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西バルカンサミット 難民問題でEUは対応を8月28日 7時39分
経済的に豊かなドイツなどを目指す中東からの難民や移民が、経由地の旧ユーゴスラビアに殺到するなか、対策を話し合う会議が開かれ、各国はEU=ヨーロッパ連合に具体的な対応を示すよう求めました。
オーストリアのウィーンでは、27日、旧ユーゴスラビアの国々や、ドイツやオーストリアなどが参加して「西バルカンサミット」が開かれ、豊かなヨーロッパ北部の国々を目指す難民や移民が、経由地のセルビアやマケドニアに殺到している問題について意見が交わされました。会議後の会見で、セルビアのブチッチ首相は、できる限りの対応をしていると強調したうえで「今後、われわれが何をすべきか示してもらいたい」と述べ、EU側からどのような協力が得られるのか具体策を示すよう求めました。EUのモゲリーニ上級代表は「保護を求めてくる人々を守る責任はヨーロッパ全体に課されている」と応じ、対策を強化する姿勢を強調しました。
EUは紛争地からの難民と、経済的な目的の移民を区別するため、近く出身国の治安状況をリスト化し、シリアなどからの難民は積極的に受け入れる一方で、比較的安定している国の出身者は強制送還するとしています。しかし、難民の受け入れには多くの国が消極的なうえ、強制送還の実施にも時間がかかることが予想され、EUが効果的な対策を打ち出せるかは不透明です。
EUは紛争地からの難民と、経済的な目的の移民を区別するため、近く出身国の治安状況をリスト化し、シリアなどからの難民は積極的に受け入れる一方で、比較的安定している国の出身者は強制送還するとしています。しかし、難民の受け入れには多くの国が消極的なうえ、強制送還の実施にも時間がかかることが予想され、EUが効果的な対策を打ち出せるかは不透明です。