先発の阪神・藤浪=甲子園球場(撮影・中島信生)【拡大】
(セ・リーグ、阪神9-0ヤクルト、20回戦、阪神12勝8敗、28日、甲子園)阪神・藤浪晋太郎投手(21)がヤクルト戦に先発し、散発3安打の8奪三振で今季3度目の完封。ハーラートップに並ぶ11勝目(6敗)を挙げた。2ゲーム差で迎えた2位ヤクルトとの直接対決。大事な初戦を任された藤浪が、安定感抜群の投球を披露した。
一回二死から今季32本塁打の山田をカットボールで空振り三振に仕留め、3者凡退。二回も一死から雄平、今浪を連続三振に斬った。ここ最近、序盤に失点していたが、この日は絶好のスタートを切った。
その後も伸びのある真っすぐと、変化球のコンビネーションで好調ヤクルト打線にスキを与えない。散発3安打、124球で9回を投げ切った。これで、今季のヤクルト戦は、5戦で4勝無敗。眼下の敵との相性の良さは、今後もチームにとっては大きい。
お立ち台に上がった藤浪は「立ち上がりから状態は悪くなかった。リリーフの方に休んでもらうために、最後まで投げられて良かった」と胸を張った。この日は、納得の投球だったようで「全体のバランスが良かった。真っすぐの走りも悪くなかった」と自己分析した。
今季3完封目には「最後まで投げているので、チームにとってもプラスになる。内容はともかく絶対に勝ってやろうとマウンドに上がっていた」と話し、ハーラートップに並ぶ11勝には「負けないピッチングをするように毎回頑張っていきたい」とファンの大声援に応えていた。
和田監督は「今日のゲームは晋太郎に尽きますね。絶対に先に点は取られない、という気持ちがあった」と右腕を評価した。