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 中谷元・防衛相は27日の参院外交防衛委員会で、インド洋で10月に実施される米海軍とインド海軍の共同訓練「マラバール」に海上自衛隊の参加を検討していることを明らかにした。インド洋での米印共同訓練への海自参加は8年ぶり。

 訓練は海洋進出を活発化させる中国を念頭に、重要な海上交通路(シーレーン)に当たるインド洋で日米印の連携を強化するのが狙い。中谷氏は「訓練参加は外交方針に合致している。米国、インドとの3カ国訓練の実施を通じて海自の戦術、技量の向上を図る」と答弁した。海自の護衛艦などが参加する見通しだ。

 マラバールはインド主催で数年ごとに実施。日本はインド洋・ベンガル湾で行った2007年に初参加、日本近海で2回参加した。インドは中国の潜水艦がインド洋で活動することに警戒を強めているという。従来は、中国への刺激を避けるため、日本がベンガル湾での訓練に参加することに難色を示していたが、中国への対抗上、容認したとみられる。今年3月の日印防衛相会談で、中谷氏がマラバールへの海自の継続的参加を提案していた。(二階堂勇)