2008年06月22日

ドン・ペリニヨン、エノテークが23年の眠りから目覚める@Moet & Chandon “Cuvee Dom Perignon” Oenoteque 1985(Epernnay)4

箱かぎ

素晴らしいもののご相伴に預かってしまったので、紹介したいと思います。

この箱だけで何かお分かりの方も多いかと思います。

そうです、キュヴェ・ドン・ペリニヨンです。でも“普通”のドン・ペリニヨンではありません。もう一つ上のキュヴェで、“エノテーク”です。この上にも更に“レゼルヴ・ド・ラヴェイ”(所謂ゴールド・ドンペリ)があります。ブテイユエチケット

以前にちょっと残念なことがあって、ある講師が生徒さんに「一番好きなシャンパーニュ・メゾンはどこですか?」と聴かれ、答えは「ドン・ペリニヨン」でした。

ドン・ペリニヨンはメゾン(製造会社名)ではなく、Moet & Chandon(モエ&シャンドン)のプレスティージュなのです。まあ、ちょっとシャンパーニュやワインは複雑な部分がありますけども、それだけプレスティージュ・キュヴェの名前が一人歩きしていると言えるとも捉えることができます。

Moet & Chandon “Cuvee Dom Perignon” Oenoteque 1985(Epernnay)
モエ&シャンドン “キュヴェ・ドン・ペリニヨン” エノテーク 1985年(エペルネ)

ヴェール&ブテイユネック

エペルネに拠点を置く、モエ&シャンドン社を代表するプレスティージュ・キュヴェ。

シャンパーニュを南仏の発泡酒からヒントを得てその複雑な製法を導き出した、ベネディクト派の修道士ドン・ペリニヨンにちなんだ名前。

コルク

7世紀に建てられたオーヴィレール修道院で作られたのがシャンパーニュの始まりとなっています。

北の飛び地で酸味が強いワインをどうやって美味しく飲めるようにするか...といのが課題だったとか。現在は大分気候が暖かくなったので、昔のものに比べるとドサージュ(砂糖を添加して甘みを調整)を少なくする傾向が強いらしいですが、昔のものは割と甘めに仕上げているものが多いのです、とシャンパーニュ・メゾンやカーヴィストの方々が仰っていました。

キャプシュールCepageはChardonnay 48%, Pinot noir 48%が基本ですが、キュヴェやヴィンテージによって違うかもしれません。

以前にも何も分からずに何度も飲んでいたのですが、改めて飲んでみました。

<以前の飲歴>
プレスティージュばかり10種類を一気に味わう贅沢な会@プレスティージュ・シャンパーニュ講座

[1992]ドンペリ・エノテーク正規品(MHD ディアジオ モエ ヘネシー)(箱なし)Dom Perignon Enot...

新入荷![1988] ドン・ペリニヨン・エノテーク【箱なし】 750ml[1988] Dom Perignon Enotheque ...

プラチナ★エノテーク (1975)ドンペリ エノテーク 1975年 1本



色合い1色合い2

<外観>ややオレンジがかった中程度の麦わら色、粘性中、泡細かく落ち着いている
<香り>摩り下ろし林檎、熟した洋梨、白桃のコンフィ、レモンカード、白グレープ・フルーツ、クレーム・ダマンド、杏のタルト、白胡椒、シナモン、デーツ、ナツメグ、ミックススパイス、メープルシロップ、シェリー、コニャック、石灰、フェンネル、ミネラル
<味わい>酸味やや豊か、果実味豊か、ボディ中やや軽め、余韻8〜9秒で摩り下ろし林檎、シェリー、ナツメグ
<その他>いきなり開けたときから香りが部屋中に漂ってきて、タダモノではありませんでした。ドン・ペリニヨン独特の羽衣のような軽さを適度に保ちながらも熟成した白ワインのような深い風味が後から上品にやってきます。さすがだなぁと関心すると共に、熟成したドン・ぺリニヨンの古酒はたまらない味わいがありました。★4.6

箱表面裏面

また機会があれば是非飲んでみたいです。

箱の中身もみんな立派でした。

まさに古酒は“時を飲む”という感じがしました。

コルク箱に入れてみた実はエディション・コウジ・シモムラで食べた白桃のコンポートの風味を思い出しました。このアシエット・デセールのコンビネーションにそっくりです。

シャンパーニュから一つのデセールが思い浮かぶなんて味の記憶って面白いですね。

やはり美味しいシャンパーニュはつまみ無しでそのままで飲むのが一番です。また、グビグビと飲まずに香りや味をじっくりと味わいことが望ましいと思います。せっかく丹精込めて作ったものの味を理解する為にも体調と精神や経験も積んで普段から精進しないといけないなと思いました。



chiyogoro at 13:23│TrackBack(0)シャンパーニュ(&泡もの) 

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