。
今日ミステリーパーティーにお招き頂いてありがとうございます。
もしかしてエリーさん姉ちゃんにお薦めミステリー持ってこいって言われました?言われましたよ。
ジャジャジャジャジャン。
えっ何これ?アガサ・クリスティー。
アガサ・クリスティーってあのイギリスを代表するミステリーの女王の?そうなんです。
私のお父さんがイギリス人なんで勝手に親近感が湧いてて大おばさんみたいな。
大おばさん。
私たちよりアガサに近いわね。
ねえアガサ・クリスティーって確かスイーツが好きだったんじゃないかしら?よく知ってますねかまどさん。
そうなんです。
そういろいろ出てくるんですよスイーツが。
でしょ〜?さてさてどうする?ちょっと本見てみよう。
見てみよう。
世界中で愛されているミステリーの女王といえばこの人…代表作「オリエント急行の殺人」をはじめ200を超えるミステリー作品を世に送り出しベストセラー作品の数が世界一としてギネス世界記録にも認定されるほど。
そんなアガサ4作目の長編が1924年に出版された「茶色の服の男」。
殺人事件を目撃した主人公が真相を確かめるため一人で南アフリカに向かうという冒険ミステリーです。
実は主人公アンのモデルはアガサ自身だといわれています。
作品の中でアンの大好物として描かれているのがコーヒー・アイスクリームソーダ。
コーヒー味のソーダにバニラアイスの組み合わせ。
日本のクリームソーダとはちょっと違いますね。
登場するのは物語のこんな場面。
犯人を追っていたアン。
しかし逆に誰かに尾行されていると気付き近くの店に飛び込みます。
ちょうどこの物語が書かれた頃の30代のアガサがこちら。
その時のメモには「アイスクリームソーダを飲むため店に」とあります。
本当にアイスクリームソーダが大好きだったんですね。
100年の時を経た今イギリスのアイスクリームソーダ事情は?え?ショック!アイスクリームソーダ今はもう飲まないの?そこで訪ねたのがこの人ロンドンに住むロビン・ウィアーさん。
なんとアイスクリームを専門に食文化を研究しているというロビンさん。
アイスクリームソーダについても何か知ってるかしら?ロビンさんが大切にしている100年前の資料を見せてもらうと。
シロップにカラメルに濃縮コーヒー!あこれはコーヒーシロップのレシピですね。
アイスクリームソーダが生まれたのは19世紀末のアメリカ。
体にいいといわれ薬屋さんで売られていた炭酸水にアイスクリームを載せたら爆発的な人気となったんです。
その評判はたちまちイギリスにも伝わりレシピが炭酸水を作る機械と共に輸入されました。
当時の味をロビンさんに再現してもらいました。
アイスクリームは2つ以上載せるのがお約束。
グラスからはみ出るくらいたっぷりと盛りつけるのがおいしそうに見えるポイントだそう。
ちなみにこのグラスもアイスクリームソーダ専用に売られていたものなんですって。
一度は姿を消してしまったアイスクリームソーダですが最近復活の兆しがあるとか。
こちらのお店では…。
さまざまな味がそろっていますよ。
真ん中はレモン味のソーダにバニラアイス。
いちご味もあるわ。
おいしそう!Verynice.アガサ・クリスティーが大好きだったアイスクリームソーダ。
またブームが来るかもしれませんね。
え〜っクリームソーダ緑色じゃないんだね。
ねえ!ねえ!びっくりした。
しかもさいろんな種類があってね。
ピンクとかもあっておいしそうだった。
何かすごいきれいじゃなかった?きれいだったね。
まだね知らない事がいっぱい。
たくさんありますね。
知らない事いっぱいあるな何か。
1個とっておき情報があるの。
何ですか?小説の中で主人公のアンが飲んでいたのはコーヒークリームソーダなんだけど実はアガサ自身も紅茶よりコーヒー党だったんだって。
なんと!イギリス人なのになぜコーヒー党?何で?知ってる?お父さんがアメリカ人だったから。
あその影響なの?でコーヒー好きだったのかなっていわれてるのよ。
そうなんだ。
いやちょっとさかまどコーヒーアイスクリームソーダさ俺も飲んでみたいんだけど。
私も飲みたい!飲んだ事ない。
嫌だ〜エリーさん飲みたいの?俺も飲みたい。
エリーさんもう一回言って。
飲みたい!嫌だ〜じゃあ…。
じゃあ味わいのキメテいっちゃいましょう!今まで飲んだ事ない味。
飲み応えがありつつこの暑い夏にぴったりなクリームソーダ作ります!よ〜し。
はいでは最初にコーヒーアイスクリームソーダのベースになるコーヒーをいれますよ。
ここでじゃあオキテをお願いします!って事はとにかく濃いコーヒーをいれるって事ね。
そのとおりですよ!後でソーダで割るでしょ。
だからコーヒー豆をいつもの倍使ってソーダに負けないくらいに濃〜くいれるんですよ。
OKOK。
作るか。
じゃあお願いよ。
上手にしてよ上手に。
ペーパーにあまりかけないでかけないで。
いきなり何それ?いきなりドバ〜って。
私のイメージと違う。
そうでしょう。
エリーさん怒ってね横で。
違うんですよ。
久しぶりなんでいつもと勝手が違うな。
はいもういい。
はい黙って蒸らして30秒。
ちょっと蒸らします。
あ〜でもいい香り。
(エリー)わあすご〜い。
中心からのの字を書くように注いで下さいよねえ。
そうそうそう…。
いいかな?いい匂いなんじゃない?よし上げるか。
いいですいいです。
じゃあそこにシロップ入れますか。
はいいきます。
コーヒーの苦みとソーダのシュワッとした刺激がシロップの甘味で緩和されるというかね仲を取り持ってくれる訳ですね。
そうしたら氷水入れたボールがありますねそこでしっかり冷やして下さい。
分かりました。
コーヒー味のベースがこれで出来上がります。
あとはこれかまどアイスクリームだけだね。
アイスクリーム!あっそうだ。
エリーさんこのアイスクリームちょっとまたこだわりたくない?こだわりたいです。
こだわりたいでしょう?本を開いてみて下さい。
OK。
う〜ん。
うんうんうん…。
食べる事が大好きだったアガサ・クリスティー。
クリームといえばとっておきのお気に入りがありました。
それを知るのが孫のマシュー・プリチャードさん。
毎年夏の休暇をアガサと一緒に過ごしていたんだそうです。
そのクリームとはデボンシャークロテッドクリームというとりわけ濃厚なクリーム。
アガサが生まれ育ったイギリス南西部のデボンシャーは酪農が盛んな地域。
濃くておいしい牛乳から作られるクリームは2,000年以上の歴史があるこの地方の特産品なんです。
イギリスではこのデボンシャークリームとスコーンの組み合わせがティータイムの定番ですがアガサはそれだけでは飽き足らずオリジナルな味わい方を考え出しました。
それはクリームと牛乳を1対1で合わせたその名もダブルクリーム。
晩年まで愛好したというんですから200を超える作品を生み出すエネルギー源だったのかもしれませんね。
食道楽のアガサは作品中のトリックにも食べ物を利用しました。
ある時はコーヒーある時はマーマレードに毒を忍ばせたのです。
毒殺が使われたのは長編ミステリー作品の実に半分にも及びます。
特に頻繁に使われたのがチョコレート。
チョコレートの濃厚な甘さとほろ苦さは薬物の刺激をカムフラージュするのにうってつけだったようですね。
甘美な毒殺メニューの数々はお気に入りのクリームを片手に生み出されたのかもしれませんね。
えっチョコレートに毒仕込むなんてアガサさんはちょっとすごい事考えますね。
ねっ怖いよね。
気付かないで食べちゃうんだもんね。
そうそう。
アガサって薬剤師の資格持ってたから薬物に関する知識がプロ級なんだって。
そうなんだ。
そうなんだね〜。
じゃあアイス作りましょう。
もう一度オキテどうぞ!バニラのアイスクリームにアガサ・クリスティーが大好きなクリームを混ぜてもっと濃厚な味にしちゃおうかな。
それいいじゃん!いいでしょうが。
デボンシャークロテッドクリームは日本ではクロテッドクリームっていう名前で売ってます。
売ってるんだこれ。
売ってるのよ実は。
(エリー)このクリームね私も大好き。
だからアガサがねスプーンでそのまま食べちゃうって気持ちがすごい分かる。
そのクロテッドクリームねそれを生クリームと混ぜますよ。
じゃあエリーさんお願いします。
いいですか?このクロテッドクリームとアイスクリームだけだと混ざりにくいからこの生クリームを入れちゃうといい感じになる訳です。
あそうなんだ。
緩める感じ。
左利きだね?あそうです。
サウスポーだ。
かっこいいな。
あんまね役立たないです。
あもう混ざった。
速いあっという間だ。
(エリー)あっという間。
じゃあアイス僕がやりますか。
う〜ん。
よいしょ。
(エリー)トリプルクリーム。
確かに。
本当だ。
(エリー)楽しみ。
ねえちょっと上手ね。
エリーさんどう?うまいでしょヘンゼル。
(エリー)うんうまい。
さすが。
ほらほら褒めると頑張るから。
どんどん褒めて。
どんどん頑張ってくれる。
いいんじゃないですか?OKです。
はいじゃあコーヒーアイスクリームソーダを仕上げていきます!やった〜。
グラスにさっき冷やしたコーヒーいれますでしょ。
ソーダも入れるんだけど大体1対1ぐらいがいいんじゃないですかね。
まあ好きでいいんだけどね。
わっ!お〜っとととと…。
かわいいエリーさんちょっと〜。
あ〜うまい。
そしてソーダも。
わあ!脅かし方の勢いがすごいね。
かわいいだろ。
わあシュワシュワ…。
きれい。
いいでしょいいでしょこれ。
このぐらいかな?わあすごいグラデーション。
きれいきれい!はいそこにさっき作ったアイスクリーム載せよう。
はい。
これを載せて…。
(エリー)わあいいね〜!喜んだ喜んだうれしい。
でホイップクリームをかけるでしょ。
チョコレートソースとかいっちゃうでしょ。
これチョコってさもしかして毒殺シーンに使ってたチョコレートじゃないの?毒入ってるんじゃない?ヘヘヘ…。
かけますよ。
多少入れといた。
うそでしょ?分からない程度に。
あいいじゃないですか。
何か上手だな。
ナッツ入れるでしょ。
そしてナッツを。
これちょっとすごいすてきなおしゃれでかわいい食べ物ね。
出来ましたよかまど!きれい。
いいじゃないですか。
これとさもう一つ何かアガサもびっくりしちゃうようなトリックを仕掛けたアイスクリームソーダも作らない?えっどんなトリック?ちょっとかまどが用意しちゃったから。
えっ本当?右向け右の右向け右!あっ!何これ!
(ヘンゼルエリー)いつの間に!左だったでしょヘンゼルは。
これ見て!きれい!紫色ですよ。
という事はこれまた毒でしょ。
エッヘッヘッヘ!何これ?これハーブティーなのよ。
あっ!もしかして…。
何?あのハーブティー?ヘッヘッヘッヘ!やるなかまどさすが!見るからに怪しいんですけど。
これ絶対楽しいよ。
エリー&かまどだけが分かってるっていうね。
トリックは後でのお楽しみよ!OK!じゃあそのハーブティーをシロップの入ったグラスに入れてちょうだいなと。
きれい!わあ〜すげえきれい!
(正蔵)お〜い!かき氷器持ってきましたよ!やった〜!正蔵さんありがとうございます!ちょっとエリーさんあと任せていいですか?OKです。
行ってらっしゃい。
お待たせしました!いや〜ありがとうございます。
どういたしまして。
ふわふわな氷を作りましょう。
ちょっとちょっとちょっとまずは一番濃い色のみかんから削ってみます?よいしょ!氷もいい感じに出来てるんじゃないの?よし!よし!よしいった!じゃあ回して下さい。
いいんですか?おっ来た来た!OKOK!固い!気を付けてねかき氷の刃とか。
うわ〜!出た〜!あっ上手上手!来た来た!すげえこれ!うわ〜来た来た!OKOK!その上にちょっとトリックアイス載せましょうよ。
ちょっと沈めますよ。
その上から桃の氷を削ります。
ちょっと桃もおいしそう!ちょっと!食べたいこれ!食べたい!ストップって言いますよ。
分かりました。
ハハハハ!何でそんなにテンション高いの!こらこらもう2人ともクールダウン!クールダウン!どのぐらい?もうちょっともうちょっと。
もういい!もういい!もういい?ちょっとテンションが…。
共同作業だね。
かまど出来ましたよ!ちょっとうるさかったけど出来ました!やっと出来た!は〜いクリームソーダの準備もできました!江戸川乱歩とアガサ・クリスティー。
2人のミステリーの巨匠にささげるヒヤッとスイーツ。
まずは果物をたっぷり使ったカラフルかき氷。
驚きのトリックは後でのお楽しみ。
コーヒーアイスクリームソーダは炭酸がはじけるコーヒーにクロテッドクリーム入りのアイスを添えて。
濃厚なクリームとほろ苦いコーヒーが相まって絶妙な味わい。
ミステリーのお供にぴったりのスイーツぞくぞくしながら召し上がれ。
それではアガサ・クリスティーが飲んでいた味で乾杯しますか!どうぞ〜!それじゃあ頂きます!
(一同)乾杯!さあどうでしょうか?お〜!初めての味だぞこれは!ちょっと舌にピリッとシュワッと来る感じが本当夏にぴったりでこの多分今後アイスが…。
今後ねいい感じに溶けて。
溶けてった時にまた味がどんどん変わっていく過程も楽しめる。
なるほどね行き着く先が分からないってとこがミステリーなんだ。
なるほどね。
じゃあちょっと溶ける前にかき氷!僕らが作ったやつ!共同作品ね。
エリーさんに食べてもらいましょうかね。
トリックがありますからね。
だってガリガリガリガリガリずっと聞こえてましたよ大変な作業が。
上のね…。
これが?キウイですね。
おいしそう!夏らしい。
ん!ん〜!お?すごい!どう?すごい濃厚でキウイの味が。
(正蔵)下の方もいってみてよ。
ちょっと中をね…。
(エリー)何かね…何か入ってる!それちょっと食べてみてよ!いいんですか?
(正蔵)それを食べてほしいんだな。
男の子2人テンション高すぎだから!
(エリー)すご〜い!来た来た?
(エリー)きれい!ミステリーだから血の色なんだよね。
そうそう血のりみたいに…。
何か事件現場みたいになりましたね。
すてき!いいですか?事件現場みたいになるっていうのも面白いね。
おいしい!何かいろんな味がする!事件現場がおいしいって初めてだよ。
これやっぱり江戸川乱歩の世界だね。
この色彩はね。
これ知らなかったらちょっとギョッてならない?やっぱりね。
知らないで食べたらびっくりすると思いますよ。
じゃあ私からのトリックいいですか?お願いします。
かまどと一緒にね準備したんだよね。
これをね…ソーダ水を入れるんです。
よく見ててよみんな!まばたきしちゃ駄目よ。
変わってきてる!
(正蔵)色が変わってきてる!ちょっとこの違いを…ほら全然違う!これねハーブティーのブルーマロウっていうハーブティーなんですね。
それに炭酸を入れると酸性になりまして。
赤っぽくなるんだ!色が変わるんでございます。
面白いですよね。
ちょっとこのトリック!すごいでしょこれ。
すごいな〜。
しかも何か徐々に徐々に変わってくるんだね。
わあ〜ピンクピンク!これ幸せになるなこの飲み物。
色も変わり…さて!お〜!爽やかな味!すごいこのハーブティー!面白いよね仕掛けとか考えていくとスイーツなんだけれども一編の推理小説を2人で作ったって感じしない?ねえ本当にそんな感じですね。
ここで人に喜んでもらおうここでちょっと驚いてもらおうっていうのを何か推理小説書いたみたいな感じはしない?
(エリー)しますします。
今後そのミステリー小説を読む時にあんな味だったなって思い出せるから更に物語の奥行きが増すなと思って。
読みながら飲む食べるとかね。
いいですね。
かまどいい事言うね。
かまどちょっとそうしなきゃね。
そうしてみるわ。
(笑い声)江戸川乱歩のもう一つの功績。
それは優れた海外のミステリー作品を日本に紹介した事。
中でも乱歩が一目置いていたのがアガサ・クリスティーでした。
乱歩は年を重ねてなお勢いを増すアガサに刺激を受けます。
乱歩はアガサの作品からミステリーの無限の可能性を感じていたのです。
そして今も2人の作品は多くの人に驚きと感動を与え続けています。
今日の「グレーテルのかまど」いかがでしたか?ミステリーのトリックは人を驚かせようというサービス精神から生み出されるものだったんですね。
いや〜これはスイーツ作りにも生かせそうです。
フフフフ!あれかまど何にもなし?今日は渋めに決まったなっていうね。
すてきですね。
楽しかったね今日もね。
今日楽しかった本当に!でもさ姉ちゃん帰ってこないんだもん。
あのね飛行機に乗り遅れたって言ってた。
えっ!寝坊したって事?いやいや!寝坊じゃないのよ。
頑張ってんのよ姉ちゃん仕事で。
頑張ってんのかな?でもお姉ちゃんってさ一番ミステリアスだね。
生活がっていうね。
本当にそうだよ!ちょっとエール送っていい?姉ちゃんに。
送ってお願い。
姉ちゃ〜ん!頑張ってるか〜い?頑張れないそれじゃ。
ちゃんと世の中で頑張ってるねお姉ちゃん方お姉ちゃん方みんなに向けて。
姉ちゃ〜ん!頑張ってるか〜い!?頑張ってるよ〜!お〜い姉ちゃん!2015/08/21(金) 21:30〜22:25
NHKEテレ1大阪
グレーテルのかまどスペシャル「心も“ヒヤッ”と!ミステリー・スイーツ」[字][デ]
あのグレーテルが帰って来る!ヘンゼルが挑戦するのは、ミステリーにぴったりの冷たいスイーツ。トリック仕掛けのかき氷とクリームソーダで心からひやっとさせちゃいます。
詳細情報
番組内容
あのグレーテルが帰って来る!ということで、グレの友人こと林家正蔵さん、豊田エリーさんが集まってパーティーを開くことに。お題は暑い夏にぴったりのミステリー。ヘンゼルが、ミステリーの巨匠、江戸川乱歩とアガサ・クリスティに捧げるひんやりスイーツに挑戦します。甘党だった乱歩が愛したかき氷、アガサこだわりのクリームソーダに、ヘンゼルが仕掛けたトリックとは?心も体もひやっとする!?変り種デザートに乞うご期待!
出演者
【ゲスト】林家正蔵,豊田エリー,【出演】瀬戸康史,【声】キムラ緑子
ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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