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【サッカー】

W杯アジア2次予選の代表発表 ハリル指令は「PK奪え」

2015年8月28日 紙面から

サッカーW杯アジア2次予選のメンバーを発表する日本代表のハリルホジッチ監督=東京都文京区のJFAハウスで(木口慎子撮影)

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 ハリル、PK獲得のススメ−。日本サッカー協会は27日、2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会のアジア2次予選に臨む日本代表メンバー23人を発表。極度の決定力不足に悩むバヒド・ハリルホジッチ監督(63)は解決策としてPK獲得方法を伝授することを明かした。本田圭佑(29)=ACミラン=ら常連組に加え、国内組で臨んだ東アジア・カップ(杯)からは遠藤航(22)=湘南=が再招集された。移籍先が決まっていない正GK川島永嗣(32)は外れた。9月3日に埼玉スタジアムでカンボジア代表と、同8日には中立地のイラン・テヘランでアフガニスタン代表と対戦する。

 同じ轍(てつ)は踏まない−。ハリル監督は会見でPK獲得のススメを説いた。W杯予選初戦となった6月のシンガポール戦では、23本のシュートを放ったが無得点に終わった。9月の2連戦でも、自陣に引いた相手を崩すことが求められる。意識改革、解決法の1つがPK奪取。フランスリーグで2度得点王に輝いた指揮官は、誇らしげに口を開いた。

 「私は17歳の時にFWだった。人生でも多くの点を取った。何度もPKを取った。ボールを見るかわりに相手を見て、相手の前に入って後ろから押されてPKを得た。それで勝たせたこともあった。そういう習慣は日本にないかもしれない。それを日本代表のFWにも教えてあげたい」

 伝統国、強豪国が持つ技術を直接伝授するという。日本代表が最後にPKで得点を挙げたのはアギーレ前監督時代のアジア杯・イラク戦(1月16日)で、最近9試合PK獲得はない。指揮官は「その発想がないのかもしれない」と嘆きつつ、「ずる賢くやり続けろというわけではない。インテリジェンスと呼ばれる部分」と強調した。ひきょうな手ではなく、賢さだと主張した。

 ハリル節はミドルシュートにも及び、MF陣にも打つように要求した。長谷部には「彼に要求したいのは時々ミドルシュートを打ちにいきなさいということ。目をつむってでも打ちなさいと彼には冗談っぽく話しています」と明かした。決定力不足に悩み、4試合連続未勝利と低空飛行を続けるハリルジャパン。指揮官が用意したトンネルからの脱出方法の1つは、PK獲得伝授という奇抜な策だった。 (占部哲也)

 

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