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オーストリア 難民や移民か 死者71人に
8月28日 21時05分

オーストリア 難民や移民か 死者71人に
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オーストリアで、ハンガリーとの国境につながる高速道路に止まっていた保冷車の中から、難民や移民とみられる人たちの遺体が多数見つかった事件は、死者の数が71人に上ることが明らかになり、警察が、保冷車の所有者ら3人を拘束して詳しく調べています。
この事件は、オーストリア東部のブルゲンランド州で27日、ハンガリーとの国境につながる高速道路に止まっていた保冷車の中から、多数の遺体が見つかったものです。
地元の警察は当初、死者の数は、少なくとも20人だとしていましたが、28日になって、子ども4人を含む71人に上ると発表しました。
遺体で見つかった人たちは、中東のシリアなどからヨーロッパに渡った難民や移民とみられ、警察は、密閉された車内で窒息死した可能性があるとしています。
また警察は、ハンガリー国内で保冷車の所有者や運転していたとみられる人物ら合わせて3人を拘束したことを明らかにしました。
この3人のうち、2人はブルガリア国籍で、もう1人はハンガリーの本人証明書を持っていたということで、背景には国際的な犯罪組織が関わっている疑いもあるとみて詳しく調べています。
これについてオーストリアのミクルライトナー内相は、「違法な難民や移民の移送を防ぐためさらに強い姿勢で臨まなければならない」と述べ、対策を強化していく考えを示しました。

密航あっせんする業者が関与か

オーストリアで高速道路に止まっていた保冷車の中から難民や移民とみられる71人が遺体で見つかったことについて、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のフレミング報道官は、28日の記者会見で、難民らの密航をあっせんする業者が関与した可能性を指摘しました。
そのうえで、「無慈悲な密航業者は、地中海からヨーロッパの高速道路まで、ビジネスの範囲を拡大している。彼らは人の命を顧みず利益しか頭にない」と述べ、厳しく非難しました。
さらにフレミング報道官は、「この事案が、ヨーロッパ各国の警察や関係組織、それに国際機関の連携を深め、これ以上の犠牲者を防ぐとともに、密航業者の撲滅につながることを望む」と述べ、EU=ヨーロッパ連合や関係各国に対し、難民らの密航をあっせんする業者の対策に連携して取り組むよう求めました。

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