田母神俊雄氏

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27日、軍事評論家の田母神俊雄氏が自身のTwitterアカウントで、「報道ステーション」(テレビ朝日系)の報道に苦言を呈した。

同日放送の「報道ステーション」では、茨城県北茨城市で、3人の子どもが甲状腺がんと診断されたニュースを特集した。

特集のVTR前に、スタジオの古舘伊知郎氏は、「ただちに原発事故との因果関係は見られない。という話ではあるんですが、どうなんでしょう?」と、視聴者に疑問を投げかけた。

VTRによると、震災当時18歳以下の子どもを対象に北茨城市が検査した結果、4777人中3人が甲状腺がんだったことがわかったという。

通常の子どもの甲状腺がんの発生率は100万人に1人から3人の0.000001%から0.000003%だと説明。しかし、福島県での甲状腺がんの発生率は0.03%で、今回の北茨城市では0.06%になるそうだ。

北茨城市の検討協議会は、放射線の影響は考えにくいとした。その理由に、チェルノブイリでは事故から5年後に、甲状腺がんの割合が急増していることや、症状が出る前の潜在的な患者が見つかるスクリーニング効果である可能性をあげた。

しかし、岡山大学大学院・津田敏秀教授はスクリーニング効果について否定。さらに津田教授は、北茨城市が福島県いわき市のすぐ南に位置すると指摘し「放射性ヨウ素は県境で止まるわけではない」と主張した。

また、津田教授は「(福島県と)同じような多発というのが観察されるであろうというのは当然予測できる」「きちんと症例把握をしていく必要が求められている」と解説した。

VTR終了後、古舘氏は「放射能のせいだとすぐ決めつけるのもよくない」としながらも「かといって、放射能の影響ではないだろうととらえるのも決めつけ」と警報を鳴らした。

また、古舘氏は、「分からないんだから、徹底的に福島(県)であろうが北茨城であろうが、徹底的に子どもたちの今後のことを想って、検査を濃密にやっていくべき」と訴えた。

チェルノブイリで5年後に甲状腺がんが急増したことについて、古舘氏は「精度の高い超音波エコーを取り入れたのが、爆発から5年後であって、それまでは触診レベルだったというも考慮にいれないといけない」とコメントした。

この報道後に、田母神氏は自身のTwitterに「影響はないといいながらこのニュースによって国民の放射線の恐怖感を煽っている。その意図がありありと放送に出ている。原発反対の意図を持った報道である」と投稿した。




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